パート 4: VR

この最後のチュートリアルでは、バーチャル リアリティにシーンを使用する方法について説明します。

ビデオ キャプション: VRED のチュートリアルへようこそ。Christopher といいます。このビデオでは、VR でのインタラクション、すぐに使用できるさまざまなツールの使用方法、シーンのナビゲート方法について説明します。

VR を開始する

VRED は、すぐに使用できる幅広いヘッドセットをサポートしています。この専門的な分野で人気のあるヘッドセットは、HTC Vive Pro シリーズなどです。ただし、視線トラッキングが統合された StarVR ヘッドセットもサポートされていて、フォービエイテッド レンダリングを実行できます。Varjo ヘッドセットを忘れないでください。このヘッドセットには、視線トラッキングに加えて、ネイティブのハンド トラッキングも統合されています。つまり、手のジェスチャーのみを使用して、シーンのナビゲートや操作を行うことができます。

実際は、OpenVR または SteamVR と互換性のあるヘッドセットであれば、VRED でも動作します。必要なドライバがすべてインストールされていることを確認するだけで、問題なく操作できます。このチュートリアルでは、SteamVR で動作する Valve Index のヘッドセットを使用します。

VR モードを開始するには、メニュー バーの[ビュー]、[表示]と[OpenVR HMD]、またはヘッドセットに適合する別のオプションを選択します。VR モードは、シーン内の現在のカメラ位置から開始します。[標準表示]を再度選択すると、VR モードを終了することができます。

コントローラの概要

VRED はさまざまな種類のヘッドセットをサポートしているため、コントローラの種類もさまざまです。この例では、他のメーカーとボタンのレイアウトが異なる Valve Index 製コントローラを使用しています。プロダクションの設定では従来のコントローラが幅広く使用されていますが、新しい Varjo ヘッドセットを使用して手のジェスチャーでシーンをコントロールすることもできます。ただし、コントローラのフォーム ファクタに関係なく、ポインタ、テレポート、VR メニューへのアクセスという 3 つの主要なインタラクションは常にサポートされています。

ポインタは、VR 内でマウスをクリックする操作と同じです。目的のオブジェクトをポイントし、トリガを押して、アタッチされたインタラクションをアクティブにすることができます。ポインタは、VR メニューをナビゲートする場合にも使用されます。コントローラのトリガ ボタンを使用して、ポインタをアクティブにする必要があります。これが人差し指の近くにあるボタンです。バージョン 2023 以降では、基本設定でポインタの設定を調整したり、ポインタ ビームの幅やヒット ポイントのサイズを設定したりできるため、大規模環境で役立ちます。

ハンド ビジュアライゼーション モードでは、オブジェクトに手を伸ばして人差し指でタップするだけで、ポインタと同様にオブジェクトを操作することもできます。ハンド トラッキングをサポートする Varjo ヘッドセットを使用すると、基本設定で手のジェスチャーによる操作をアクティブにすることができます。使用可能なすべての手のジェスチャーについての完全なリファレンスについては、ドキュメントを参照してください。

テレポータは、タッチ パッドまたはコントローラのコントロール スティックにマップされます。パッドに触れるだけで、テレポートする場所を示すテレポート ツールが起動します。タッチパッドを押すと、テレポートが実際に作動します。詳細については、後で説明します。VR メニューを開くには、コントローラのボタンの中の 1 つを押します。コントローラごとに違いがあるため、設定に対してどのボタンが機能するかをテストする必要があります。たとえば、Valve Index コントローラでは、この操作に B ボタンを使用します。この VR メニューは手またはコントローラにアタッチされ、ツールやバリアント セットなどにアクセスできるようにします。利用可能なすべてのツールについては、すぐに説明します。

VR 内のナビゲーション

VR でシーン内を移動する方法は、基本的に 3 つあります。最も明らかな最初の方法は、歩くことです。セットアップ時に設定した物理的な空間によっては、歩くことがモデルを探索する最も自然な方法です。歩いて移動できる距離が数メートルしかない場合でも、仮想世界に没頭するには便利です。一般的には、物理的な空間よりも仮想世界の方が大きいことがほとんどです。ただし、ほとんどの VR ヘッドセットでは、狭い空間から離れて歩き回ろうとすると、視覚的なインジケータが表示されます。

2 つ目の移動方法は、VR メニューでビューポイントを変更することです。この操作を行うと、瞬時にビューポイントの位置にテレポートされます。VR メニューで、ビューポイントのどのアトリビュートを適用するかを選択できます。たとえば、ビューポイントの方向を使用するかどうかを選択できます。

最後の方法は、テレポート ツールです。このツールは、歩き回るための十分な物理的空間がない場合や、シーンまたは移動距離が物理的な領域よりもはるかに大きい場合に、VR 内でシーンをナビゲートするのに役立ちます。

テレポート ツールは既定でアクティブになっており、使用方法は VR ヘッドセットとコントローラによって異なります。この例では、Valve Index コントローラを使用しているため、タッチ パッドでテレポータをトリガできます。パッドに親指でタッチすると、テレポートのインジケータが表示され、テレポート先の領域と方向がハイライト表示されます。手首を回して、自分が向いている方向を調整できます。タッチ パッドを押すと、テレポートが実行されます。ほとんどのコントローラでは、テレポートにこの 2 段階の方法を使用しています。範囲外にテレポートしようとすると、テレポータの色が赤に変わって、このことが示されます。

テレポータの動作は、VR メニューまたは VR の基本設定で調整できます。VR メニューには、地面またはジオメトリ上にテレポートするオプションがあります。[地面にテレポート]を選択すると、自動車などにテレポートして、内装を調べることができます。地面は、VR メニューにある[地面に位置合わせ]オプションを使用して位置合わせすることもできます。

基本設定でテレポートの最大距離を調整することもできます。

VR ツール

VR メニューには、シーンを調べるのに役立つツールがいくつか用意されています。モデルの暗い部分を照らすことができる懐中電灯があります。2 点間の距離を示す計測ツールもあります。ポインタを押して放すと、最初の点が選択されます。シーン内の 2 番目の場所をポイントすると、計測値が表示されます。

このオプションを使用すると、手とコントローラの表示を切り替えることができます。手を表示する方が快適に操作できる場合もあれば、コントローラの方が自然に操作できる場合もあります。ここに、選択するオプションがあります。

このメニューでは、カメラで定義されたビューポイントを選択できます。前述のように、ビューポイントのどのプロパティを変更するのかを定義できます。ユーザによっては、方向を見失うことがないように、視線方向を維持する方が快適な場合があります。ビューポイントごとに、このオプションを VR メニューに表示するかどうかを定義できます。

ビューポイント メニューと非常に似ているのが、バリアント セット メニューです。このメニューには、シーン内で定義したすべてのバリアント セットとバリアント セット グループが表示されます。ジオメトリ スイッチ、マテリアル、環境など、バリアント セットを使用して操作できるすべての要素を変更できます。既定では、すべてのバリアント セットが VR メニューに表示されます。ただし、ビューポイントと同様に、バリアント セット グループやバリアント セットを含めるかどうかを指定できます。

もちろん、バリアント セットにスクリプトをアタッチすることもできます。こうすることで、VR 内で作業しているときに、スクリプト ツールを含めたり、レンダリング設定を変更したりできます。この場合、パフォーマンスに満足できなくなったら、リアルタイム アンチエイリアシングの品質を下げて、フレームレートを上げることができます。

タッチポイント

Christian が前のビデオで相互作用について説明したように、タッチ センサーを使用してシーン内のオブジェクトをボタンに変換することができます。これらのボタンを使用すると、バリアント セットをトリガできるため、必要なほとんどのものをトリガできます。VR では、タッチセンサーもまったく同じように動作します。コントローラのポインタを使用してインタラクティブ オブジェクトを選択し、リンクされたアクションをトリガできます。

タッチ センサーを作成するには、メニュー バーで[インタラクション]を選択して、[タッチ センサー]ダイアログボックスを表示します。シーングラフから任意のノードをドラッグして、タッチセンサーを作成できます。この新しいエントリにバリアント セットをドラッグすると、このバリアント セットをアクティブにするボタンが作成されます。この方法で、マテリアル スイッチのマテリアルを変更するボタンや、ジオメトリのバリアントを切り替えるボタンを簡単に作成できます。

VR で、子コンポーネントに多数のジオメトリが含まれているノードをタッチ センサーとして使用すると、問題が発生する場合があります。これは、VRED の起動時に、すべてのタッチセンサーの衝突モデルが作成され、多数のジオメトリを含むノードではこの処理に時間がかかる可能性があるためです。

パフォーマンスを向上させるには、タッチセンサーとして機能し、単一の球または四角形のシェイプで構成されるプロキシ ジオメトリを代わりに使用します。シーン内で多数のタッチ センサーを使用する場合は、この方法で、シーンの起動時間を大幅に短縮できます。

実際の衝突対象が含まれているノードにプロキシ シェイプをアタッチします。次に、このプロキシに 100% 透明なマテリアルを適用して、非表示にします。透明なオブジェクトを選択できるように基本設定を変更する必要もあります。その後、通常どおりタッチセンサーを定義して、バリアント セットにリンクします。

VRED にはすぐに使用できる多くの VR ツールが用意されていて、プロフェッショナル用ハードウェアとコンシューマ用ハードウェアを含む、幅広いヘッドセットをサポートしています。VR でプレゼンテーションをすばやく開始することができる、さまざまなツールが含まれています。

独自の VR ツールを開発する場合は、サンプル スクリプトを参考にしてください。サンプル スクリプトは、メニュー バーの[ファイル] > [サンプルを開く]を選択して使用できます。VR メニューにカスタム ツールを追加する方法はさまざまです。

VR でのインタラクションの概要について説明しました。ご視聴いただき、ありがとうございました。またお会いしましょう。