概要 - 縦断

縦断の主な用途は、平面線形上のサーフェスの標高を表示することにあります。

縦断は、重要なルートに沿った地形モデルや特定のリージョン全体の地形モデルを視覚的に表すのに使用します。縦断には、サーフェス縦断、レイアウト縦断、合成縦断、クイック縦断、コリドー縦断といったいくつかの種類があります。

レイアウト縦断で使用される曲線は、凸型曲線と凹型曲線の 2 種類です。凸型曲線は、丘の上や勾配が小さな値に変化する場所に配置されます。正から負へ、正から正へ、および負から負への勾配の遷移という 3 種類の凸型曲線があります。

凸型曲線のサンプル

凹型曲線は、谷や勾配が大きな値に変化する位置に配置されます。負から正へ、負から負へ、および正から正への勾配の遷移という 3 種類の凹型曲線があります。

凹型曲線のサンプル

オフセット縦断は、道路の設計で広く使用されるもう 1 つの種類の縦断です。道路の中心線が基本の平面線形を表すのに対し、中心線からオフセットされたさまざまな線分によって舗装の端、排水溝、歩道など他のリニア フィーチャをマークすることができます。これらのオフセットに沿った縦断は、互いにまたは中心線縦断と関連付けて解析できるので、コリドーに沿ったサーフェスを、より完全な状態で表示できます。オフセット縦断は、存在する可能性のあるどのオフセット線形とも別個に作成され管理されますが、どちらも設計過程で一緒に使用することができます。

サーフェス縦断を作成する場合、動的か静的かを指定します。サーフェスの標高が変化すると、動的な縦断は自動的に変化します。このような変化は、平面線形を移動した場合や、サーフェスを編集した場合に発生することがあります。静的な縦断は作成時の地形モデルを表すのみで、サーフェスの変化の影響は受けません。

縦断は縦断ビューとして知られているグリッドの中のグラフ線分として表示されます。一般的には、縦断ビューを作成してサーフェス縦断を表示します。次に、同じグリッドのレイアウト縦断を描画し、2 つのサーフェス間の標高差を表示します。縦断は、図面内で作成と保存を行い、後に縦断ビューを作成したときに表示することができます。

既存の線分や選択した一連のポイントに沿ってサーフェスの標高を表示する場合は、クイック縦断を使用できます。クイック縦断は、一時的にしか使用しないため、図面内には保存されません。

縦断オブジェクトの関係

縦断オブジェクトは、平面線形の子です。平面線形は、地形モデルを横切る縦断のルートを定義するために必要です。水平線形に沿って動的サーフェス縦断を作成後、その水平線形を編集すると、縦断は自動的に変更されます。

縦断ビュー オブジェクトもまた平面線形に依存しています。縦断ビュー グリッドの水平方向の範囲は線形の長さによって決まり、水平軸の注釈は線形測点によって変わります。縦断ビューの垂直方向の範囲は、縦断ビューの 1 つの横断と任意の関係があります。垂直方向の範囲は固定値として設定できますが、通常は縦断のいずれか 1 つに動的にリンクされます。この動的リンクにより、縦断ビューでは必ず縦断の上および下に何本かのグリッド線が表示されます。

縦断ビューには、ポイント、計画線、AutoCAD ブロックなどの投影オブジェクトを表示することができます。平面図にあるこれらのオブジェクトは、縦断ビューに投影することによって、各縦断で見た場合の位置や形状を表示することができます。

縦断ワークフロー

縦断のチュートリアル