ファイル、フォルダ、およびカスタム オブジェクトのセキュリティを管理する

メンバを割り当てることによって、ファイル、フォルダ、およびカスタム オブジェクトにアクセスできるユーザを指定したり、ユーザのアクセス権のレベルを指定することができます。メンバは、個々のユーザまたはユーザのグループです。既定では、メンバが割り当てられていないため、すべてのユーザがすべてのファイル、フォルダ、およびカスタム オブジェクトにアクセスできます。ファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトのアクセス制御リスト(ACL)にメンバが割り当てられた場合、アクセス権を必要とするユーザはアクセス制御リストに割り当てられる必要があります。

アクセス制御リストの詳細

アクセス制御リストでメンバの追加と削除を行うことで、特定のファイル、フォルダ、およびカスタム オブジェクトにアクセスできるユーザをコントロールすることができます。また、コンテンツの表示、修正、削除のうち、メンバの実行可能な操作をコントロールすることもできます。

アクセス制御リストが定義されていないファイル、フォルダ、カスタム オブジェクトは、ロール ベースのセキュリティを使用します。詳細については、「ロールを管理する」 を参照してください。

注:

Workgroup、Collaboration エディションおよび Professional エディションでは、ファイル セキュリティは、ファイルのステータスによって判別できます。状態に基づくセキュリティやフォルダ セキュリティが設定されていない場合、ファイル セキュリティはユーザのロールに基づきます。 

次の表に、それぞれの権限とメンバが実行可能な操作を示します。

[許可] [アクセス]
[読み取り許可]
  • [許可]: コンテンツを表示できます。 
  • [拒否]: コンテンツを表示できません。
  • [なし]: メンバに対し、ステータスのセキュリティまたはフォルダ セキュリティに基づいて表示権限が明示的に拒否されていない限り、コンテンツを表示できます。 
[修正]
  • [許可]: コンテンツを修正できます。 
  • [拒否]: コンテンツを修正できません。 
  • [なし]: メンバに対し、ステータスのセキュリティまたはフォルダ セキュリティに基づいて変更権限が明示的に拒否されていない限り、コンテンツを変更できます。 
[削除]
  • [許可]: コンテンツを削除できます。 
  • [拒否]: コンテンツを削除できません。 
  • [なし]: メンバに対し、ステータスのセキュリティまたはフォルダ セキュリティに基づいて削除権限が明示的に拒否されていない限り、コンテンツを削除できます。 

ファイルのセキュリティを管理する

右クリック メニューを使用すると、セキュリティの詳細をすばやく確認し、セキュリティ設定を変更することができます。

ファイルのセキュリティ設定を表示する

  1. Vault 内のファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトを右クリックし、[詳細]を選択します。

    [ファイル]メニューの[詳細]を選択しても、[詳細]ダイアログ ボックスにアクセスすることができます。

  2. [詳細]ダイアログの[セキュリティ]タブを選択します。セキュリティ情報の概要(現在のセキュリティ モード、アクセス権が割り当てられているユーザのリストなど)が表示されます。[アクセス制御リスト]が空である場合は、すべてのユーザがアクセスできます。ファイルのアクセス制御リスト(ACL)にメンバが割り当てられた場合、そのリスト上のユーザのみがアクセスできます。 
    注: ステータスに基づくセキュリティやフォルダ セキュリティが設定されていない場合、セキュリティはユーザのロールに基づきます。

    状態に基づくセキュリティは、Autodesk Vault Workgroup、Collaboration、および Professional のエディションのみで使用できます。

ファイルのセキュリティ設定を変更する

  1. Vault 内のファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトを右クリックし、[詳細]を選択します。

    [ファイル]メニューの[詳細]を選択しても、[詳細]ダイアログ ボックスにアクセスすることができます。

  2. [詳細]ダイアログの[セキュリティ]タブを選択します。セキュリティ モードがロール ベースの場合でも、[セキュリティをオーバーライド]チェック ボックスにアクセスできます。
  3. [セキュリティをオーバーライド]チェック ボックスをオンにすると、ファイルに関連付けられているアクセス制御リストを有効にして、アクセス権限を手動で編集できます。
    注: [セキュリティをオーバーライド]チェック ボックスをオンにしたときに、アクセス権限が変更されないと、システムでは新しいセキュリティのアクセス制御リストを同じ設定で作成するものと判断します。

[アクセス制御リスト]にメンバを追加する

  1. Vault 内のファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトを右クリックし、[詳細]を選択します。

    [ファイル]メニューの[詳細]を選択しても、[詳細]ダイアログ ボックスにアクセスすることができます。

  2. [詳細]ダイアログの[セキュリティ]タブを選択します。
  3. [追加]をクリックします。
  4. [メンバを追加]ダイアログ ボックスで、現在のファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトに割り当てるユーザまたはグループを選択し、[追加]をクリックします。
  5. [OK]をクリックします。
  6. [アクセス制御リスト]には、ファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトにアクセスできるメンバのリストが表示されます。権限を設定するメンバを選択します。
  7. [アクセス権]ボックスで、各権限について[許可]および[拒否]チェック ボックスをオンまたはオフにします。   

    たとえば、読み取り専用アクセスの場合は、[読み取り]の[許可]チェック ボックスをオンにし、[変更]および[削除]について[拒否]チェック ボックスをオンにします。

  8. [OK]をクリックします。

メンバをファイルから削除する

  1. [アクセス制御リスト]から、メンバを選択します。
  2. [削除]をクリックします。
  3. [OK]をクリックします。選択したメンバはファイル、フォルダ、またはカスタム オブジェクトにアクセスできなくなります。
    注: フォルダへのアクセス権を持つグループのメンバに対して、アクセスを制限するには、3 つすべての[拒否]チェック ボックスをオンにします。制限対象とするメンバを個人として[アクセス制御リスト]に追加し、そのメンバの権限を[アクセスなし]に設定します。
親トピック: Vault 内のファイルおよびフォルダを使用する