コラボレーション

設計プロセスの初期段階でコラボレーション セッションに移動して、スケールと比率を把握しておくと便利です。子の情報は、テクスチャとパターンに対して設計上の決定を行うときに、スケールするサーフェスに適用されるテクスチャとパターンを確認する上で役立ちます。スペースにオブジェクトを配置した後に、周囲を調べてオブジェクトの配置を確認することができます。車両のコンポーネントを操作すると、機能しているコンポーネントや移動する必要があるコンポーネントを確認できます。これらは、画面にコンテンツを表示するよりも、コラボレーション セッションに参加する方が便利なことを示す単なる例です。

ここでは、安全に関する情報および VRED コラボレーション セッションを設定するための要件について説明します。

重要:

コラボレーション ツールを使用できるのは、Autodesk VRED 2019.2 のみです。Design および Professional の両方で使用できます。VRED クラスタ サービスが必要で、これは参加者およびシーンの変更を同期するための外部サーバとして機能します。

[詳細を確認]アイコン リファレンス情報については、「[コラボレーション]モジュール」を参照してください。

コラボレーション セッションに必要なもの

コラボレーション セッションに参加している場合は、デスクトップ、VR、ストリーミング アプリのいずれから参加するのかなど、考慮しなければならないことがあります。必要事項を確認してみましょう。

接続要件

  • ネットワーク接続: コラボレーション セッションおよび VRED ファイルにアクセスするために必要です。
  • インターネット接続: 招待状を送受信するために必要です。

ハードウェア要件

  • VRED の動作環境: 使用しているマシンが VRED 2023 製品の動作環境およびその他の VR 固有の要件を確実に満たす必要があります。この要件を満たすことで、グラフィックス カードおよび GPU はコンテンツの要求に対応します。

  • VR デバイス: 「 サポート対象の VR デバイス 」を参照してください。

    注:

    現在、HTC Vive と Oculus のみが[コラボレーション]ツールの VR 部屋設定をサポートしています。他のすべてのデバイスはテスト専用にしてください。詳細については、「 トラッキング システムを正しく設定する 」を参照してください。

  • モバイル デバイス: デバイスはホストと同じネットワークに接続する必要があります。詳細については、「 ストリーム ユーザ 」を参照してください。

  • オーディオ: 外部の騒音による混乱の可能性を最小限に抑えるために、ノイズキャンセリング マイクとヘッドフォンを使用することをお勧めします。

ソフトウェア要件

VRED コラボレーション セッションは、現在のアプリ、音声会議アプリ、メール アプリ、カレンダー アプリを並べて操作できるように設計されています。これらのアプリケーションは VRED に含まれていないため、この機能が必要になります。

  • 一致するバージョンの VRED: 参加するには、すべての参加者が同じバージョンの VRED を使用する必要があります。使用されるバージョンは、最初のセッション参加者が定義します。
  • カレンダー アプリケーション: ミーティングの招待状を送受信するために必要です。
  • メール アプリケーション: 招待状を送受信するために必要です。
  • オーディオ アプリケーション: 他のユーザとコミュニケーションするために必要です。Zoom、Skype、Mumble などのサービスを使用する場合は、セッション リーダーが設定します。

コラボレーション セッション

デスクトップ参加者または VR 参加者に対する想定事項と必要事項、コラボレーション セッション内でのシーンの動作方法、および部屋の位置合わせについての情報を特定できます。モバイル ユーザの場合は、「 ストリーム ユーザとして参加する 」を参照してください。

コラボレーションの参加者

コラボレーションの参加者とは、VRED を実行し、コラボレーション セッションに接続しているユーザのことです。これらのユーザは、MR/VR でアバターとして表示され、これらのアバターが見ているものが、ストリームに接続しているストリーム ユーザに表示されます。コラボレーション セッションには、次の 2 種類の参加者がいます。

デスクトップ参加者

デスクトップ参加者はシーンを完全にコントロールできます。バリアント セットの切り替え、アニメーションのトリガ、シーンのパスのトランスフォーム、およびシーン内でのナビゲートを行うことができます。セッションでは、デスクトップ参加者はタブレットとして表示されます。

アバター タブレット

VR 参加者

VR 参加者はシーンを完全にコントロールできます。バリアント セットの切り替え、シーン内でのアニメーションのトリガ、およびテレポータによるナビゲートを行うことができます。セッションでは、VR 参加者はロボット型ヒューマノイドとして表示されます。

アバター ロボット

VR 部屋の設定 」を参照して、最も安全で最高のエクスペリエンスのための設定がすべて完了しているかを確認します。

コラボレーションでのシーンの動作方法

コラボレーション セッションでの動作が若干異なるため、シーンの動作方法について理解することが重要です。

参加者はバリアント セットおよびアニメーションなどをトリガできます。これらがトリガされると、VRED はシーン全体ではなく、これらのアクションのみを参加者にアップロードします。変更された情報のみが同期されます。このため、すべての参加者がコラボレーション セッション中に同じシーン ファイルを使用する必要があります。これにより、全員に同じ内容が表示されるようになります。同じシーンを使用していない参加者の場合は、情報の同期中に問題が発生してエラーになり、変更内容が表示されなくなります。

同期される情報には制限があります。バリアント セット、アニメーション、およびトランスフォームは同期されますが、シーンに追加された新しいジオメトリは同期されません。ただし、変更が行われた後に参加者がシーンをアップロードした場合は、新規に作成したジオメトリ、バリアント、バリアント セット、およびアニメーションも同期されます。

注:

バージョン 2022.3 以降、Web インタフェースでは、新しいプロジェクトがロードされるときに、ロード中のアニメーションが表示されるようになりました。また、レンダリング モードが変更されるときに、進行状況ダイアログ ボックスが表示されるようになりました。バリアント セットとビューポイントは、新しいシーンがロードされた後に再ロードされます。

セッションをホストできません。なぜですか?

VRED Pro と VRED Design の両方がインストールされているワークステーションをコラボレーション セッションのホストにすることはできません。この問題に対する回避策:

  1. VRED Pro と VRED Design のいずれかのみがコンピュータにインストールされているようにします。
  2. ファイアウォールのルールを調整します。
  3. 手動で VREDClusterService -e -c を 1 回呼び出します。

コラボレーション ポートを変更するには

このセクションは、VRED コラボレーション機能の代替ポートを設定する必要がある担当者を対象としています。既定のコラボレーション TCP ポートは 8889 です。他の VRED サービスもこのポートにアクセスすると過負荷になることがあります。使用されるポートを変更すると、この問題が解決されます。

オプション -p NNNN を指定してクラスタ サービスを開始する必要があります。

たとえば、Linux では、ターミナル ウィンドウで VRED インストール ディレクトリに移動し、次のように入力します。

cd bin
clusterService -e -c -p NNNN

Windows では、ターミナル ウィンドウで VRED インストール ディレクトリに移動し、次のように入力します。

cd bin\WIN64
VREDClusterService -e -c -p NNNN

関連項目

VRED コラボレーション セッションを開始する前に実行しなければならないことは何もありませんが、次にいくつかの推奨事項を示します。