シミュレーションにさまざまな荷重を適用する

構造荷重は、操作中にパーツやアセンブリに加わる力です。このような荷重は、コンポーネント内で応力、変形、および変位の要因となります。

モデルに外部からの力が影響する場合には、重力と慣性荷重を定義します。重力と慣性荷重はシミュレーションごとに 1 つまで定義できます。

荷重は、シミュレーションに定義する境界条件の 1 つです。設計に生じる条件をシミュレートするには、条件が発生する可能性のある領域に荷重を追加します。

荷重タイプ

力(N または lbforce)
いくつかの面、エッジ、または頂点に適用します。荷重はパーツの内側を指します。方向は、平面、直線エッジ、軸により定義します。
既定では、次のように力が加えられます。
  • 選択した面に垂直
  • 選択したエッジと平行
  • ダイアログ ボックスの展開セクションで、ベクトル コンポーネントを使用
注: 接触に関係する面に荷重をかける場合は、力ではなく圧力を使用します。
圧力(MPa または psi)
面にのみ適用します。圧力は均一で、サーフェスのすべての場所でサーフェスに垂直に作用します。
軸受荷重(N または lbforce)
円柱面にのみ適用されます。既定では、適用される荷重は円筒の軸に平行であり、荷重の方向はラジアル方向です。力は主に次のようにかかります。
  • 半径方向(軸受)
  • 接線方向(モーメント)
モーメント(N*m または lbforce in)
面にのみ適用します。方向は、平面、直線エッジ、2 つの頂点、軸を使用して定義します。軸を中心として、および面に垂直に適用します。
重力
面またはエッジ。モデルへの重力荷重の方向を指定します。方向を定義する面を選択するか、ベクトル コンポーネントを使用して方向を正確にコントロールします。円柱面を選択するとスラスト方向の指定になります。

指定された大きさの重力を選択した面に垂直、または選択したエッジに平行に適用します。

ベクトル コンポーネントは、重力の大きさと方向を定義します。

オフセット荷重(N または lb)
オフセット荷重は次の用途に使用します。
  • モデルの内側または外側の特定の点に力を適用します。
  • 特定の面に対する同等の力やモーメントを移動します。

指定した大きさの力を、選択した面に加えます。

ボディ
面を入力として使用し、モデルの直線加速度を指定します。円柱面を選択すると軸方向の指定になります。1 回の解析で適用できる慣性荷重は 1 つだけです。

直線加速度、または角速度と指定した大きさの角加速度をモデルに適用します。

  • [直線]: 面またはエッジ。荷重が、大きさの値で面に直角に加えられます。正の値は面に適用されます。荷重が選択されたエッジに平行に加えられます。
  • [角度]: 面またはエッジ。角速度および指定された大きさの加速度が面に直角に、またはエッジに平行に適用されます。
  • [位置]: 頂点。慣性荷重の代替位置を指定します。位置は、速度と加速度の両方で使用されます。

荷重を適用する

  1. [荷重]パネルで、適用する荷重タイプをクリックするか、ブラウザで[荷重]ノード を右クリックして適切な荷重タイプをクリックします。
  2. セレクタ コマンドをアクティブにして、グラフィックス領域で入力を選択します。荷重のタイプに基づいて、対応する選択を行います。

    複数の入力を選択するときは、すべての入力が同じエンティティ タイプである必要があります。

  3. 選択項目に荷重が加えられる方向を示す記号が表示されます。荷重の方向を変更するには、(該当する荷重タイプの)展開表示した領域でベクトル コンポーネントを使用して方向を指定します。
  4. ダイアログ ボックスの[詳細]領域にも、荷重の記号設定が表示されます。必要に応じて、記号設定を調整します。
  5. 注: 同じタイプの荷重を複数作成するには、ダイアログ ボックスで[適用]をクリックします。シミュレーションで使用できるのはこれらの荷重タイプの 1 つのみなので、慣性荷重と重力には使用できません。

荷重を編集する

荷重を適用するために面を分割する

多くの適用では、コンポーネント サーフェスの場所が異なると荷重も異なります。その一例は、両端が軸受で支持されている回転軸です。軸の中央部はモーメントを受け、軸の両端には軸受荷重がかかります。

軸などのコンポーネントへ軸受荷重を割り当てるときには、面を分割して軸受が接触する場所を作成することができます。

もう 1 つの例として、公園のベンチに座る 2 人をシミュレーションする荷重の適用が挙げられます。ベンチの上面を分割して、個人の体重を適用できる場所を作成します。