モデル内の温度変化が解析中にどのように扱われるかを制御します。
解析に熱残留応力を含めるように(HIN ファイルの *CURE STRESS キーワードによって)指定しない限り、複合材料データベースに格納された複合材料は、指定の単位系における無応力温度 0° が既定の設定になります。この場合、材料ファイルに格納された無応力温度が使用されます。(無応力温度は Composite Material Manager を使用して材料ファイルに追加できます)。TREF コマンドによって指定された初期温度(既定値 0° を含む)を使用して、繊維と母材間で熱膨張率が一致しないために生じる、構成と複合材料のそれぞれに存在する残留応力が計算されます。モデルに強制される温度変化が残留応力の計算にどのような影響を与えるのかについては、『理論マニュアル』を参照してください。
また、モデル温度の最初と最後の値を考慮することも重要です。これらの値は熱残留応力が含まれているかどうかによって異なります。これらが含まれる場合は、初期温度値は実際の初期温度値で、最終温度値は実際の最終値である必要があります。これは、Helius PFA が無応力時の温度からモデルの現在の温度への ΔT を計算するためです。残留熱応力が含まれない場合は、モデルの初期温度は 0° とし、最終温度は材料特性を指定した温度と最終温度間の ΔT とする必要があります。熱残留応力の使用方法の詳細な例については、「問題例 2」を参照してください。