クラスタ レンダリングを管理する

VRED クラスタ マネージャは、複数のユーザによる中央クラスタの共有利用を管理します。これにより、1 回のみまたは繰り返しで、クラスタ レイトレーシングのための特定のタイム スロットとリソースを予約できます。ユーザはリソースを予約できますが、各ユーザは管理者によってシステムに登録されている必要があります。各ユーザは各自の予約状況と使用可能なリソースを確認できます。管理者はすべての予約を管理し、必要な場合はセッションを停止することもできます。管理サーバとして動作する中央サーバを選択する必要があります。VREDClusterService にライセンスは必要ありませんが、使用するコンピュータにインストールしておく必要があります。管理者は、クラスタの設定をアップロードすることができます。この環境設定を作成するには、VRED のクラスタ モジュールを使用する必要があります。

重要:

クラスタ マネージャで Substance バリアントの状態がレンダリングされない場合は、「クラスタ キューの Substance バリアントの状態をレンダリングできない」を参照してください。

[詳細を確認]アイコン クラスタの使用については、以下を参照してください。

リファレンス情報については、以下を参照してください。

クラスタ マネージャを開く

[レンダリング] > [クラスタ マネージャ]をクリックします。

管理 PC が設定されている場合は、クラスタ マネージャを使用してログインできます。ユーザ名とパスワードが必要です。

管理コンピュータを初期化する

管理コンピュータにクラスタ サービスがインストールされている場合、ネットワーク内の各コンピュータを管理ノードとして使用できます。初めてログインすると、ダイアログ ボックスが表示され、管理者として指定されたユーザによってクラスタ マネージャが初期化されていることが示されます。

  • ユーザ名とパスワードを入力してログインします。

コマンド ラインから初期化を実行することもできます。コマンド VREDNodePoolService -i, を実行すると、データベースがリセットされ、管理者のユーザ名とパスワードが求められます。

すべての設定と予約セッションは、データベース ファイルに保存されます。このファイルの場所は、オペレーティング システムによって異なります。

  • Windows(VREDClusterService が Windows サービスとして実行されている場合):

    C:\\Windows\\System32\\config\\systemprofile\\AppData\\Roaming\\VREDClusterManager\\nodePool.db

  • Windows: C:\\users\\USER\\AppData\\Roaming\\VREDClusterManager\\nodePool.db

  • Linux: ~USER/.VREDClusterManager/nodePool.db

環境変数 VRED_CLUSTERMANAGER_PATH を使ってこれらのファイルの場所をコントロールすることができます。実行中のシステムでは、情報ページを参照することにより、データベース ファイルの場所を確認できます。

ユーザ管理

最初のログインによってクラスタ サービスが起動したら、システムへのユーザの登録を開始できます。このシステムを使用する際に最も便利な方法は、Windows のログイン名を使用し、パスワードなしでユーザを登録することです。これにより、ユーザは自動的にログインできます。パスワードの入力が必要な場合は、クラスタ マネージャ モジュールを開いたときにログイン画面が表示されます。

環境設定の管理

ユーザを追加したら、1 つまたは複数のクラスタの環境設定を行う必要があります。クラスタ モジュールを使用してクラスタ設定を作成します。この環境設定には使用可能なすべてのリソースを含める必要があります。

環境設定で localhost を使用できます。localhost127.0.0.1::1 という名前の計算ノードは、スケジュール時に無視されます。

環境設定にディスプレイ クラスタ定義が含まれている場合、環境設定を開始する時にすべての表示ノードが使用可能になっている必要があります。すべての表示ノードが使用可能ではない場合は、リソースの概要に使用可能なリソースが 0% であると示されます。

[詳細を確認]アイコン VRED プロセスにのみ VREDClusterService 機能へのアクセスを許可し、セキュリティ面の脆弱性を除去するクラスタ サービス設定の詳細については、「 クラスタ サービスの設定 」を参照してください。

リソースの概要

リソースの概要には、週の使用可能なリソースが表示されます。使用可能なリソースは、パーセント表示と使用可能な計算ノードの実際の数で示されます。すべてのリソースが使用可能になると、タイム スロットが緑で表示されます。リソースが使用できない場合は、スロットが赤で表示されます。複数のクラスタが使用可能である場合は、それぞれのクラスタ設定に使用可能なクラスタが表示されます。

1 回のみのリソースを予約するには

ノードを予約するには、リソースのダイアログで時刻を選択し、コンテキスト メニューから[予約]を選択します。予約エディタが開きます。

繰り返しのリソースを予約するには

繰り返しベースでノードを予約するには、[予約]タブで[繰り返し]タイプを選択します。レンダリングの開始日と終了日を選択します。[時間の範囲を追加]を選択し、レンダリングを実行して保存する日時を選択します。

クラスタ セッションを開始する

正常に予約されたセッションは、[予約]を選択し、次に[開始]ボタンを選択することによって開始できます。既に開始時刻が過ぎている場合は、クラスタ セッションがすぐに開始されます。開始時刻に達していない場合は、セッションが始まるまでのカウント ダウンが表示されます。

クラスタ セッションを終了する

管理者は、セッションをどのように終了させるかを決定できます。セッションが終了する前に警告ダイアログを表示させたり、セッションを自動的に終了させたり、セッションが終了したことを示すダイアログを表示させることができます。

実行中のセッション停止させるさまざまな方法があります。クラスタ マネージャ モジュールの[停止]ボタンを選択するか、クラスタ モジュールで[停止]を選択することによって、実行中のセッションを停止させることができます。ローカル コンピュータでセッションが開始されると、オレンジ色の矢印が表示されます。ネットワーク内の別のコンピュータでセッションが開始されると、青色の矢印が表示されます。この場合、ネットワーク内の任意のコンピュータからセッションを停止させることができます。管理者はこの方法を使って、他のユーザが開始したセッションを停止させることができます。管理者が他のユーザのセッションを停止させると、そのセッションには「中止されました」と表示されます。

クラスタ キュー

クラスタ マネージャを使用すると、オフライン レンダリングを実行できます。ジョブ キューが設定されている場合は、現在のシーンおよび設定がクラスタ マネージャに送信されて、バッチ処理されます。ジョブが作成されると、現在の VREDPro インスタンスがレンダリング プロセスから除外されるので、インスタンスを閉じるか、または他の作業に使用することができます。クラスタ キュー内のジョブは作成順に処理されます。

クラスタ キューを設定する

クラスタ キューは特殊な設定です。キュー ホストを定義する必要があります。VREDPro インスタンスが起動して、使用中のコンピュータでレンダー ジョブを処理します。クラスタ設定をロードして、レンダリング速度を上げることができます。レンダリング プロセスに関係するノードは、管理者が予約する必要があります。

ローカル クラスタ キュー

ローカル ホストを使用すると、バックグラウンド レンダリングを実行できます。キュー ホストがローカルホストになっていて、ローカルホストからクラスタ マネージャにログインしている場合は、VREDPro ライセンスを追加しなくても、同じ PC 上でレンダリングを実行できます。ローカル レンダリング キューの場合は、予約が不要です。

クラスタ キューにジョブを追加する

クラスタ レンダー ジョブはレンダリング設定、レンダー キュー、またはクラスタ マネージャから作成できます。

結果をダウンロードする

所有しているレンダー ジョブが終了したら、ディスク記号をクリックして、作成されたイメージをダウンロードすることができます。ダウンロードが完了すると、ジョブは削除されます。ジョブのプロジェクトおよび作成されたイメージは暗号化され、クラスタ マネージャがインストールされている PC に保存されて、所有者のみがアクセスできるようになります。管理者はジョブを削除することができますが、結果をダウンロードすることはできません。

ジョブを中止または削除する

ジョブを削除すると、すべての結果が削除されます。実行中のジョブを削除すると、そのジョブのプロセスはキャンセルされます。管理者はすべてのジョブを削除できますが、ユーザが削除できるのは自分が所有しているジョブのみです。

クラスタ マネージャに問題がある場合は、「クラスタ マネージャのトラブルシューティング」を参照してください。