ファイルを取得またはチェックアウトするとき、ファイルは Vault からローカルな作業フォルダまたは作業スペースにコピーされます。時間がたつにつれ、作業スペースには、不要になったファイル、または Vault に管理させるつもりではないファイルが累積されることがあります。[作業スペースの同期]コマンドを使用して、作業スペースから不要なファイルを除き、作業スペースを最新のものにしてください。
[作業スペースの同期]コマンドは、作業スペースのコンテンツを対応する Vault のコンテンツと比較し、作業スペースと Vault のどちらにあるファイルを更新する必要があるか、作業スペースからどのファイルを削除する必要があるかを確認します。現在の設定によって、最終修正日、最新リビジョン、またはリリース済みバイアス付きの最新リビジョンを使用し、ファイルを更新する必要があるかどうかを判断します。
同期設定を調整して、指定することができるものは次のとおりです。
- 作業スペースのどのファイルが自動的に削除されるか
- ローカル ファイルの期限日
- 空のフォルダを削除するかどうか
作業スペースを同期するモードには次の 2 つがあります。
- 作業スペースの同期: 同期の前に、どのローカル ファイルが同期されるか選択し、そして期限日やファイル例外のような詳細設定を指定することができます。
- クイック同期: 既定の設定を使用して、ファイルをただちに同期します。
注: 同じ作業フォルダに複数の Vault をマップすることはできません。
作業スペースを同期するには
作業スペースを同期するモードには次の 3 つがあります。
- 作業スペースの同期: 同期の前に、同期するローカル ファイルを選択し、そして期限日やファイル例外などの詳細設定を指定することができます。
- クイック同期: 既定の設定を使用して、ファイルをただちに同期します。
- コマンド ラインからの同期: 作業スペースの同期を自動化するイベントを Windows Task Scheduler でさくせいすることにより、ファイルを同期します。
作業スペースの同期
次の手を実行して、詳細設定を指定し、同期する特定のファイルを選択します。
- [作業スペースの同期]ドロップダウン メニューから[作業スペースの同期]を選択します。
- [作業スペースの同期]ダイアログが表示されます。どのファイルを更新または削除するか決定するために、同期の前にローカルな作業スペースがスキャンされます。
- [作業スペースの同期]ウィザードに、同期するファイルが表示されます。チェック ボックスを使用して、どのファイルを同期するか指定します。チェック ボックスをオンにすると、対応するファイルを同期プロセスに含めることができます。チェック ボックスをオフにすると、対応するファイルを同期プロセスから除外することができます。削除するファイルの合計数、およびダウンロードするファイルの合計数がウィザードの下方に表示されます。
- ダウンロード - 新規: 親ファイルが更新され、新しいバージョンまたはリビジョンで使用されているファイルがローカル作業スペースに存在しない場合、このローカル作業スペースにないファイルは Vault から取得されます。
- ダウンロード - 上書き: 現在、ローカル作業スペース内にあり、現在の設定に基づいて、Vault の新しいバージョンまたはリビジョンで更新されるファイル。ローカルなファイルが、編集用に変更開始されているためにロック中の場合、そのファイルは上書きされません。
- 期限切れ - 管理されていません: ローカルな作業スペースにあるものの、Vault によって管理されておらず、[作業スペースの同期の設定]ダイアログで指定された期限日内に修正されていないファイル。
- 期限切れ - 管理されています: ローカルな作業スペースにあり、[作業スペースの同期の設定]ダイアログで指定された期限日内に修正されていないファイルいない Vault によって管理されているファイル。
- 期限切れ - 非表示: ローカルな作業スペースにあり、[作業スペースの同期の設定]ダイアログで指定された期限日内に修正されていないファイルいない Vault によって管理されている非表示のビジュアライゼーション ファイル。
注: 削除されたファイルは Windows の[ごみ箱]に配置されます。
- [設定]をクリックし、更新設定、削除対象のファイル拡張子、および有効期限ルールを指定します。
- [終了]をクリックします。ローカルな作業スペースは指定の設定を使用して同期されます。
- 同期が完了すると、結果がレポートに要約されます。レポートには、正常にダウンロードされたファイル、正常に削除されたファイル、および正常に同期されなかったファイルが一覧表示されます。
- レポートをカンマ区切り(.csv)ファイルで生成し、ローカルまたは Vault に保存したり、印刷するには、次のいずれかを選択して実行します。
- レポートをローカルに保存するには、[保存]をクリックします。[名前を付けて保存]ダイアログ ボックスで、ファイルを保存するローカルのフォルダ構造にナビゲートします。レポートの名前を入力して[保存]をクリックします。
- レポートを Vault 内に保存するには、[Vault へ送信]をクリックして Vault フォルダの一覧を表示します。Vレポートを保存する Vault を選択して、レポートの名前を入力し、[保存]をクリックします。
- レポートを印刷するには、[印刷]をクリックし、印刷オプションを指定します。
- [閉じる]をクリックします。
クイック同期
以下の手順に従うと、既定の設定を使用してファイルを即座に同期できます。
- [作業スペースの同期]ドロップダウン メニューで[クイック同期]を選択します。
- [作業スペースの同期]ダイアログが表示されます。どのファイルを更新または削除するか決定するために、同期の前にローカルな作業スペースがスキャンされます。多数のファイルを更新する必要がある場合、このまま継続するとサーバのパフォーマンスが低下する可能性があるという警告が表示されます。[はい]をクリックするとクイック同期で継続し、[いいえ]をクリックすると操作がキャンセルされます。
- 同期は既定の設定を使用して実行されます。
- [キャンセル]をクリックすると、いつでもクイック同期は停止されます。
- いずれかのファイルの同期が失敗した場合、結果はレポートに要約されます。レポートには、正常にダウンロードされたファイル、正常に削除されたファイル、および正常に同期されなかったファイルが一覧表示されます。[レポート]をクリックし、レポートのカンマで区切られた値(.csv)ファイルを作成します。概要を印刷するには、[印刷]をクリックします。
コマンド ラインから作業スペースを同期するには
コマンド ラインから作業スペース同期を実行することができます。コマンド ラインを使用すると、Windows Task Scheduler でスクリプトまたはイベントを作成し、作業スペース同期を自動化することができます。
- Windows のをクリックし、[ファイル名を指定して実行]ダイアログ ボックスに cmd と入力します。
- Autodesk Vault のインストール フォルダに移動します。既定では、このパスは C:¥Program Files¥Autodesk¥Autodesk Vault [バージョン]¥Explorer です。
- コマンド ラインで Connectivity.WorkspaceSync.exe と入力し、続けてコマンド ライン オプションを指定して、[Enter]キーを押します。
コマンド
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詳細
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-WA
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Windows 認証を使用して、Vault サーバにログインします(省略可能)。
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-Nserver¥databasename
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同期するサーバとデータベースの名前を指定します(必須)。
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-VUusername
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Vault アカウントのユーザ名。(Windows 認証が使用される場合、このフラグはオプションです。Windows 認証フラグが使用されない場合、これは必須です)。
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-VPpassword
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Vault アカウント パスワードを指定します(パスワードが設定されている場合は必須)。
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-S
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有効な同期設定ファイルへの絶対パス(省略可能)。同期設定ファイルは、同期オプションを指定します。設定ファイルのエクスポートの詳細については、「[作業スペースの同期の設定]を指定するには」を参照してください。
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-F
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レポート ファイルのフル パスとファイル名(オプション)。同期概要がレポート ファイルに書き込まれます。レポートが既に存在する場合は、既存のファイルのコンテンツの末尾に概略が追加されます。
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[例]
- Connectivity.WorkspaceSync.exe -Ndmserver¥Vault -WA -S"C:¥Synchronization Settings¥Settings.xml" -FC:¥temp¥SyncReport.csv
- Connectivity.WorkspaceSync.exe -Ndmserver¥Vault -VUbkeaton -VPg3nEral27-S"C:¥Synchronization Settings¥Settings.xml" -FC:¥temp¥SyncReport.csv
注: パスにスペースが含まれる場合は、そのパスを二重引用符で囲んでください(例: "C:¥Synchronization Settings¥Settings.xml")。
同期設定を指定する
[作業スペースの同期]ウィザードの[設定]ダイアログで、作業スペース同期の既定を指定できます。同期設定はユーザごと、Vault ごとに保存されます。
[作業スペースのファイルを更新]領域では、最新バージョン、最新リビジョン、またはリリース済みバイアス付きの最新リビジョンのいずれにファイルを更新するかを指定できます。
オプションを更新する
注: ダウンロードするデータ内に親ファイルが複数あり、親ごとに異なるファイル リビジョンを指定している場合は、最新のリビジョン レベルが使用されます。
[自動削除フィルタ]リストで、同期の間に特定のファイル タイプを自動的に削除するためのファイル タイプ フィルタを定義します。これらのフィルタを使用して、Vault が管理する必要のない余分なファイルを作業スペースから削除します。たとえば、ログ ファイルやバックアップ ファイルです。
[期限日の設定]を使用すると、未使用ファイルを決定する期限日を指定できます。指定の期限日内に使用されていないファイルはローカル作業スペースから削除されます。Vault によって管理されているファイル、および Vault によって管理されていないファイルの期限日を指定することができます。ファイルは指定の期限内に修正されていない場合、「期限切れ」と見なされます。
[作業スペースの同期の設定]を指定するには
自分の個人的な作業環境に適した作業スペースの同期の設定を指定できます。
- [作業スペースの同期]ウィザードで[設定]をクリックします。
作業スペースのファイルを更新する
[作業スペースのファイルを更新]領域では、最新バージョン、最新リビジョン、またはリリース済みバイアス付きの最新リビジョンのいずれにファイルを更新するかを指定できます。
- 次のいずれかの更新オプションを選択します。
- [最新リビジョン]を選択した場合、同期の実行時に、リリース済みのリビジョンを非リリース済みのリビジョンに優先させるには、[リリース済みバイアス]チェック ボックスをオンにします。
自動削除フィルタ
Vault が管理していないどのファイル タイプが作業スペースから自動的に削除されるかを指定することができます。指定のファイル拡張子に一致する作業フォルダ内のファイルは、同期の間に削除されます。次の 2 つのフィルタが備わっており、既定でオフになっています。Log Files(.log)と Acad Backup Files (.bak, ac$)です。
- 新規削除フィルタを作成するには、[追加]をクリックします。
- 「新規削除フィルタ」という名前の新しいフィルタがリストに追加され、既定でオンになります。
- [フィルタ名]フィールドにフィルタの名前を入力します。
- [拡張子]フィールドに、どのファイル拡張子がフィルタと関連付けられているかを指定します。複数の拡張子はカンマで区切ります。
- アクティブにされたとき、フィルタで指定されたファイル タイプは、同期の間に自動的に削除されます。フィルタの横のチェック ボックスをオンにし、フィルタをアクティブにします。フィルタの隣のチェック ボックスをオフにし、フィルタをオフにします。
- リストからフィルタを削除するには、フィルタを選択し、[削除]をクリックします。
注: 自動削除フィルタの結果、削除されるファイルは、変更が[しない]に設定されている場合、フォルダから削除されません。
期限日設定
Vault が管理するファイル、および Vault が管理しない作業スペース内のファイルの両方について期限日基準を設定することができます。
- [管理されているファイル]チェック ボックスをオンにして、Vault が管理するローカル作業スペース内のファイルに期限日基準を適用します。
- 期限切れファイルを決定する量と持続期間を指定します。持続期間の日数または週数のどちらかを選択します。
- [管理されていないファイル]チェック ボックスをオンにし、Vault の管理しないローカル作業スペースのファイルに期限日基準を適用します。持続期間の日数または週数のどちらかを選択します。
注: 持続期間が 0 に設定されている場合、期限はただちにです。
期限日のオーバーライド
期限日の設定は、ローカル作業スペース内にある管理ファイル、および未管理ファイルのすべてに適用されます。さらに焦点を絞った期限日基準用に、特定のファイルおよびフォルダ向けに、期限日変更を設定することができます。
- [ファイルを追加]をクリックし、期限日変更が設定される特定のファイルを選択します。[フォルダを追加]をクリックし、期限日変更が設定される特定のフォルダを選択します。選択したファイルとフォルダは、変更リストに表示されます。変更リストからファイルまたはフォルダを選択し、[削除]をクリックして、リストからエントリを削除します。
- フォルダと個別のファイルについては、全体的な期限日設定から持続期間と時間枠を指定することができます。[単位]ドロップダウン メニューから[しない]を選択し、ファイルまたはフォルダが期限切れになるのを防止します。
注: 自動削除フィルタの結果、削除されるファイルは、変更が[しない]に設定されている場合、フォルダから削除されません。
同期設定をエクスポートまたはインポートするには
同期設定は、.xml ファイルにエクスポートすることもできますし、.xml ファイルからインポートすることもできます。設定ファイルは、他のユーザがインポートすることもできますし、コマンド ラインから作業スペース同期を実行するときに指定することもできます。
- [設定をエクスポート]をクリックすると、現在の設定を .xml ファイルに保存できます。[名前を付けて保存]ダイアログで、設定ファイルのファイル名と場所を指定し、[保存]をクリックします。
- [設定をインポート]をクリックすると、作業スペース同期設定 .xml ファイルを開くことができます。[変更開始]ダイアログで、インポートする .xml ファイルを選択し、[変更開始]をクリックします。