概要 - テンプレート プロジェクト

十分に計画されたテンプレート プロジェクトは、オフィス標準を自動化し、新規プロジェクトを開始および設定するプロセスを簡素化するのに役立ちます。行う作業により、テンプレート プロジェクトが完全なものになる場合も、単にプロジェクトの基本的なフレームワークを形成するだけになる場合もあります。作業が一意なデザインで構成され、建物のタイプがさまざまな場合、最も効率的なテンプレート プロジェクトは構造が最小限であるプロジェクトでしょう。一方、典型的な建物タイプを扱う場合、または原型的な建物タイプを扱う場合は、特定のプロジェクト構造についての詳細情報を含むより完全なテンプレート プロジェクトのほうが効率的であることもあります。

テンプレート プロジェクトを作成することは、単に既存のプロジェクトをコピーして名前を変更することと同じではありません。適切にテンプレートを呼び出すには、新規プロジェクトを作成するときにこれを指定する必要があります。

[プロジェクトを追加]ダイアログ ボックスからテンプレート プロジェクトを指定します。テンプレート プロジェクトを指定できるのは、このときのみです。新規プロジェクトが作成されると、指定したテンプレート プロジェクトからの設定とファイルが新規プロジェクトにコピーされます。

テンプレート図面

AutoCAD Architecture 2025 ツールセット のプロジェクトには、プロジェクト プロパティとして、構成、要素、およびビューに使用する図面テンプレートを決定するテンプレート ファイル仕様があります。これらのテンプレート設定は、[オプション]ダイアログ ボックスで行ったテンプレート設定から独立しています。これらのテンプレートはすべてのユーザがアクセスできる場所にある必要があります。

プロジェクトの詳細

[プロジェクト プロパティ]ダイアログ ボックスからアクセスできる詳細情報ワークシートには、フィールドを介してタイトル ブロックにリンクしたり、マルチ テキストまたはブロック属性に埋め込むことができる情報が含まれます。このデータは完全にユーザ定義です。テンプレート プロジェクトのプロジェクトの詳細には、すべてのプロジェクトに共通のデータを含めます。

シート セット

AutoCAD Architecture 2025 ツールセット のすべてのプロジェクトには、AutoCAD シート セット(.dst)ファイルが含まれます。テンプレートとしてプロジェクトを使用する際、そのシート セット ファイルは、他のすべてのプロジェクト ファイルおよびフォルダとともに新規プロジェクトにコピーされ、新規プロジェクトに合わせて名前が変更されます。シート セット ファイルには、プロジェクト全体のテンプレートの一部として事前設定できるさまざまな重要な情報が含まれます。

テンプレート プロジェクトの一部としてシート セット ファイルで修正できる項目は次のとおりです。

AutoCAD Architecture 2025 ツールセット のシート セット ファイルに含めるべきではない項目は次のとおりです。

プロジェクトの標準

[AEC プロジェクト標準を環境設定]ダイアログ ボックスで行ったすべての設定は、テンプレート プロジェクトとともにコピーされ、新規プロジェクトの一部となります。プロジェクトに一意の標準ファイル、すなわちオフィス標準に追加したりオフィス標準を変更するプロジェクト標準を反映する標準ファイルは、テンプレート プロジェクトの Standards フォルダに配置する必要があります。これらのファイルはコピーされ、新規プロジェクトでそれらのパスが更新されます。

スタイル ライブラリ図面と同様に、標準ファイルにプロジェクトベースではないファイルが含まれている場合は、マッピングされたドライブと UNC ファイル パスのどちらを使用するのかを決定する必要があります。マッピングされたドライブ文字を使用する場合、これらはすべてのユーザのワークステーションで同一となるようにマッピングする必要があります。UNC を選択する場合、サーバ パスは見通せる限りの将来において変わらないことを確認する必要があります。

プロジェクト ツール カタログとパレット

オフィスの標準のカスタム ツール カタログに加え、各プロジェクトには、独自の関連プロジェクト ツール カタログを持つ独自のコンテンツ ブラウザ ライブラリがあります。これは、テンプレート プロジェクトでも設定できます。プロジェクト ツール カタログを作成する際に従うべき、簡単なガイドラインがいくつかあります。

重要: テンプレート プロジェクトが選択されたときにプロジェクト カタログが正常にコピーされるように、テンプレート プロジェクトは AutoCAD Architecture 2025 ツールセット に添付されているテンプレートのいずれかより開始する必要があります。また、プロジェクト カタログがテンプレート プロジェクトからコピーされても、カタログ内のツールは変更されません。これらのパスはテンプレートに存在していたときのままとなります。

プロジェクト構造

プロジェクト間で極めて一貫性のある建物タイプまたは、原型的な建物タイプを扱う場合、プロジェクト構造自体の一部を事前定義すると都合がよい場合があります。これはまったく必須ではなく、これらの項目を事前定義するレベルも完全に任意です。

テンプレート プロジェクトで確立することができるプロジェクト構造項目は次のとおりです。

注: AutoCAD Architecture 2025 ツールセット では、[相対参照パスを使用]を選択することができます。プロジェクト プロパティでは、これは既定でオンとなります。相対パスを使用せず、構成、要素、およびビューをテンプレート プロジェクトの一部として作成する場合、新規プロジェクトが作成されると、新規プロジェクトのパスに従ってこれらの項目のパスが自動的に変更されます。