テクスチャベースのライトマップ

VRED 2022 に、アンビエント オクルージョン、シャドウ、ライトとシャドウ用のテクスチャベース ライトマップが導入されました。これには、直接光と間接光、IES プロファイルと レイライト プロファイルが含まれます。[ライトとシャドウをベイク処理]モジュールに対する改善には、CPU と GPU レイトレーシングのサポート、クラスタのサポートRay ファイルとコースティクスをベイク処理する機能、アンビエント オクルージョンの均一なウェイト付けと余弦のウェイト付け新しいプリセットが含まれます。ライトマップのライティング エフェクトを計算するためのフォトン トレーシングを[レンダリング設定]に追加しました。

コースティクス

テクスチャのベイク処理

メッシュをサブディビジョンしなくても、ポリゴン数の少ないオブジェクトに高品質の結果をベイク処理できるようになりました。頂点ベイク処理とテクスチャ ベイク処理のライトマップ生成を切り替えるには、[ベイク処理のタイプ]オプションを使用します。

ライトマップにベイク処理されたデータは実行時に変更できないことを理解することが重要です。リアルタイム ライトをライトマップされたシーンの上にオーバーレイして使用することはできますが、ライトマップ自体をインタラクティブに変更することはできません。

ライトマップとマテリアルの UV セット

VRED 2022 では、すべてのメッシュに別のライトマップ UV チャネルが用意されています。このチャネルには、マテリアル UV と異なり、独立した UV レイアウトを設定できます。FBX を介して他のツールと交換されたジオメトリには、読み込みおよび書き出し用の 2 番目のライトマップ UV チャネルが保持されます。UV は、UV エディタで特定のチャネルから別のチャネルに簡単に転送できます(「UV セット > ライトマップ UV セットにコピー/マテリアル UV セットにコピー」を参照)。頂点ベース方式と比べて、テクスチャベースのライトマップでは多くのビデオ メモリが必要になるため、テクスチャ サイズと品質のバランスを適切に取る必要があります。[ライトとシャドウをベイク処理]モジュールでライトマップ UV を自動生成するには、トライプラナー マッピングに基づいて行うか、計算中に UV エディタの展開設定を使用します。シーン データによっては、特定のオブジェクトを UV エディタで手動で修正しないと、最適な結果を得られないことがあります。

ライトマップのエッジ拡大

メッシュにはライトマップの計算に適した UV が必要です。理想を言えば、使用可能な最大の UV 空間を使用する場合は、歪みがほとんどない、接続解除された UV 島を用意し、ライトマップ テクスチャに必要なエッジ拡大を行うための間隔を十分に確保する必要があります。

ライトマップのプレビュー

ベイク処理タイプがテクスチャで、ベイク処理の計算が事前に決定されているノードでのみ使用できます。

[ライトマップ]コンボ ボックス

ビューポートで選択したジオメトリのライトマップのシャドウ マップおよびイルミネーション マップがプレビューされます。テクスチャ イメージのロード、保存、再ロード、または削除を行ったり、外部テクスチャ リファレンスを使用するかどうかを設定したりします。詳細については、「ライトマップ」セクションを参照してください。

ヒント:

シーン内のベイク処理の結果を適切に評価するには、[可視化]メニューで可視化モードを切り替えるか、UV エディタでライトマップ テクスチャの二重チェックを直接行います。

テクスチャベースのライトマップのクラスタ化

テクスチャベース ライトマップ用の GPU および CPU クラスタ化のサポートを追加しました。

次の点に注意してください。

ライトマップとライトマップ UV 生成の計算を複数のマシンに分散させるには、VRED Cluster を使用します。

注:

GPU レイトレーシングまたは VRED Cluster を使用して頂点ベースのシャドウを計算することはできません。

アンビエント オクルージョンのウェイト付け

ウェイト付けは、アンビエント オクルージョンが選択されている場合のみ使用できます。頂点のベイク処理とテクスチャのベイク処理の両方に、アンビエント オクルージョンに適用されるウェイト付けを設定します。

均一

これは、VRED 2021.3 以前のバージョンでウェイトを計算するための元の設定です。シャドウはより均一になりますが、[余弦]設定のようなバリエーションや深みはありません。

余弦

均一にウェイト付けする場合よりもリアルで現実的な結果を得ることができます。シャドウの深みが増し、均一でなくなります。

クローンのライトマップを共有

有効にすると、シーン内のクローンのライトマップが共有されます。無効にすると、ライトマップを計算する前に、シーン内の同じジオメトリのクローンに対してさまざまなライトマップを計算することができます。

[ライトとシャドウをベイク処理]モジュール > [ライトマップ]セクションで[クローンのライトマップを共有]オプションを特定します。

クローンのライトマップを共有

次に、スマート参照を含むクローンで予期される動作を示します。

ライトマップ用の Python

ライトマップ用の次の Python コマンドを Python マニュアルに追加しました。このコマンドの詳細については、次のリンクをクリックしてください。

[ライトとシャドウをベイク処理]モジュールの改善

[ライトとシャドウをベイク処理]モジュールに多数の改善が加えられました。[ファイル]メニューと[選択]メニュー、その他の[設定]オプション、新しいセクションとオプションが配置された[ベイク処理の設定]タブおよび[詳細]タブが追加されました。これらのの大部分は新しいテクスチャのベイク処理タイプに関連しています。

ヒント:

ライトマップ用の Python コマンドを Python マニュアルに追加しました。これらの新しいコマンドのリストについては、「ライトマップ用の Python」を確認してください。

[ファイル]メニュー

ライトマップのパスの場所をロード、保存、および更新するためのオプションを追加しました。各オプションの詳細については、「[ライトとシャドウをベイク処理]の[ファイル]メニュー」セクションを参照してください。

[選択]メニュー

ベイク処理されたノードやベイク解除されたノード、アクティブまたは非アクティブなベイク処理タイプがあるノードを特定するのに役立つ選択オプションを追加しました。

[設定]メニューの追加

ライトマップのロード保存を行うオプション、およびベイク処理されたプリセットの保存編集アクセスを行うオプションを追加しました。

[ベイク処理の設定]タブ

[ベイク処理の設定]タブには、直接光と間接光、サブディビジョン、ライトマップの動作、ライトマップ UV の生成を設定するためのパラメータ、およびベイク処理タイプを設定して、最後にベイク処理を計算するためのパラメータが含まれています。次に、いくつかの特長を示します。

[詳細]タブ

[詳細]タブには、ビューポート内のシーンで選択したオブジェクトをベイク処理する際に使用される設定を確認するためのパラメータがあります。「適用されたベイク処理の設定」、およびシャドウ マップとイルミネーション マップのプレビューを確認してください。.exr ファイルとしてテクスチャを保存し、[アクティブなベイク処理]オプションを使用してベイク処理をオフにするか、テクスチャと頂点の間で切り替えます。