入力カラー スペースのリスト

既定の OCIO v2 カラー管理システムを使用している場合、使用できる入力スペースは、シーンで使用される設定ファイルによって異なります。使用できるのは、設定で定義されているスペースのみです。

設定の作成者は、カラー スペースの categories アトリビュートを使用して、ファイル テクスチャやイメージ プレーンなどに対して選択できるカラー スペースを制限することもできます。これらを使用した場合は、Maya には file-io カテゴリを持つすべてのカラー スペースが含まれます。

Maya と一緒にインストールされた設定ファイルには config.ocio という名前が付けられ、インストール場所の resources/OCIO-config/ のサブフォルダに格納されます。ただし、プロジェクトまたはスタジオで別の設定を使用していて、使用できるスペースが異なる場合があります。

独自の設定ファイルを作成する場合、入力スペースに texture カテゴリを割り当てることで、LookdevX で使用できるようになります。ただし、MaterialX ドキュメントの移植性を最大限に高めるために、このリストは制限することをお勧めします。カラー スペースの移植性の詳細については、「テクスチャ アセットおよび CG レンダリングのカラー スペース エンコード」を参照してください。

Maya の既定の入力スペース

新しいシーンには、Maya の既定の設定が使用されます。この設定には、次の入力スペースが含まれています。

入力スペース 説明
ACES2065-1 ACES2065-1 カラー スペースを使用するシーンリニア値です。
ACEScct ACEScct カラー スペースを使用する疑似対数値。
ACEScg ACEScg カラー スペースを使用するシーンリニア値です。
AdobeRGB Adobe RGB (1998)カラー スペースにエンコードされたイメージ。
ARRI LogC (v3-EI800)/AlexaWideGamut Alx Wide Gamut 原色と Log C v3 の EI 800 カーブを使用してエンコードされたイメージ。
DCI-P3 D65 D65 の芸術的な白色点を使用する、DCI-P3 ディスプレイ用にエンコードされたイメージ。
ガンマ 1.8 エンコード Rec.709 Rec.709/sRGB 原色と 1.8 のガンマでエンコードしたイメージ。
ガンマ 2.2 エンコード AdobeRGB AdobeRGB 原色と 2.2 のガンマを使用する値。
ガンマ 2.2 エンコード AP1 ACEScg/ACEScct 原色および 2.2 のガンマを使用する値。
ガンマ 2.2 エンコード Rec.709 Rec.709/sRGB 原色と 2.2 のガンマでエンコードしたイメージ。
ガンマ 2.4 エンコード Rec.709 Rec.709/sRGB 原色と 2.4 のガンマでエンコードしたイメージ。
ログ フィルム スキャン(ADX10) Academy Density Exchange (ADX) ログ エンコードを使用してスキャンしたフィルム プレート。
Raw 非カラーデータ(法線マップ、深度マップなど)
Rec.1886/Rec.709 ビデオ Rec.709 を使用してエンコードされたビデオ。
RED Log3G10/REDWideGamutRGB RED Log3G10 カーブを使用して REDWideGamutRGB カラー スペースにエンコードされたイメージ。
scene-linear AdobeRGB AdobeRGB 原色を使用するシーンリニア値。
シーンリニア DCI-P3 D65 DCI-P3 原色 と芸術的な D65 の白色点を使用するシーンリニア値。
シーンリニア Rec.2020 UHDTV 用の Rec.2020 原色を使用するシーンリニア値。
シーンリニア Rec.709-sRGB Rec.709/sRGB 原色を使用するシーンリニア値。
Sony SLog3/SGamut3 Sony SLog3 形式のデジタル カメラ フッテージ。
sRGB sRGB 原色と転送関数でエンコードされた表示参照イメージ。
sRGB Encoded AP1 ACEScg/ACEScct 原色および sRGB エンコーディングを使用する値。
sRGB Encoded P3-D65 P3 原色、D65 ホワイト ポイント、および sRGB エンコーディングを使用する値。
sRGB エンコード Rec.709 (sRGB) Rec.709/sRGB 原色と sRGB エンコーディングを使用したシーン参照値。

Maya-legacy の入力スペース

Maya-legacy の設定は、Maya 2020 以前のバージョンで保存されたシーンに使用されます。この設定には、次の入力スペースが含まれています。

入力スペース 説明 原色
ACES2065-1 ACES2065-1 カラー スペースを使用するシーンリニア値です。 レンダリングの原色に変換されます。
ACEScg ACEScg カラー スペースを使用するシーンリニア値です。 レンダリングの原色に変換されます。
ARRI LogC Arri Log C v3 形式のデジタル カメラ フッテージです。 アカデミー入力デバイス変換(IDT)を適用した後、レンダリングの原色に変換されます。
カメラ Rec 709 HD ビデオ カメラ用の Rec.709 で指定された原色とガンマを使用してエンコードされたイメージ。実際にこのエンコーディングを使用しているカメラはほとんどありません。ただし、これは 1.8 から 2.2 までのガンマに非常に似ているため、2.0 付近のガンマでエンコードされたイメージがある場合、または入力とビュー変換の間の違いによる便利なビデオのようなコントラスト増加を得るために役立つ場合があります。 3 つすべての RGB チャネルにカーブを適用した後、Rec.709/sRGB の原色からレンダリングの原色に変換されます。
ガンマ 1.8 Rec 709 Rec.709/sRGB 原色と 1.8 のガンマでエンコードしたイメージ。 3 つすべての RGB チャネルに単一カーブを適用した後、Rec.709/sRGB の原色からレンダリングの原色に変換されます。
ガンマ 2.2/Rec.709 Rec.709/sRGB 原色と 2.2 のガンマでエンコードしたイメージ。 3 つすべての RGB チャネルに単一カーブを適用した後、Rec.709/sRGB の原色からレンダリングの原色に変換されます。
ガンマ 2.4 Rec 709 (ビデオ) Rec.709/sRGB 原色と 2.4 のガンマでエンコードしたイメージ。これは、HD ビデオ モニタ用の ITU-R BT.1886 で指定されたガンマの逆数を適用します。 3 つすべての RGB チャネルに単一カーブを適用した後、Rec.709/sRGB の原色からレンダリングの原色に変換されます。
ログ フィルム スキャン(ADX) Academy Density Exchange (ADX) ログ エンコードを使用してスキャンしたフィルム プレート。 アカデミー入力デバイス変換(IDT)を適用した後、レンダリングの原色に変換されます。
対数→リニア(Cineon) Cineon-style ログ エンコードを使用してスキャンしたフィルム プレート。 原色の変換は行われません。単一カーブが 3 つすべての RGB チャネルに適用されます。
対数 → リニア(jzp) Josh Pines (「回転」)ログ エンコードを使用してスキャンしたフィルム プレート。 原色の変換は行われません。単一カーブが 3 つすべての RGB チャネルに適用されます。
Raw 非カラーデータ(法線マップ、深度マップなど) 変換はありません。
シーンリニア DCI-P3 DCI-P3 原色および DCI 白色点を使用するシーンリニア値です。 レンダリングの原色に変換されます。
シーンリニア Rec 2020 UHDTV 用の Rec.2020 原色を使用するシーンリニア値。 レンダリングの原色に変換されます。
シーンリニア Rec.709-sRGB Rec.709/sRGB 原色を使用するシーンリニア値。 レンダリングの原色に変換されます。
Sony SLog2 Sony SLog2 形式のデジタル カメラ フッテージ。 アカデミー入力デバイス変換(IDT)を適用した後、レンダリングの原色に変換されます。
sRGB SRGB 原色とガンマでエンコードされたイメージ。 3 つすべての RGB チャネルに単一カーブを適用した後、Rec.709/sRGB の原色からレンダリングの原色に変換されます。