グレーディング基準またはパラメータを作成して、計画線からのグレーディングの作成方法を定義し、基準を他のグレーディングに適用することができます。
グレーディング基準は、グレーディング方法を指定する設定です。これらの設定は名前の付いた基準として統合されるので、グレーディングの作成時に繰り返し指定する必要がありません。
グレーディングでは、標準を使用する状況が数多くあります。たとえば、勾配が 3:1 で、ターゲットが相対標高のグレーディングを作成しなければならないことが頻繁にあるとします。これらの値を含むグレーディング基準のセットを定義して保存すれば、作成するグレーディングにこれらの同じ値を簡単に適用することができます。
グレーディング方法の設定は次のとおりです。
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ターゲット:サーフェス、標高、相対標高、または距離を選択できます。
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投影法:切土/盛土法面、切土法面、盛土法面、および距離を選択できます。
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内側コーナーのオーバーラップ:平均勾配、または勾配の一方の増加または減少を選択できます。オプションの詳細と図については、「[基準]タブ([グレーディング基準]ダイアログ ボックス)」を参照してください。
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関連値:ターゲットおよび投影タイプに応じて、既定の標高、距離、および切土/盛土法面を指定できます。
基準の分類とアクセスには、[設定]ツリーの[グレーディング基準セット]フォルダを使用します。
新しい基準を設定する場合、明確な命名規則を使用します。たとえば、標準的な Autodesk Civil 3D の図面テンプレートには、"Surface @ 2-1 Slope" のような名前の複数の基準が含まれます。明確な命名規則を使用することによって、基準のプロパティを参照しなくてもその定義を知ることができます。
基準ロックについて
基準値をロックまたはロック解除するには、アイコンをクリックします。この基準ロックは、グレーディングの作成または編集の際に表示されるプロンプト、および入力できる値に影響を与えます。
グレーディングの作成または編集時に基準値が変更されないようにするには、基準値をロックします。
たとえば、相対標高 1.50 に対して勾配 3:1 で定義される基準に対して異なるロック状態が存在するとします。
どちらの値もロック解除されている場合
- グレーディングの作成時に、両方の値を要求するプロンプトが表示されます。プロンプトの既定値は 3:1 と 1.50 ですが、これらは変更できます。
- どちらの値も編集できます。
- 基準の定義を編集して、どちらかの値を変更した場合、グレーディング作成時にプロンプトの既定値にのみ適用され、既存のグレーディングは適用されません。
- 基準の定義を編集して、いずれかの値をロック解除からロックに変更すると、そのロックされた値は基準を使用するすべてのグレーディングに適用されます。
勾配の値はロックされ、相対標高はロック解除されている場合
- グレーディングを作成すると、相対標高の値の入力を要求するプロンプトのみが表示されます。この基準を使用するグレーディングには、常に 3:1 勾配があります。
- 基準の定義を編集して、ロックされた勾配の値を 2:1 に変更すると、その変更はその基準を使用するすべてのグレーディングに適用されます。基準の定義を編集して、勾配の値をロック解除した場合、既存のグレーディングは変更されませんが、既存のグレーディングの勾配の値を編集することができます。
- 基準の定義を編集して、ロック解除された相対標高の値を変更すると、その基準で作成される新しいグレーディングのプロンプトの既定値のみが影響を受けます。基準の定義を編集して、相対標高をロックすると、その基準を使用するすべてのグレーディングはロックされた相対標高値に設定されます。
どちらの値もロックされている場合
- グレーディングの作成時に、基準値の入力を要求するプロンプトが表示されません。
- 基準の定義を編集して、いずれかの値を変更すると、変更はその基準を使用するすべてのグレーディングに適用されます。
- 基準の定義を編集して、いずれかの値をロック解除した場合、グレーディングが変更されることはありませんが、その基準を使用する既存のグレーディングの値を編集することができます。