PROPULATE (Express Tool)

図面のプロパティ データを更新、一覧表示、消去します。

図面のプロパティ ダイアログ ボックスのデータ フィールドに、自動的にすばやくデータを入力できるようにします。このデータは、DWGPROPS[図面プロパティ]コマンドを使用したとき、またはファイル エクス プローラで DWG ファイルのプロパティを表示したときに表示されます。現在の図面または図面フォルダの図面のプロパティ データに対して、更新、一覧表示、または削除を実行することができます。

定義済みのテンプレートを使用すれば、PROPULATE で図面フォルダの図面のプロパティ データに情報を入力することができます。適用できる情報は、リテラル文字列、指定された属性を持つブロックから抽出された属性値、アタッチされた外部参照、イメージ、フォントのリストです。例: 同じ属性を持つタイトル ブロックを使用する図面が含まれているプロジェクト全体用のフォルダがあるとします。PROPULATE とカスタマイズしたテンプレートを使用することで、各図面の各タイトル ブロックから属性値を抽出し、その図面の図面のプロパティ ダイアログ ボックスに追加することができます。PROPULATE では、[コメント]フィールドに、各図面で使用されている外部参照、イメージ、フォントのリストを挿入することもできます。

コマンド: PROPULATE

Default template file: g:¥acad2021¥express¥template.prp

Enter an option [Active template/Edit template/List/Remove/Update] <Update>: オプションを入力します

オプション

[Active template] 図面のプロパティのフィールドを更新するために使用するテンプレート ファイルを指定します。
[Edit template] PROPULATE のテンプレート ファイルを作成して編集するためのダイアログ ボックスが表示されます。この後の「PROPULATE のテンプレートを編集する」を参照してください。
[List] 現在の図面または図面フォルダの図面のプロパティが表示されます。
[Remove] 現在の図面または図面フォルダから図面のプロパティを削除します。
[Update] アクティブなテンプレートを使用して、現在の図面または図面フォルダに図面のプロパティを入力します。

[List]、[Remove]、または[Update]オプションの選択時には、次のプロンプトが表示されます

Enter an option [Current drawing/Other drawings] <Current>:

[Current drawing] 選択されたタスクを現在ロードされている図面ファイルに適用します。
[Other drawings] 選択されたタスクを指定された図面ファイルのフォルダに適用します。

次に示すプロンプトは、[Other drawings]オプションを選択したときに表示されます

Enter search directory and drawing name: 検索を開始するフォルダと、図面名またはワイルドカード文字を指定します

Search subdirectories? [Yes/No] <Yes>: y (「Yes])と入力するか、n ([No])と入力してサブフォルダを検索します

たとえば、g:¥project¥PG*.dwg と入力すると、名前が PG で始まる図面すべての検索が、g:¥project フォルダから開始されます(サブフォルダの検索も指定可能)。

PROPULATE のテンプレートを編集する

PROPULATE では、テンプレート ファイルを使用して、図面の図面のプロパティ フィールドに挿入する値を決定します。テンプレート ファイルは、編集して図面のプロパティ ダイアログ ボックスのどのフィールドにどのような値を適用するかを指定してから、使用する必要があります。異なるテンプレート ファイルを必要なだけいくつでも作成できますが、一度にアクティブにできるのは 1 つだけです。既定のテンプレート ファイルの名前は template.prpです。既存のテンプレートを編集する、または新しいテンプレートを作成するときは、[Edit Propulate Template]ダイアログ ボックスを使用する方法が最も簡単です。

[ファイル]メニューのオプション

[New...] 新しいテンプレートを作成する準備として、すべての編集フィールドをクリアします。[OK]ボタンまたは[Save]メニューのいずれかのオプションを選択すると、新しいテンプレート ファイルの名前を求めるプロンプトが表示されます。
[Open...] 既存のテンプレート ファイルを開きます。
[Save] 現在編集しているテンプレート ファイルを保存します。
[Save As...] 現在編集しているテンプレート ファイルを別の名前で保存します。

[Template]メニューのオプション

[Insert Xref list] 現在のカーソル位置に @[XREFLIST]コマンドを挿入します。
[Insert Font list] 現在のカーソル位置に @[FONTLIST]コマンドを挿入します。
[Insert Image list] 現在のカーソル位置に @[IMAGELIST]コマンドを挿入します。
[Insert Attribute] [Block Attributes]リストから選択された値を現在のカーソル位置に挿入します。
[Make active template] 現在編集しているテンプレートを既定のテンプレートに設定します。このオプションは、編集したテンプレートが既に既定である場合、またはこのテンプレート ファイルがまだ名前を付けて保存されていない場合は使用できません。
[Fill from Current Drawing] すべての編集フィールドをクリアし、そこに現在の図面からの既存の図面のプロパティ値を入力します。現在の図面に基づいてテンプレートを作成したい場合に便利です。

テンプレート ファイルを編集するためには、文字を入力するか、特殊な挿入オプションを該当フィールドに入力します。たとえば、[Subject]フィールドに Downtown Renovation と入力すると、このテンプレートを使用して処理される各図面の図面のプロパティ ダイアログ ボックスの[Subject]フィールドに文字列 Downtown Renovation が挿入されます。このようなリテラル文字列に加えて、図面固有の情報を抽出し、抽出したデータを図面のプロパティ ダイアログ ボックスに挿入する 4 つの特殊コマンドがあります。

@[block.attributeTag] 属性を持つブロックから属性タグの値を抽出し、これを指定されたフィールドに挿入します。例: [Author]フィールドに @[title.drawnby] を挿入すると、PROPULATE は図面で属性を持つブロックの名前の付いたタイトルを検索し、[Drawnby]属性フィールドの値を抽出し、この値を図面の図面のプロパティ ダイアログ ボックスの[Author]フィールドに挿入します。プロジェクト全体で共通のブロックが使用されている場合は、ブロックの特定の属性値を反映するように多数の図面を更新するのは極めて簡単です。
@[XREFLIST] 処理中の図面に現在アタッチされている外部参照のリストを挿入します。アタッチされた外部参照の前には文字 A が追加されます。オーバーレイされた外部参照の前には文字 O が追加されます。これは、[Comments]フィールドでのみ機能します。
@[FONTLIST] 処理中の図面で現在使用されているフォントのリストを挿入します。これは、[Comments]フィールドでのみ機能します。
@[IMAGELIST] 処理中の図面に現在アタッチされているイメージ ファイルのリストを挿入します。これは、[Comments]フィールドでのみ機能します。

例: [Comments]フィールドに @[XREFLIST] @[FONTLIST] @[IMAGELIST] と入力すると、以下のような結果となります。

Xrefs:
  A  d:\xrefs\1a6
  A  d:\xrefs\2a6
  A  g:\project\work\3a6
 Fonts:
  G:\ACAD2021\support\simplex.shx
  G:\ACAD2021\fonts\txt.shx
  G:\ACAD2021\fonts\ROMANS.shx
 Images:
  G:\Acad2021\acadsig.jpg
重要: PROPULATE では、更新時にそのテンプレート ファイルに[Summary]、[Statistics]、[Custom]セクションが含まれている必要があります。これらのセクションが存在し、指定された順序で限られた数のエントリに適合している必要があります。具体的には、要件は次のとおりです。
  • カスタム プロパティは正しい順序でなければなりません
  • カスタム プロパティは最大 10 エントリを超えることはできません
  • カスタム プロパティに重複を含めることはできません

ファイル

propulate.arx