ヒート シンク

ヒート シンク材料を使用して、幾何学的に単純なモデルを使って実際のヒート シンク コンポーネントのパフォーマンスを近似させます。モデルに含まれるヒート シンクのアスペクト比(フィンの間隔に対するフィンの高さの比率)が大きい場合、そのようなコンポーネントのメッシュ生成に多くの要素が必要になってしまいます。そのような場合、要素の数によっては、解析が実行できたとしても、システム全体の解析に費用がかさみ、処理が遅くなる可能性があります。

モデリング上の考慮事項

ヒートシンク材料を使用するかどうかを決定する際は、次の点を考慮してください。

相関式の要件

確実にシート シンク材料が正しく使用されるようにするために、以下に示すように、使用するヒート シンクの物理的幾何形状と動作条件に関していくつかの要件があります。

マイクロ チャネル:

チャネルに、流れがチャンル長の 95% まで完全に広がるための十分な長さがあること。

チャネルの幅に対する高さの比率が 4 以上であること。

流体での熱伝導率に対する固体での熱伝導率の比率が 20 以上であること。

ピン/フィン:

プラントル数が 0.71 より大きいか等しくなること。

レイノルズ数が 40 ~ 1000 の範囲にあること。

進入速度が 1 ~ 6 メートル/秒の範囲であること。

ピンの直径が 1 ~ 3 ミリメートルの範囲内であること。

ピンの直径に対する長手方向(流れの方向)のピンの間隔の比率が 1.25 ~ 3 の範囲内であること。

ピンの直径に対する横断方向(流れに垂直の方向)のピンの間隔の比率が 1.25 ~ 3 の範囲内であること。

オフセット領域:

適度なプラントル数のガスや液体です。

モデル タイプを選択する

2 つのモデル タイプ(単一部品か 2 部品構成)のうち 1 つを使用して物理ヒートシンクを表現します。実際に使用するコンポーネントのフィンが薄いベース材料に取り付けられている場合は単一部品のモデルを使用し、ベース材料が薄くなければ 2 部品構成のモデルが適切です。ベースが薄いか薄くないかは、2 つの要因に基づいて判断します。すなわち、コンポーネント全体の高さに対するベースの厚さの割合が小さい場合で、そのベースが流れに対してほとんど影響を及ぼさない場合、ベースは薄いとみなします。

単一部品のモデルの特性

2 部品構成のモデルの特性

モデルのセットアップ

モデル タイプ(単一部品または 2 部品構成)を選択したら、モデルのジオメトリを作成し、実際のコンポーネントを適切にシミュレーションできるように材料プロパティを定義します。

ジオメトリ

ヒートシンクを CAD モデル内で単純な立方体の固体に置き換えます。この固体の輪郭寸法は、ヒートシンクと同じです。2 部品構成のモデルを選択した場合、2 つの固体で各ヒートシンクを表現します(ベース領域用に 1 つ、フィン領域用に 1 つ)。

基層の厚さ

ヒートシンク材料のモデル相関式には、ベースの厚さを使用して、ベース プレートを通過する熱伝達を決定します。

ベースの伝導率

ベース プレートの材料の熱伝導率を入力します。

フィンの伝導率

フィンの材料の熱伝導率を入力します。

タイプ

実際のヒートシンクの構成に一番近い変化方法を選択します。それから、関連付けられているフィンのパラメータを入力します。

モデルの使用状況を検証する

解析の後に、使用するシート シンク コンポーネントに関連した結果を表示して、ヒート シンク材料のジオメトリと流れの条件が有効であるか確認します。「ステータス = 正常動作」と表示されたら、そのヒート シンク材料の使用は有効です。それ以外の場合は、ステータス行に、その材料が動作条件に対して無効である理由を示す情報が表示されます。

ヒート シンク材料のステータスをチェックするには、2 つの方法があります。

ヒート シンク材料の割り当てと作成に関する詳細をご確認ください。