横断勾配摺り付けの計算方法の例

このセクションでは、さまざまな横断勾配摺り付けの計算方法で使用できる XML 形式の例を示します。

標準計算方法の例

次の例では、AASHTO 標準手法を使用してクラウン付き非分割道路の摺り付け測点の計算に使用できる XML 形式を示します。

<SuperelevationAttainmentMethod name="AASHTO 2001 - Crowned Roadway">
<AttainmentStyle style="Standard"/> 
<TransitionFormula type="LCtoFS" formula="{t}"/> 
<TransitionFormula type="LCtoBC" formula ="{p}*{t}"/> 
<TransitionFormula type="NCtoLC" formula ="{t}*{c}/{e}"/>
<TransitionFormula type="LCtoRC" formula ="{t}*{c}/{e}"/> 
<TransitionFormula type="NStoNC" formula ="{t}*({s}-{c})/{e}"> 
<SuperelevationAttainmentMethod>

この例では、「AASHTO 2001 - Crowned Roadway」という名前の計算方法を定義しています。この方法では、横断勾配摺り付けを得るための標準のアドバース クラウン リムーバル方法を使用します。この例には、路肩ブレークオーバー リムーバルに必要な摺り付け距離の計算が含まれています(type="NStoNC")。

片側摺り付け計算方法の例

ここでは、非分割の片側道路を例に説明します。この道路にクラウンはなく、アドバース クラウン リムーバルは存在しません。

片側計算方法では、2 つの公式が必要です。ひとつは標準横断勾配と反対方向に曲がる曲線用の公式、もうひとつは標準横断勾配の方向に曲がる曲線用公式です。次の図は、正規化された勾配の横断勾配摺り付けを示したものです。非横断摺り付けの道路は、左から右へ下向きに傾斜しています。そのため、左折カーブの方が右折カーブよりも長い摺り付けが必要です。

次の例では、連続区間で、標準クラウンから最大片勾配距離のランオフ長さ {t} (摺り付けの長さテーブルから算出)から、ランオフ長 * 標準道路勾配 {c} / 最大横断勾配摺り付け率 {e} を差し引きます。2 番目の公式では、標準クラウンから曲線始点までの距離を、{c} / {e} を差し引いた変数 {p} に基づく {t} の比率として定義します。

反向区間では、全摺り付け距離がランオフ長 {t} として定義されます。曲線始点までの距離は変数 {p} に基づく {t} の比率で、標準クラウンからレベル クラウン測点までの距離は {t} * {c} / {e} です。

<SuperelevationAttainmentMethod name="Undivided Planar Roadway">
<TransitionStyle style="Planar"/>
<Continuing>
<TransitionFormula type="NCtoFS" formula="{t}-{t}*{c}/{e}"/>
<TransitionFormula type="NCtoBC" formula="{t}*({p}-{c}/{e})"/>
</Continuing>
<Opposing>
<TransitionFormula type="LCtoFS" formula="{t}"/>
<TransitionFormula type="LCtoBC" formula="{p}*{t}"/>
<TransitionFormula type="NCtoLC" formula="{t}*{c}/{e}"/>
</Opposing>
<SuperelevationAttainmentMethod>

道路幅と摺り付け率で定義される摺り付けの例

組織によっては、摺り付け長さを直接提供するテーブルを使用しない場合もあります。次の表では、設計速度と曲率半径に基づいて最大横断摺り付け率と を示します。この表では、 値を使用して、道路の標準幅に基づく摺り付け長さを導き出します。摺り付けの長さテーブルで定義されるのは、実際の摺り付け長さではなく 値です。

半径(m) 90 km/h 100km/h 110km/h 120km/h
  E% E% E% E% n/a
7000 NC n/a NC n/a NC n/a NC n/a
5000 NC n/a NC n/a NC n/a 2.0 0.31
3000 2.0 0.39 2.0 0.34 2.0 0.32 2.0 0.31
2500 2.0 0.39 2.0 0.34 2.0 0.32 2.0 0.31
2000 2.0 0.39 2.0 0.34 2.0 0.32 2.3 0.32
1500 2.0 0.39 2.0 0.34 2.2 0.33 3.0 0.33
1400 2.0 0.39 2.0 0.34 2.4 0.33 3.2 0.34
1300 2.0 0.39 2.0 0.34 2.6 0.33 3.5 0.34
1200 2.0 0.39 2.2 0.35 2.8 0.34 3.8 0.35
1000 2.0 0.39 2.6 0.36 3.7 0.35 4.5 0.37
900 2.2 0.40 2.9 0.37 3.7 0.36 5.0 0.38
800 2.5 0.40 3.3 0.38 4.2 0.38 5.7 0.39
700 2.9 0.41 3.7 0.39 4.8 0.39 6.0 0.40
600 3.4 0.42 4.4 0.41 5.6 0.41    
500 4.0 0.44 5.2 0.43 6.0 0.42    
400 5.0 0.46 6.0 0.45        
300 6.0 0.48            

次の例では、上記の表に基づく 2 種類の道路の計算方法と公式を示します。変数 {w} はピボット ポイントから走行車線の端までの標準幅で、[横断勾配摺り付け]ウィザードで定義します。

<SuperelevationAttainmentMethod name="Unspiraled ramp">
<TransitionStyle style="Planar"/>
<Continuing>
<TransitionFormula type="NCtoFS" formula="100*{e}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="NCtoBC" formula="{p}*{e}*{w}/{t}"/>
</Continuing>
<Opposing>
<TransitionFormula type="LCtoFS" formula="100*{e}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="LCtoBC" formula="{p}*{e}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="NCtoLC" formula="100*{c}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="LCtoRC" formula="100*{c}*{w}/{t}"/>
</Opposing>
</SuperelevationAttainmentMethod>
<SuperelevationAttainmentMethod name="Unspiraled 2 way roadway">
<TransitionStyle style="Standard"/>
<TransitionFormula type="LCtoFS" formula="100*{e}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="LCtoBC" formula="{p}*{e}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="NCtoLC" formula="100*{c}*{w}/{t}"/>
<TransitionFormula type="LCtoRC" formula="100*{c}*{w}/{t}"/>
<SuperelevationAttainmentMethod>