共有環境でファイルを管理するには、旧プロジェクト タイプである半独立マスター、半独立作業スペース、または共有ではなく、Autodesk Vault プロジェクト タイプをお勧めします。
ファイルを共有しない個々の設計者は、シングルユーザ プロジェクトを作成する必要があります。
シングルユーザ プロジェクトは、既定のプロジェクト タイプです。このプロジェクト タイプでは、作業スペースをコンピュータにローカルにすることをお勧めします。プロジェクト ファイル(.ipj)は、作業スペースに格納されます。
すべての設計ファイル(多くのライブラリから参照されるファイルを除く)が、1 つの作業スペース フォルダとそのサブフォルダに格納されます。ファイルは、作業スペースで作成および編集できます。ファイルをチェックインしたり、編集用にチェックアウトする必要はありません。
ファイルにアクセスできるのは 1 人だけなので、ファイル ステータス ブラウザは使用できません。
Vault プロジェクトでは、共通ファイルは Vault 内に保管されていて、直接にはアクセスされません。Vault によりバージョン履歴およびその他のファイルの属性が管理されます。
Vault プロジェクトを使用するには、Autodesk Vault ソフトウェアが必要です。Autodesk Vault のインストール後、Vault プロジェクトを作成してからモデル ファイルでの作業を開始してください。
Vault プロジェクトには次の特徴があります。
Vault プロジェクトには、1 つの作業スペースと 1 つまたは複数のライブラリがあります。
Vault に追加されているファイルのバージョンを直接表示したり、作業を行うことはありません。
各設計者は、ファイルをチェックアウトして表示および編集します。チェックアウトされたファイルは、パーソナル プロジェクトが定義する作業スペースにコピーされます。編集後のファイルをチェックインし直すと、他のチーム メンバーが利用できるようになります。
作業スペースでファイルを更新して、他の設計者が変更およびチェック インしたファイルの最新バージョンを取得できます。
Autodesk Vault には、以前にチェックインしたバージョンのデータ ファイルのコピーがすべて保持されます。編集履歴、ファイル プロパティ、およびファイル依存性についての補足情報を格納するデータベースも保持されています。
ファイル解決の問題が発生しないように、プロジェクトでは絶対パスではなく、プロジェクト ファイルの場所に対して相対的なパス(\ や .\workspace など)が使用されます。
ファイルのプロパティに関するクエリーの設定、ファイル参照の追跡、過去の設定の取得が可能です。
作業グループ検索パスは使用できません。すべてのプロジェクト フォルダを単一の作業スペース検索パスの下に統合します。作業スペースは、Vault 内の対応するフォルダにマップされたローカル フォルダになります。この作業スペースは単一フォルダにすることも可能ですが、作業スペースにサブフォルダの階層を含めてプロジェクトを編成することもできます。
Vault プロジェクトでは、インクルード パスの使用は許可されていません。できる限り、インクルード パスは使用せず、代わりに Vault を使用してファイルを管理してください。
Vault プロジェクトでは、データベース クエリーや、過去の設定に対するアクセス権の他、各種ユーティリティを利用できます。
半独立マスター プロジェクト、半独立作業スペース プロジェクト、および共有プロジェクトはすべて旧形式のプロジェクトです。プロジェクト ウィザードで、これらのプロジェクト タイプは、既定では使用できません。マルチユーザ プロジェクトを管理するには、旧プロジェクト タイプではなく、Autodesk Vault Basic プロジェクトを使用することをお勧めします。旧プロジェクト タイプが必要な場合は、[ツール]タブ [オプション]パネル
[アプリケーション オプション]
[一般]タブの順にクリックして、[旧プロジェクト タイプの作成を有効にする]を選択し、旧プロジェクト タイプを有効にしておく必要があります。
ファイル解決の問題が発生しないように、プロジェクトでは絶対パスではなく、相対パスが使用されます。この場合、各パスはプロジェクト ファイルの場所(マスター プロジェクトでは作業グループ、パーソナル プロジェクトでは作業スペース)を基準にした相対パスになります。
ブラウザでファイルを開いた後、プロジェクトに保存されているすべてのファイルのステータスを確認し、ファイルをチェックインおよびチェックアウトすることができます。編集済みファイルを再度チェックインすると、他の設計者は各自のファイルを再表示して変更内容を確認することができます。
半独立マスター プロジェクトおよび半独立作業スペース プロジェクト:半独立環境では、共有ファイルをネットワーク上の作業グループ内に格納します。半独立のマスター プロジェクトでは、共有ファイル用の作業グループと 1 つまたは複数のライブラリを指定します。さらに、設計チームの各メンバは、パーソナル プロジェクト(半独立作業スペース)を作成することによって、共有作業グループにチェックインするファイルの作成と編集に使用する場所を定義します。各パーソナル プロジェクトにマスター プロジェクトへのパスを含めることで、共有の場所と共有ライブラリに自動的にアクセスできます。
設計者は、設計チーム全体で共有するファイルを作業グループからチェックアウトします。ファイルは、(パーソナル プロジェクトで指定した)パーソナル作業スペースに自動的にコピーされ、編集できるようになります。
半独立マスター プロジェクトでは、コンポーネントがパーソナル作業スペースにない場合は、ネットワーク上のコンポーネントを参照します。
共有プロジェクト:共有プロジェクトは、タスクが明確に定義されている小規模な設計グループに適しています。共通のプロジェクトに、作業グループの検索パスとライブラリを定義します。最良の結果を得るには、他のタイプの検索パスは指定しないでください。
共有環境では、すべての設計者がアクセスするネットワーク上の作業グループ内に共有ファイルを格納します。設計チームのすべてのメンバが同じプロジェクトを使用し、作業グループにチェックインしたり、作業グループからチェックアウトして編集を行います。作業スペースは定義されません。
設計者はファイルをパーソナル作業スペースにコピーするのではなく、実際のファイルで直接作業を行います。ファイルを共有する場合は、最新バージョンのファイルを表示するためにすべてのユーザが各自のアセンブリを更新する必要があります。