CLIP[クリップ] (コマンド)

選択した外部参照、イメージ、ビューポート、PDF アンダーレイを、指定した境界で切り抜きます。

概要

クリップ境界によって、イメージ、PDF アンダーレイ、ビューポート、外部参照の隠される部分が決定します。クリップ境界の表示/非表示は、システム変数 FRAME でコントロールします。

プロンプト

PDF アンダーレイ、イメージ、外部参照、ビューポートのいずれをクリップするかによって、表示されるプロンプトは異なります。

PDF アンダーレイとイメージのプロンプト

次のプロンプトが表示されます。

[オン(ON)]

クリップをオンにし、以前に定義した境界まで PDF アンダーレイまたはイメージをクリップして表示します。

[オフ(OFF)]

クリップをオフにして、PDF アンダーレイまたはイメージ、およびフレームの全体を表示します。

クリップがオフのときに PDF アンダーレイまたはイメージを再度クリップすると、クリップは自動的にオンに切り替わります。クリップがオフで、クリップ境界が表示されていない場合でも、以前に作成した境界を削除するようプロンプトが表示されます。

[削除(D)]

定義済みのクリップ境界を削除して、元の PDF アンダーレイまたはイメージ全体を再表示します。

[境界を新規作成(N)]

矩形またはポリゴンのクリップ境界を定義するか、ポリラインからポリゴンのクリップ境界を作成します。

注: 古い境界を削除した場合、PDF アンダーレイまたはイメージの新しいクリップ境界のみを作成できます。
[ポリラインを選択(S)]

選択したポリラインを使用して境界を定義します。このポリラインは開いていてもかまいませんが、直線セグメントから構成されていなければならず、自己交差してはなりません。

[ポリゴン(P)]

ポリゴンの各頂点を 3 点以上指定することにより、ポリゴンのクリップ境界を定義します。

[矩形(R)]

対角する 2 つのコーナーの点を指定することにより、矩形の境界を定義します。

[クリップを反転(I)]

クリップ境界のモードを反転します。モードは、境界の外側のオブジェクトがクリップされるか、内側のオブジェクトがクリップされるかのいずれかです。

外部参照のプロンプト

次のプロンプトが表示されます。

[オン(ON)]

外部参照またはブロックのクリップされた部分のみを現在の図面に表示します。

[オフ(OFF)]

クリップ境界を無視して、外部参照またはブロックのすべてのジオメトリを現在の図面に表示します。

[クリップ デプス(C)]

外部参照またはブロックに対して前方および後方のクリップ平面を設定します。クリップ境界と指定したデプスによって定義された部分の外側にあるオブジェクトは表示されません。現在の UCS に関係なく、クリップ デプスはクリップ境界に平行に適用されます。

  • 前方のクリップ点: クリップ境界を通過し、そのクリップ境界に対して垂直なクリップ平面を作成します。
  • [距離(D)]: 指定した距離だけクリップ境界から離れた場所に存在し、そのクリップ境界に対して平行なクリップ平面を作成します。
  • [除去(R)]: 前方と後方の両方のクリップ平面を除去します。
[削除(D)]

選択した外部参照またはブロックのクリップ境界を削除します。クリップ境界を一時的にオフにするには、[オフ(OF)]オプションを使用します。[削除(D)]オプションを使用すると、クリップ境界およびクリップ デプスが削除されます。ERASE[削除]コマンドを使用してクリップ境界を削除することはできません。

[ポリライン生成(P)]

クリップ境界に一致するポリラインを自動的に作成します。このポリラインは、現在の画層、線種、線の太さ、色の設定に従って作成されます。このオプションは、PEDIT[ポリライン編集]コマンドを使用して現在のクリップ境界を修正し、次にその新しいポリラインを使用してクリップ境界を再定義する場合に役立ちます。境界の再定義中に外部参照全体を表示するには、[オフ(OF)]オプションを使用します。

[新しい境界(N)]

矩形またはポリゴンのクリップ境界を定義するか、ポリラインからポリゴンのクリップ境界を作成します。

注: 古い境界を削除した場合、選択した外部参照の新しいクリップ境界のみを作成できます。
  • [ポリラインを選択(S)]: 選択したポリラインを使用して境界を定義します。このポリラインは開いていてもかまいませんが、直線セグメントから構成されていなければならず、自己交差してはなりません。
  • [ポリゴン(P)]: ポリゴンの各頂点を 3 点以上指定することにより、ポリゴンのクリップ境界を定義します。
  • [矩形(R)]: 対角コーナーの 2 点を指定することにより、矩形の境界を定義します。
  • [クリップを反転(I)]: クリップ境界のモードを反転します。モードは、境界の外側のオブジェクトがクリップされるか、内側のオブジェクトがクリップされるかのいずれかです。

ビューポートのプロンプト

注: モデル空間でビューポートをクリップすることはできません。名前の付いたレイアウトのペーパー空間で作業する必要があります。
クリップ オブジェクト

クリップするビューポートを選択します。

[ポリゴン状(P)]

クリップ境界を指定します。点を指定して、線分セグメントまたは円弧セグメントを描画できます。

次の点、[円弧(A)]、[閉じる(C)]、[長さ(L)]、[元に戻す(U)]オプションについては、PLINE[ポリライン]コマンドの対応するオプションの説明を参照してください

[削除(D)]

選択したビューポートのクリップ境界を削除します。このオプションは、選択したビューポートが既にクリップされている場合にのみ使用できます。既にクリップされているビューポートをクリップすると、元のクリップ境界は削除され、新しいクリップ境界が適用されます。