IFC データを AnyCAD モデルとしてインポートするには

Inventor のデザインに IFC データをインポートするさまざまな方法について説明します。

新機能の紹介: 2025

アクセス

CAD ファイルをインポートする際のアクセス ポイントは次のとおりです。
  • [ホーム] [開く]
  • [ファイル] [開く]
  • [ファイル] [開く] [CAD ファイルをインポート]
  • [クイック アクセス ツールバー(QAT)] [開く]
  • [新規パーツ] [管理]タブ [挿入]パネル [インポート]
  • IFC ファイルを Inventor ウィンドウのタイトル バーまたはキャンバス(グラフィックス領域)にドラッグ アンド ドロップします。
  • アセンブリ ドキュメントの、[アセンブリ]タブ [コンポーネント]パネル [インポートした CAD ファイルを配置]

既存の Inventor IFC モデルに IFC コンテンツを追加することができます。

IFC データをインポートする

  1. IFC ファイルから新しいデータ セットを作成する場合も、既存の IFC コンテンツを含むモデルに追加の IFC コンテンツを配置する場合も、ワークフローは同様です。ですが、わずかな違いがあります。
    • 新規モデル: QAT または[ホーム]タブで、[開く]をクリックします。または、他のアクセス ポイントのいずれかを使用します。
    • 既存のモデルに追加する: [コンポーネント]パネル [アセンブリ]タブ で、[配置]ドロップダウンを展開し、[インポートした CAD ファイルを配置]をクリックします。
  2. [開く]ダイアログで、
    • [ファイルの種類]を IFC ファイル(*.ifc; *.ifcXML; *.ifcZIP)に設定します。
    • インポートする IFC モデルにナビゲートして、選択します。
    • [開く]をクリックします。この操作はファイル サイズに依存し、進行状況の表示時間が長くなります。
  3. [インポート]ダイアログ ボックスで、次の操作を実行します。
    1. [オプション]タブ
      • [インポートの種類]

        [参照モデル]または[モデルを変換]を選択します。

        • 参照モデル
          • ソース IFC モデルとの関連付けを保持します。IFC モデルが変更されると、Inventor モデルに通知が送信され、モデルを更新するかどうかを選択できます。
          • 読み取り専用です。ソース IFC モデルに対する変更は、IFC ファイルを作成したアプリケーションで行う必要があります。
          • インポートされたモデルでは、次のことができます。
            • Inventor コンポーネントをジオメトリに拘束する。
            • ジオメトリを他の Inventor モデルに投影する。
            • コンポーネントを非表示にする。
            • ソース ファイルと参照先のファイルの間のリンクを省略する、または解除する。
            • iProperty を修正し、AEC プロパティをコピーする。
            • BOM フィールドをオーバーライドする。
        • モデルを変換
          • IFC 要素に対応するネイティブの Inventor ファイルを作成します。ファイルは、任意の方法で修正することも、削除することもできます。
          • ソース データとの関連付けは保持されません。ソース IFC データへの変更は無視されます。
      • Import メソッド
        • マルチボディ: IFC 要素を個別のボディとしてインポートし、それらを結合して 1 つのモデルを作成します。プロパティはインポートされません。ボディは、IFC クラスに基づいてフォルダに配置されます。
        • アセンブリ: IFC 要素を個別の Inventor ドキュメントとしてインポートします。プロパティをインポートすることができます。参照モデルの場合、ドキュメントはアセンブリ ファイル内に保持され、それ以外の方法ではアクセスできません。
        • メッシュとして: IFC データを明示的にメッシュ オブジェクトとしてインポートするには、このオプションを選択します。それ以外の場合、オブジェクトはソリッド、サーフェス、メッシュなど、IFC データ定義に従ってインポートされます。 大規模なデータセットの場合、メッシュを使用することでインポート処理を高速化できます。
        • プロパティをインポート
          • パラメータとして: IFC プロパティを Inventor パラメータとして保存し、各要素のインスタンス プロパティを保存します。プロパティへのアクセス方法は、参照モデルと変換モデルで異なります。
            • 参照モデルの場合、パラメータとプロパティにアクセスするには、コンポーネント ブラウザ ノードを右クリックし、メニューで[AEC プロパティ]をクリックします。インスタンス プロパティは、参照モデルの最上位ノードでのみ使用できます。
            • 変換モデルの場合は、[パラメータ]コマンド を使用してパラメータにアクセスします。[インスタンス プロパティ]コマンドは、要素プロパティにアクセスするためのものです。
          • [カスタム iProperty として]: このオプションは、インポートされたパラメータをカスタム iProperty としてエクスポートするようにマークします。これらのプロパティには、[iProperty]ダイアログの[カスタム]タブからアクセスします。
          注: IFC ファイル内の空のパラメータ、プロパティ フォルダ、およびフィールドはインポートされません。後で入力された場合、参照モデルは変更内容で更新されます。
      • Inventor の長さの単位

        インポートに使用する[ドキュメント単位]を指定します。単位のタイプは、[ソースから]、インチ、フィート、センチメートル、ミリメートル、メートル、ミクロンです。

      • 概要をインポート
        • ダイアログ セクションで選択した内容は、概要にアイコンとして表示されます。
          たとえば、次の概要では、アクティブなインポートに対して選択されたオプションが次のようにレポートされます: 1)変換済み、2)コンポーネントを含むアセンブリとして、3)IFC パラメータを含む、4)エクスポート用にマークされ、カスタム iProperty として。インポートがメッシュの場合は、追加のアイコンが表示されます。
        • モデルをロードすると、[含まれる要素]に Inventor パーツとしてインポートされる要素の数が表示されます。
    2. [クラス]タブ

      [クラス]タブでは、IFC 分類を使用して、インポートに含めるものと含めないものを管理することができます。

      [モデルをロード]をクリックすると、キャンバス(グラフィックス領域)にモデル プレビューが表示されます。インポートする IFC クラスのアルファベット順のリストが表示されます。

      既定ではすべてのクラスが選択されています。クラスを選択解除すると、そのクラスに含まれるすべての要素がインポートから除外されます。クラスを選択解除すると、要素数が更新されます。

      ヒント: 不要なクラスの要素をすべて削除するには、このオプションを使用します。
    3. [選択]タブ

      [モデルをロード]オプションは、ここでも使用することができます。要素は階層的に表示され、要素がインポートに含まれていることを示す[ を含む]アイコンが表示されます。アイコンをクリックすると、状態が[含む]から[ を除外]に変わります。そのアセンブリ、フォルダ、または要素に含まれるすべての要素がインポートから除外されます。これにより、任意のクラスに必要な要素のみをインポートすることができます。除外を元に戻すには、アイコンをもう一度クリックします。

      ヒント: [クラス]タブと[選択]タブの機能を組み合わせることで、デザインに必要なインポートを正確に作成することができます。[クラス]は不要なジオメトリを一括で削除するのに適しており、[選択]タブはインポート結果を微調整するのに役立ちます。

      次の例は、ランプのセットが除外されていることを示しています。

  4. [OK]をクリックします。ファイルはサブアセンブリとしてインポートされます。モデルの 1 つまたは複数のインスタンスを Inventor アセンブリに配置できます。
    注: インポート時にエラーが発生した場合は、発生した問題を説明する変換ログが表示されます。
    .

AEC プロパティ

これらは、[パラメータとして]オプションを選択した場合に、AEC プロパティとしてインポートされる IFC プロパティです。プロパティには次の条件が適用されます。
  • 読み取り専用です。
  • [AEC プロパティ]パネルを使用して表示します。
  • 値を必要に応じてコピー アンド ペーストできます。
  • Inventor プロパティと同じ名前を使用するものには、どれが IFC プロパティであるかを明確にするために、「IFC_」という接頭辞が付いています。
  • IFC ファイルの変更に合わせて更新されます。変更は、IFC オーサリング アプリケーションで行われます。
AEC プロパティにアクセスするには、次の操作を実行します。
  1. モデル ブラウザで、インポートされたモデル ノードを展開して、プロパティを参照する要素を見つけるか、ブラウザ検索を使用します。
  2. ブラウザ ノードを右クリックし、コンテキスト メニューの下端にある[AEC プロパティ]をクリックします。
  3. あるいは、選択オプションを[パーツ優先を選択]に設定し、キャンバスでパーツを選択します。

参照モデルを更新する

次の場合、ブラウザ ノードの横に更新通知(稲妻アイコン)が表示されます。
  • ソース IFC データが変更された
  • アセンブリで使用されている Inventor コンポーネントが修正された
稲妻アイコンが表示されたら、[ローカル更新]コマンドをクリックして、保留中の変更をすべて適用します。これには、IFC データと Inventor コンポーネントの両方が含まれます。更新は、拘束やアダプティブ パーツなどの従属関係に影響を与える可能性があります。
注: 更新は時間のかかる操作になる可能性があります。更新にかかる時間は、元のインポートと同様になります。

参照モデルのインポートを編集する

インポート完了後、いつでもインポートを編集することができます。

    [モデル ブラウザ]で、IFC モデル ノードを右クリックし、実行するアクションを次のいずれかから選択します。

  • インポートを編集: [インポート]パネルを表示し、オプションを変更したり、[クラス]タブや[選択]タブにアクセスし、選択したコンテンツを変更します。
  • リンクを省略: ソース モデルからの更新を保留します。更新を再開するには、読み込みブラウザ ノードを右クリックし、[リンクを省略解除]をクリックします。
  • リンクを解除: ソース モデルへのリンクを解除します。内部ファイルは外部ファイルとして保存されるため、インポートは[変換]オプションを使用した場合と同じになります。モデルはソースにリンクされなくなり、ソースからの更新は行われなくなります。