検索スロップ係数を使用して検索を調整する

Vault でより正確な検索結果を得るために、管理者は検索トークンと検索のプロパティの基本を理解し、活用するだけでなく(「Vault を検索する」を参照)、web.config ファイル内の Lucene の「検索スロップ係数」を変更して、ユーザに表示する Vault の検索結果の「範囲」を操作することができます。

「検索スロップ係数」は、一致とみなす検索句に含まれる 2 つの語の間に発生可能な位置の最大数を指定します。これらの位置の範囲は、検索文字列との正確な一致から、この文字列の多数の組み合わせにまで至ります。

「スロップ」とは編集距離であり、距離の単位はクエリ句内でトークンが元の位置から移動可能な回数(ただし、検索結果として捕捉可能であること)です。たとえば、検索文字列内の 2 語の順序を入れ替えるには、2 回の移動が必要です。最初の移動で 2 語を相互の語の上に配置し、2 回目の移動で 2 語を並べ直します。したがって、2 語または 2 つのトークンを持つ検索文字列を並べ直すには、スロップ値を 2 以上に設定する必要があります。

簡単に言えば、スロップ係数は、検索結果から除外されない範囲内で検索トークンの順序が異なる程度の上限を決定します。既定では、完全一致に高い優先度が与えられますが、検索結果の合計数はこの値の影響を直接受けます。

スロップ係数を設定する

  1. Web.config ファイル(C:¥Program Files¥Autodesk¥ADMS Professional 20xx¥Server¥Web¥Services)から、次の 2 行を特定します。

    !-- slop factor provided to lucene search -->
    
    <add key="SearchSlopFactor" value="10" />
  2. ADMS サーバで、「SearchSlopFactor」の値を修正して、検索結果を変更します。変更内容に応じて、検索結果が絞り込まれたり、より多くの検索結果が返されます。

    既定では、スロップ値は 10 に設定されています。緩和値を 0 に設定して完全一致のみを返すようにすることも、任意の値に設定して検索結果の幅を拡げることもできます。

    注: これらの変更内容がユーザの検索結果にどのように影響するかを念頭に置いてください。値が小さすぎると、正しいデータが検索されないためにユーザが不満を感じることがあります。値が大きすぎると、検索結果の件数が多すぎるためにユーザが目的のデータを見つけられないことがあります。

例 1: 複数のトークンを使用して検索する

例 2: トークン数を減らして検索する