複数のプロジェクト間でジオメトリ、環境、シーンプレート、メタデータ、マテリアルなどの項目を管理するには、アセット マネージャを使用します。ネットワーク内に保存されている複数のグローバルなアセットに、ローカル フォルダと同様にアクセスできます。これにより、複数のプロジェクトまたは社内の複数の部門における標準化がサポートされます。
個々のアセットローカルに保存することもできます。モジュールを初めてアクティブ化するとき、ユーザのローカル フォルダへのパスが既に指定されています。そのため、ライブラリの構築を即座に開始することができます。
アセット マネージャのコンテンツは、VRED インストーラとは別のインストーラで提供されますが、必ずインストールする必要があります。インストールする場所と方法については、「アセットとアセット マネージャを操作する」を参照してください。
各タブには、アセットと、このカテゴリにおけるこれらのアセットの場所が含まれています。
アセット全体、またはジオメトリ、マテリアル、環境、シーンプレート、およびメタデータのアセット パスを個別に設定するには、[基本設定]内の[アセット マネージャ]セクションを使用します。
仕組み
アセット マネージャ内の項目はすべて、プリセット ライブラリの外部参照ファイルです。これらの項目はアセットといいます。ジオメトリ アセットにはジオメトリが含まれ、マテリアル アセット、シーンプレート アセット、メタデータ アセット、および環境アセットには、それぞれのタイプの内容が含まれています。
無償の 3D 環境、360° HDR および HDRI 環境、および Substance マテリアル、モデル、ライトをダウンロードするには、Web ショップを使用します。
アセットマネージャからアセットをロードすると、ジオメトリ アセットはシーングラフにノードまたはサブストラクチャとして表示され、マテリアル アセットは、マテリアル エディタにマテリアル ノードとして表示されます(以下同様)。オブジェクトがアセット マネージャで参照されると、オブジェクトのアイコンは反転した緑の形のアイコン に変わります。参照されたアセットのマテリアル表現および環境表現では、左下コーナーに緑色のマーク(
)が追加されます。
これらのアセットの基本設定は、作成後にロックされます。ただし、マテリアル アセットまたは環境アセットの場合、マテリアル エディタの[アセットを修正]ボタンをクリックすると、プロパティのロックが解除され、編集可能になります。[アセットを保存]をクリックすると、アセット マネージャ内の参照に新しい設定が適用され、マテリアル エディタのアイコンが から
に変わります。
マテリアル アセットには、それが適用された環境の情報が保存されます。マテリアル アセットがシーンに追加され、適用された環境がシーン内で有効になると、その環境がこのマテリアルに適用されます。そうでない場合は、既定の環境スイッチが代わりに使用されます。
これは古いアセット(リリース 2015 以前)でも機能します。なぜなら情報は常に保存されていても、まだロードされていないからです。
ジオメトリ アセットがシーングラフに適用されると、当初はノードとそのすべての子がロックされます ()。緑色のアイコンでマークされた「アセット ルート」ノードは、ジオメトリ アセットがトランスフォームされた後、またはアセットを右クリックして[アセット] >[修正]を選択した後に編集できます。このルート ノードはアセット マネージャへの参照を持つノードで、アセット マネージャからの子を描画します。アセット ルートの子はロックされ、アセットが修正のためにロック解除されない限りは、追加、削除、移動できません。アセットを修正できる場合は(
)、その子も修正できます。
ユーザが古いアセット(リリース 2015 以前)を単一のリーフ ノードだけで構成されるシーンに追加すると、ロードされたノードの上に適切なルート ノードが自動的に追加されます。このような「古い」ジオメトリ アセット ノードは、リリース 2016 よりも前のバージョンの VRED にはシーングラフでノードをロックする機能がなかったため、「修正済み」としてマークされます。
1 つのジオメトリ アセットが複数回追加された場合、それらはクローンとして扱われます。アセット ルートの子ノードは共有されます。アセット ルートは互いに同期されます。そうではあっても、これらは個別に名前変更したりトランスフォームすることが可能です。
参照されたアセットへの外部からの変更は、影響を受けるアセットの再ロード後にシーンに適用されます。シーングラフ内のコンテキスト メニューには、このような参照を再ロードするための機能があります。
1 つのジオメトリ アセットが複数回追加され、その 1 つが再ロードされた場合、この 1 つのみが再ロードされます。アセット ルート ノードは変更されません。位置と名前はそのまま残ります。その子のみがアセット マネージャからロードされたものによって更新/置換されます。
シーンプレート アセットをシーンプレート エディタにドラッグすると、ノードが作成されます。このノードは、アセット マネージャへの参照ノードです。作成されるシーンプレートのタイプは、アイコンで示されます。
は、HTML5 シーンプレートなどに対するフロントプレート アセットです。
はバックプレート アセットです。
アセットを選択して右クリックし、[アセット] > [修正]を選択すると、アセットが編集可能になります。アセットを修正すると、そのアイコンが または
に変わります。
メタデータ アセットをメタデータ エディタにドラッグすると、ノードが作成されます。このノード()は、アセット マネージャへの参照ノードです。
アセットを選択して右クリックし、[アセット] > [修正]を選択すると、アセットが編集可能になります。修正すると、アイコンが に変わります。
タブ
[アセット マネージャ]の上部に、ジオメトリ、マテリアル、環境、シーンプレート、メタデータのアセットの管理を簡単に切り替えるためのタブがあります。すべてのタブは同じ構造になっており、名前、ファイル検索、ライブラリ フォルダ ツリー、コンポーネント リスト、およびズーム スライダがあります。
メタデータ エディタのメタデータ セットは、タブの任意のエントリにドラッグできます。これにより、タグがアセット メタデータ タグ に変更されます。アセットのメタデータを変更するには、「メタデータを編集する」を参照してください。
検索
ライブ検索は、現在のタブのみが対象になります。ライブラリ フォルダ ツリー内でフォルダを選択して検索を実行します。入力した検索文字列は、その文字列を含まないすべてのアセットを非表示にします。結果は次の表に表示されます。
右クリックして表示されるコンテキスト メニューを使用して、[元に戻す]、[やり直し]、[切り取り] ([Ctrl]+[X])、[コピー] ([Ctrl]+[C])、[貼り付け] ([Ctrl]+[V])、[削除]、[すべて選択] ([Ctrl]+[A])の編集オプションを選択します。
ライブラリ フォルダ ツリー
[基本設定]で設定したアセット パスはすべてここに表示されます。フォルダを選択して、アセットを読み込みまたは保存します。
モジュール上部のフォルダ構造を右クリックすると、コンテキスト メニューが開きます。このメニューは、すべてのタブで同じではありません。
[フォルダを作成]: 選択したライブラリ内に新しいフォルダまたはサブフォルダを追加します。これはタブ固有の機能です。選択したライブラリのマテリアル、シーン、または環境サブフォルダで、新しいフォルダが自動的に作成されます。サブフォルダが存在しない場合は作成されます。
[名前変更] ([Ctrl]+[R]): 選択したサブフォルダの名前を変更します。
[削除] ([Del]): 選択したフォルダ、およびその中のすべてのファイルを削除します。
[名前を使用してシーンにマテリアルを適用] (フォルダのコンテキスト メニュー) : [マテリアル]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 シーン内のマテリアルがアセット マネージャで選択したフォルダの同じ名前のマテリアル アセットに置き換えられます。
一致するマテリアル名がない場合は、何も起こりません。
たとえば、シーン内に「Red Plastic」という名前のマテリアルがあり、選択したマテリアル アセット フォルダ内にも「Red Plastic」マテリアルがあるとします。シーン内の「Red Plastic」マテリアルがアセット マネージャ内の「Red Plastic」マテリアルで置き換えられます。
[シーン内のアセットを更新]: シーン内に含まれるすべてのアセット(ジオメトリ、マテリアル、環境)を更新します。
[自動車マテリアル ファイルの更新] : [マテリアル]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 自動車マテリアルを再ロードして、最新バージョンで作業できるようにします。
[ディレクトリを再ロード]: 選択したサブフォルダの内容または構造を再ロードします。
[すべてのディレクトリを再ロード]: アセット マネージャのすべてのパスの内容を再ロードします。
[読み込み]: 外部ファイルを選択したフォルダに読み込みます。モジュールの下部にあるいずれかのショートカット アイコンをクリックすると、同じ機能にすばやくアクセスできます。
[エクスプローラで開く]: Windows エクスプローラで選択したフォルダを開きます。
コンポーネント リスト
サムネイルや修正日、名前、タグなどに関する詳細情報が含まれています。
クリックしてアセットを選択し、右クリックしてコンテキスト メニューを開きます。
アセット マネージャ モジュールの下部に表示されているいずれかの項目を右クリックすると、コンテキスト メニューが表示されますが、タブごとにわずかに違いがあります。
[シーンに追加] : [環境]または[ジオメトリ]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 選択したアセットが現在のシーン ルートの真下にノードとして追加されます。シーングラフ内のカスタムの場所にそれをドラッグして追加します。
[シーンプレート エディタに追加] : [シーンプレート]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 選択したアセットをアセットのバックプレート ノードまたはフロントプレート ノードとしてシーンプレート エディタに追加します。
[メタデータ エディタに追加] : [メタデータ]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 選択したアセットをアセットセット ノードとしてメタデータ エディタに追加します。[セット]リスト内で検索するか、基本検索で名前を入力して他のリスト内で検索します。
[名前変更] ([Ctrl]+[R]): サブフォルダの名前を変更できます。
[シーンに追加]および[名前変更]は、[シーン]または[環境]のコンテキスト メニューのみで使用できます。
[選択したノードに適用] ([Ctrl]+[M]) : [マテリアル]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 シーングラフ内で以前にマークしたノードに選択したマテリアルを使用します。
[名前を使用してシーンに適用] : [マテリアル]タブが選択されている場合にのみ使用できます。 シーン内のマテリアルを、選択したマテリアル アセットの同じ名前のものに置き換えます。
[選択したノードに適用]と[名前を使用してシーンに適用]機能を使用できるのは、[マテリアル]タブのみです。
[削除] ([Del]): 選択したアイテムをライブラリから直接削除します。
この操作では、[元に戻す]は使用できません。
[ディレクトリを選択]: フォルダ ツリーの上部でアセットの場所のフォルダを選択します。
[エクスプローラで開く]: Windows エクスプローラで選択したフォルダを開きます。
アイコン バー
アセット マネージャでよく使用されるコマンドのアイコンには、アイコン バーから簡単にアクセスできます。
[読み込み]: 新しいアセットを読み込むためのファイル参照ダイアログを開きます。
[ディレクトリを再ロード]: クリックすると、外部アセット ライブラリに変更が反映されます。
アセット マネージャの[ディレクトリを再ロード]に次の Python 関数が追加されました。
reloadAllAssetDirectories()
reloadAssetDirectory(path)
[シーン内のアセットを更新]: シーン内に含まれるすべてのアセットを更新します。
スライダ
スライダをドラッグするか、スライダのボタンをクリックして、アセット プレビューのサイズを増減します。
アセット マネージャでは、いくつかのホットキーを使用できます。
Ctrl + A
すべて選択Ctrl + C
コピーCtrl + M
選択したノードに適用Ctrl + R
名前変更Ctrl + V
貼り付けCtrl + X
切り取りDel
削除