ヘリカル切削の例

ヘリカル切削は、小径工具で大型の孔の加工が可能です。これは、トロコイド切削と類似した概念です。トロコイド切削が Z 軸方向に変化のないスロットを加工するのに対し、ヘリカル切削は Z 軸を下向きに加工する孔あけを実行します。

注: ヘリカル切削の工具直径は、下孔加工済みの場合を除き、孔直径の 60% 以上、90% 未満でなければなりません。工具が孔直径の 50% 未満の場合、孔の中心に芯が残される場合があります。また、孔底部の仕上げ加工に対して工具を内向きに移動する際に、工具が破損する場合もあります。

この例では、直径 15mm のドリルを使用し、直径 18mm の孔のヘリカル切削を行います。examples フォルダーの PM_holes.dgk モデルを使用します。

  1. Z 最大 10 のブロックを作成します。
  2. 15mm のドリル工具 を作成します。
  3. 孔フィーチャーセット コンテキスト メニューから 孔作成 を選択します。

    これにより、孔作成 ダイアログが表示されます。

    モデル上で 2 つの直径 18mm の円を選択し、以下のように設定します。

    1. 作成元 から を選択します。
    2. 上部定義方法 から ブロック上部 を選択します。
    3. 底部定義方法 から ブロック底部 を選択します。
    4. 適用 に続き 閉じる をクリックし、ダイアログを閉じます。PowerMill は、モデル上に円フィーチャーを作成します。

    次に孔のドリル加工を行います。

  4. [ホーム] タブ > [ツールパス作成] パネル > [ツールパス] をクリックし、ストラテジー選択 ダイアログを表示します。
  5. 孔あけ カテゴリから ヘリカル を選択し、OK をクリックします。これにより、孔あけ ダイアログが表示されます。
  6. 選択 ボタンをクリックします。これにより、フィーチャー選択 ダイアログが表示されます。
  7. 以下のように、フィーチャー選択 ダイアログを設定します。
    1. 直径 セクションから 18 を選択します。
    2. をクリックします。
    3. 選択 ボタンをクリックします。
    4. 閉じる をクリックします。
  8. 以下のように、孔あけ ページを設定します。
    1. ツールパス名Helical Drilling と入力します。
    2. サイクルタイプ から ヘリカル を選択します。
    3. 上部定義方法 から 孔上部 を選択します。
    4. 操作 から 孔の深さまで孔あけ を選択します。
    5. クリアランス5 と入力します。
    6. ピッチ2 と入力します。
  9. 工具 ページの工具リストから、15mm の工具を選択します。これは、ステップ 2 で作成した工具です。
  10. 計算 をクリックします。

  11. 閉じる をクリックします。

ViewMill を使用し、ヘリカル切削 ツールパスの視覚化が可能です。

または、工具なしでシミュレーションを実行します。