HIN ファイル

HIN ファイルを使用して、解析でユーザ定義の破損基準を呼び出すことができます。

HIN ファイルにより、解析で使用する損傷の開始および進展スキームをコントロールできます。また、解析全体を通じて追跡するために、追加の変数を指定できます。入力ファイルと同じフォルダ内に HIN ファイルを配置し、入力ファイルと同じ名前に .hin 拡張子を付けます。現在、次のルーチンがユーザ特性をサポートしています。

HIN ファイルは、ユーザ指定の損傷基準に対して次の基本的な構造に従う必要があります。

*MATERIAL, NAME=<name of composite>
*DAMAGE INITIATION, TYPE=USER
*DAMAGE EVOLUTION, TYPE=USER
*DEPVAR, NUM=<# of additional variables to track>
*USER PROPERTIES
<numerical inputs>

HIN ファイルで指定された任意のキーワードは、入力ファイルで指定されたユーザ材料定数よりも優先します。

一方向複合材料

*MATERIAL, NAME=
解析で使用する複合材料名と一致する必要があります。 このキーワードは、他のキーワードの前に配置する必要があります。
*DAMAGE INITIATION, TYPE=USER
これは、UDMGINI2 サブルーチンによって指定された損傷の開始基準を使用するように Helius PFA に指示します。
*DAMAGE EVOLUTION, TYPE=USER
これは、UDMGEVO2 サブルーチンによって指定された損傷の進展基準を使用するように Helius PFA に指示します。
*DEPVAR, NUM=
このキーワードは、入力ファイルで要求された合計数のうち、追跡する解依存の状態変数の数を指定します。 たとえば、入力ファイルが 9 つの解依存の状態変数を要求し、HIN ファイルでその 9 つの解依存の状態変数のうちの 2つをユーザ定義の破損基準に対して確保するように *DEPVAR, NUM=2 を要求します。最低要件が満たされるように、HIN ファイルで指定した数の分、入力ファイルで要求する解依存の状態変数の数を増加することをお勧めします。
*USER PROPERTIES
このキーワードに後に続く行(または複数の行)を使用して、ユーザ指定の破損基準が必要とする数値の入力を定義します。 行ごとの入力項目数または行数には制限はありません。

織物複合材料

*MATERIAL, NAME=
解析で使用する複合材料名と一致する必要があります。 このキーワードは、他のキーワードの前に配置する必要があります。
*DAMAGE INITIATION, TYPE=USER
これは、UDMGINI3 サブルーチンによって指定された損傷の開始基準を使用するように Helius PFA に指示します。
*DAMAGE EVOLUTION, TYPE=DISCRETE MPFS, FPFS
ユーザ指定の損傷の進展は、織物材料ではサポートされていません。 個別の損傷の進展のみがサポートされています。破損後剛性比を指定できます。ここで MPFS は母材の破損後剛性比、FPFS は繊維の破損後剛性比です。
*DEPVAR, NUM=
このキーワードは、入力ファイルで要求された合計数のうち、追跡する解依存の状態変数の数を指定します。 たとえば、入力ファイルが 9 つの解依存の状態変数を要求し、HIN ファイルでその 9 つの解依存の状態変数のうちの 2つをユーザ定義の破損基準に対して確保するように *DEPVAR, NUM=2 を要求します。最低要件が満たされるように、HIN ファイルで指定した数の分、入力ファイルで要求する解依存の状態変数の数を増加することをお勧めします。
*USER PROPERTIES
このキーワードに後に続く行(または複数の行)を使用して、ユーザ指定の破損基準が必要とする数値の入力を定義します。 行ごとの入力項目数または行数には制限はありません。

HIN ファイルの例

**
*MATERIAL, NAME=AS4_3502
*DAMAGE INITIATIION, TYPEE=USER
*DAMAGE EVOLUTION, TYPE=USER
*DEPVAR, NUM=2
*USER PROPERTIES
0.89
0.12, 0.03
**
*MATERIAL, NAME=AS4-6K_3502_5HS
*DAMAGE INITIATION, TYPE=USER
** user damage evolution not supported for weaves
*DAMAGE EVOLUTION, TYPE=DISCRETE
0.001, 0.006
*DEPVAR, NUM=2
*USER PROPERTIES
0.90
**