パート 3: バリアント セットとインタラクション

この 3 番目のチュートリアルでは、バリアント セットとインタラクションについて説明します。

ビデオ キャプション:Autodesk VRED Professional のチュートリアル シリーズ、「リアルタイムと VR の概要」のパート 3 へようこそ。基本についての概要を示しますが、前のパートで示したシーンの最適化についても説明します。不明な点がある場合は、コメントを投稿してください。質問、一般的な意見交換、機能に関するリクエストがある場合は、前述のとおり、autodesk.com の VRED フォーラムもご利用ください。

本日は、VRED の機能を示すもう 1 つの重要なトピックである、バリアントを視覚化してコントロールするさまざまな機能について説明します。このようにして、カラーやジオメトリ バリアントなど、ファイルに保存して設定できるすべてのインタラクションについて説明します。もちろん、これらを設定する際はバリアント セットを使用します。このチュートリアル シリーズの次のパートでは、タッチ センサーや計測ツールなど、このモデル全体で使用できる機能やツールについても説明します。

まず、本日のファイルを見てみましょう。前回は港に多くの時間を費やしましたが、今日はデザイン スタジオの作業を行います。デザイン スタジオは、バリアントとバリアントセットのトピックに関するさまざまなデモを行うのに非常に適しています。

港と同様に、この環境内でさまざまなライティング状況を扱ってきました。ただし、ライトだけでなく、多くのジオメトリも変更されています。カーテン、暗い窓、多数の天井ライトを備えた暗いスタジオを用意して、モデルに効果的なハイライトを作成しました。また、ターンテーブル、設定可能なプレゼンテーション領域、モデルの上部に表示するギャラリーを追加して、設計にバリエーションを与えました。最後に、もう 1 つのバリエーションとして、障壁、木製パネル、打ち放しコンクリート、ソフト ライト用の大きな天井パネルを備えたプレゼンテーション ルームを用意しました。

3 つのすべての部屋に共通しているのは、現在ワイヤフレーム モードで描画されている Studio_Base node です。プレゼンテーション領域、カーテン、床のバリエーションなど、他のすべてのアセットは、モジュールとして追加され、ジオメトリ スイッチに保存されます。これは、完全に異なるライティング状況にも当てはまります。これらもジオメトリ スイッチとして保存され、選択した部屋のコンセプトに合わせて変更されます。

1 つずつ説明します。表示されている 3 つの部屋のコンセプトは、それぞれ異なるジオメトリとマテリアル スイッチを組み合わせたものであり、カメラと独立したレンダリング設定も含まれています。グローバルでないレンダリング設定を使用すると、多くの場合に役立ちます。たとえば、外装の静止画フレームの設定を内装の静止画フレームの設定と異なる設定にできるだけでなく、レイトレーシング、OpenGL、リアルタイム アンチエイリアシングの設定の切り替えや、プレゼンテーション モードでのダウンスケールを行うこともできます。

ここでは、シーンツリー内のジオメトリ スイッチについて簡単に説明します。スイッチは、3 つの小さな箱で示された、この記号で識別できます。簡潔に言えば、スイッチとはグループのことです。既定では、一度にアクティブにできる子ノードは 1 つだけです。例として、ライト スイッチについて考えてみましょう。すべての子ノードを同時に表示する場合は、スイッチを選択し、[シーン] > [ノード アトリビュート エディタ]を選択し、[スイッチ] > [選択]を選択して、複数の子ノードを入力する必要があります。

たとえば、ノード Switch_Floor の下には 3 つのバリアントがあり、個別に表示または非表示にすることができます。同様に、これらのガイドや文字などの詳細を選択して、アクティブまたは非アクティブにすることができます。ジオメトリのバリアントに過ぎない、これらのジオメトリ スイッチを組み合わせることで、ここに示す部屋のコンセプトのように、大規模なロジックを VRED で非常に簡単に作成することができます。ただし、一般には、シーンツリー内にバリアントを作成するだけでなく、独立したバリアント セットとして作成しておくと便利です。[一般]で、さまざまなバリアントにホットキーを簡単に割り当てることができます。ホットキーは、特にプレゼンテーションで役立つ機能です。VR メニューまたはストリーミング アプリに対応する機能が引き続きアクティブになっている場合は、バリアント セットをこれらのメニューやアプリに表示することもできます。

これで、バリアント セットに移動しました。バリアント セットは、VRED で最も役立つ重要なモジュールの中の 1 つです。それでは、最も重要なタブについて順番に調べて、それぞれの機能を確認してみましょう。

最初は[一般]です。既に説明したように、このタブでホットキーを割り当てることができます。たとえば、例においてキー 1 ~ 3 を割り当てたように、1 つのキーを割り当てて 3 つの部屋のコンセプトを切り替えることも、2 つのキーの組み合わせを割り当てることもできます。割り当てが重複しないようにしてください。[ビュー] > [ショートカットを表示]に、既に割り当てられているショートカットが表示されます。また、それぞれのバリアントのスクリーンショットを作成して、ローカルに保存することもできます。これについては説明不要かと思います。ところで、スクリーンショットに関する簡単なヒントがあります。CTRL+P というキーの組み合わせを使用すると、ビューポートのスクリーンショットをすばやく、簡単に作成できます。スクリーンショットは C:/vred-snapshots に保存されます。また、リスト ビューではなくピクチャが表示されるように、バリアント セットの表示モードを変更することもできます。私はリスト ビューが好みです。

プレゼンテーション中のテクニックについてお話しすると、このアイコンを使用してプレゼンテーション モードをアクティブにすると同時に、バリアント セットで定義したホットキーを除くすべてのホットキーを非アクティブにすることができます。

次に、[ジオメトリ]タブについて説明します。推測したとおり、ジオメトリ スイッチをここにドラッグ アンド ドロップするだけで、対応するステータスを割り当てることができます。特別な子ノードを定義することも、スイッチをループさせることもできます。原則についてテストすることをお勧めします。実に簡単に理解できます。バリアント セットに単純なジオメトリ ノードを配置して、[有効化]/[無効化]を使用して表示と非表示を切り替えることもできます。要するに、ここには、スタジオを定義するすべてのアセットと建築要素の組み合わせが表示されます。

次のタブには、トランスフォームのバリエーションが格納されます。たとえば、トランスフォーム バリエーションを自動車と異なる位置に配置できます。現在、自動車はゼロの位置にあり、X 軸に沿って位置合わせされています。ところが、トランスフォーム バリアントを使用すると、ジオメトリの複製やアニメーションの作成を行わなくても、別の位置を定義することができます。この操作を行うには、トランスフォーム モジュールを単に開いて、[ウィンドウ]で[トランスフォーム バリアント]をアクティブにします。これで、原点を既定の位置として定義できるようになりましたが、別のバリアントを作成して、自動車に割り当てることも簡単にできます。このバリアントをバリアント セットにドラッグ アンド ドロップすることができます。

[ジオメトリ]タブと同様に、このタブもマテリアルと連携します。マテリアル スイッチをバリアント セットにドラッグして、状態を定義するだけです。また、環境マテリアルをここにドロップして、異なる HDRI をトリガすることもできます。

次に、ライトです。たとえば、自動車にさまざまなパース ビューがあり、追加の光源で個別に照らしたい場合は、光源をここに保存して、アクティブまたは非アクティブにすることができます。キーワードはパース ビューです。[ビュー]タブに、対応するビューポイントを保存できます。

したがって、バリアント セット内のほとんどすべての要素を定義、設定、結合できます。ライト、ビューポイント、シーンプレートは、特に強力な組み合わせです。マテリアルやジオメトリの場合と同様に、[シーン] > [シーンプレート エディタ]を使用してバックプレートとフロントプレートのスイッチを作成することもできます。バリアント セットで、これらの構築ブロックから完全に異なるイメージ設定を作成し、すべてを 1 つのファイルに結合することができます。

手順を示すために、アニメーションを引き続き使用します。クリップメーカーのアニメーションをバリアント セットに格納することもできます。たとえば、ホットキーを使用してアニメーションを単に再生したり、タッチ センサーを使用して車両のドアを直接開いたりできます。このワークフローについても説明します。サンプル ファイルを参照することは、どんな場合にもお勧めの方法です。アニメーション、バリアント、タッチセンサーを備えた完全な車両モデルや、作業をサポートできるいくつかのサンプル スクリプトもあります。サンプル ファイルは、[ファイル] > [サンプルを開く]を使用して簡単に表示できます。

次の[アナライザ]タブの背後に、クリッピング ツールがあります。このツールは、[インタラクション] > [クリッピング]で表示することができます。このツールの最大のメリットは、プレゼンテーション中にクリッピング ツールを呼び出すほかに、準備されたクリップ プランを表示できることです。もちろん、数行のコードを記述してこの処理を行うこともできますが、[アナライザ]を使用すると、セットアップを簡単に、かつ視覚的にシンプルに行うことができます。

スクリプトの作業中に、[スクリプト]タブに、1 行の短いコマンドだけでなく、複雑なコードも保存できます。これにより、スクリプトを実行するための非常に強力なインタフェースが使用可能になり、スクリプトを通して、VRED インタフェースに同様に格納されているほぼすべての関数と設定にアクセスできるようになります。スタジオの例では、[スクリプト]タブを使用して、バリアントを介してさまざまなレンダリング設定をコントロールしました。ただし、ここで示すように、ジオメトリ ノードをアクティブにコントロールして、カーテンをランダムに有効または無効にすることもできます。同僚の Christopher Gebhardt が作成した、VRED のスクリプトに関するチュートリアル シリーズを確認することをお勧めします。この動画は、YouTube の VRED PRO チャンネルにあります。

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