RTEXT (Express Tool)

リモート テキスト(rtext)オブジェクトを作成します。

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図面注記や法的説明事項など、複数の図面に共通の文字列を、ファイル参照として rtext オブジェクトを使用して表示することができます。同様に、これを使用して仕様書や組立説明などの大きなテキストを表示することもできます。

リアクティブ テキスト オブジェクトとも呼ばれるリモート テキスト オブジェクトは、AutoCAD の文字オブジェクトやマルチ テキスト オブジェクトと同じ方法で表示されます。しかし、文字列のソースは、外部テキスト ファイルや DIESEL 式の値です。rtext オブジェクトは、RTEDIT コマンドを使用して編集することができます。

注: rtext オブジェクトが含まれた図面をRTEXT がインストールされていないコンピュータで開くと、プロキシ オブジェクトによって rtext オブジェクトの境界ボックスが表示されます。RTEXT を所有していないユーザと図面を共有する場合は、EXPLODE[分解]コマンドを使用して rtext オブジェクトをマルチ テキスト オブジェクトに変換します。
コマンド: RTEXT Current text style: STANDARD Text height: 0.2000 Text rotation: 0 Enter an option [Style/Height/Rotation/File/Diesel] <Diesel>: オプションを指定します。

オプション

[Style] 文字スタイルを選択します。
[Height] 文字の高さを指定します。
[回転] 回転の値を指定します。
[File] 外部テキスト ファイルを使用します。
[Diesel] DIESEL コードを使用します。
ヒント: [File]オプションを使用して rtext オブジェクトを作成した場合、関連付けられたテキスト ファイルは、LIST[オブジェクト情報]コマンドを使用して識別することができます。

DIESEL 式を使用する

DIESEL では、以前カスタム プログラムでのみアクセス可能だったオプションが提供されます。次に、DIESEL 式を含む rtext オブジェクトを図面で使用する方法の例をいくつか紹介します。これらの例は、DIESEL Expression ダイアログ ボックスに貼り付けることができます。

GETVAR 関数を使用する

図面名 102-fp12.dwg を表示するには、次の式を使用します。

図面ファイル: $(getvar, "dwgname")

この結果、rtext オブジェクトは、次のように表示されます。

図面ファイル: 102-fp12.dwg

ファイル名と一緒にフォルダ パスを含めるには:

図面ファイル: $(getvar, "dwgprefix")$(getvar, "dwgname")

この結果、rtext オブジェクトは、次のように表示されます。

図面ファイル: C:¥Projects¥97-102¥Arch¥102-fp12.dwg
注: 標準タイトル ブロック内で図面のパスまたは名前を参照している場合、そのタイトル ブロックが外部参照ファイル内に表示されていても、常に図面のファイル名が表示されます。

EDTIME 関数を使用する

図面を印刷するとき、印刷出力した図面に、印刷した日付と時刻を表示することができます。次の DIESEL 式を使用すると、図面にこの情報が表示されます。

$(edtime, 0, MON DD"," YYYY - H:MMam/pm)

この結果、rtext オブジェクトは、次のように表示されます。

Mar 22, 2000 - 11:12pm

GETPROP 関数を使用する

RTEXT は、ローカルに定義されている $(getprop) DIESEL 関数で図面のプロパティをサポートしています。$(getprop) を使用すると、[図面のプロパティ]ダイアログ ボックス(DWGPROP[図面プロパティ]コマンド)のタブから値を抽出し、rtext オブジェクトに表示することができます。$(getprop) 関数の構文は次のとおりです。

$(getprop, プロパティ名)
プロパティ名は、ダイアログ ボックスの次のフィールドのいずれかです。
Title Subject Author Keywords Comments LastSavedBy Revno カスタム プロパティ

たとえば、Subject フィールドに文字列「Excavated Site」を含む図面の図面プロパティは、DIESEL 式では次のようになります。

表題: $(getprop, subject)

この場合、rtext オブジェクトは次のように表示されます。

表題: Excavated Site
注: $(getprop) 関数は、rtext オブジェクトでのみサポートされています。他の DIESEL 関数に渡す引数とは異なり、$(getprop) の引数をクォーテーションで囲むことはできません。引数の大文字と小文字は、区別されません。

Project Name というカスタム プロパティがある場合、次の DIESEL 式によって値が表示されます。

プロジェクト: $(getprop, %PROJECT NAME)
注: $(getprop) の使用時に、間違った構文や不正な引数などのエラーが存在する場合、(GETPROP ERROR) が表示されます。存在しないカスタム プロパティの名前を使用した場合、$(getprop) は空の文字列を表示します。

XREFS 関数を使用する

RTEXT は、$(xrefs) 関数を使用して、図面にアタッチされた外部参照ファイルを一覧表示する機能をサポートしています。構文は、次のとおりです。
$(xrefs [, フラグ [, リーダ [, トレーラ]]])
フラグ ビット フラグのコレクションで、意味は次のとおりです。1 = (既定) 外部参照ファイル名を含む(フラグ 2 と両立)、2 = 外部参照ブロック名を含む(フラグ 1 と両立)、4 = ファイル名拡張子を表示しない、8 = パスを表示しない、16 = スペースで区切ってネストを表示。
リーダ 各外部参照項目の前に挿入される文字列。
トレーラ 各外部参照項目の末尾に追加される文字列。

たとえば、rtext DIESEL 式は次のようになります。

$(xrefs,3)

外部参照の一覧が次の形式で表示されます。

B-ELEC [c:¥proj-14¥b-elec.dwg] M-ELEC [c:¥proj-14¥m-elec.dwg] R-ELEC [c:¥proj-14¥r-elec.dwg] F-ELEC [c:¥proj-14¥f-elec.dwg]

しかし、次の式を使用すると、

$(xrefs,2,外部参照: )

外部参照は、次のように一覧表示されます。

外部参照: B-ELEC 外部参照: M-ELEC 外部参照: R-ELEC 外部参照: F-ELEC

IMAGES 関数を使用する

RTEXT は、$(images) 関数を使用して、図面にアタッチされたイメージを一覧表示する機能をサポートしています。関数の構文は、次のとおりです。

$(images [, フラグ [, リーダ [, トレーラ]]])
フラグ ビット フラグのコレクションで、意味は次のとおりです。4 = ファイル名拡張子を表示しない、8 = パスを表示しない。
リーダ イメージの前に挿入される文字列。
トレーラ イメージの末尾に追加される文字列。

$(images) 関数の動作は、$(xrefs) 関数と同様。

GETREC 関数を使用する

RTEXT は、$(getrec) 関数を使用して、拡張レコード データの表示をサポートしています。関数の構文は、次のとおりです。

$(getrec, キー, コード)
キー 名前の付いたオブジェクト ディクショナリの項目名。
コード 抽出するグループコード。

$(getrec) 関数は、名前の付いたオブジェクト ディクショナリ内で、key に対応する項目を検索し、次に code に関連付けられたデータ値を検索することによって、拡張レコードから値を抽出します。現在、範囲 1~9(文字列)、40~59(実数)、60~79(整数)、300~309(文字列)のグループ コードのみがサポートされています。

ファイル

rtext.lsp、rtext.arx