リビジョン スキーマの管理

注: この機能は、Autodesk Vault Workgroup、Collaboration、および Professional の各エディションで使用できます。

製品では、設計開始から生産までを通して、ライフサイクルが定義されています。製品の開発と機能拡張には、製品ファイルの変更が伴います。製品の開発過程で、変更や修正の詳細な履歴を提供するには、これらの変更を追跡および管理する必要があります。履歴管理では、共通の定義と動作を Vault のファイルとアイテムに適用することにより、製品のライフサイクルを通じて一貫性を確保します。

製品開発中のバージョン管理には、リビジョン スキーマを使用します。

組み込み済みのリビジョン スキーマ定義

次のリビジョン スキーマ定義が用意されています。

[名前] 説明 区切り プライマリ セカンダリ 3 次 [カテゴリ]
標準アルファベット フォーマット 1 次フォーマット内では文字だけが許可されています ピリオド(.) アルファベット 数字 数字 エンジニアリング、標準
標準数字フォーマット 1 から始まるシーケンス番号 ピリオド(.) 数字 数字 数字 オフィス
<なし> オプトアウト シナリオのリビジョン スキーマが NULL です なし なし なし なし なし

組み込み済みのリビジョン スキーマ フォーマット

次のリビジョン スキーマ フォーマットが用意されています。

フォーマット名 [値]
アルファベット A,B,C,D,E,F,...Z,AA,AB,AC,...,BA,BB,...,ZZ
数字 1,2,3,...,99

リビジョン スキーマとカテゴリ割り当てを管理する

[割り当て]コマンドを使用すると、カテゴリに対して 1 つまたは複数のリビジョン スキーマを割り当てたり、削除することができます。また、リビジョン スキーマを <基本> に割り当て、未カテゴリのファイルとアイテムに適用する既定のスキーマを作成することもできます。

重要: リビジョン スキーマの割り当てや削除を行う際は、[フィルタ]一覧で <すべてのリビジョン スキーマ> を選択しないでください。

リビジョン スキーマをカテゴリに割り当てる

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [リビジョン]の順に選択します。
  3. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスの[フィルタ]一覧から、リビジョン スキーマの割り当てまたは削除の対象となるカテゴリを選択します。
  4. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスのツールバーで、[割り当て]をクリックします。 

リビジョン スキーマをカテゴリに追加する

  1. [カテゴリを割り当て]ダイアログ ボックスで、左側の[すべてのリビジョン スキーマ]一覧から 1 つまたは複数のリビジョン スキーマを選択し、[追加]をクリックして、右側の[割り当てられたリビジョン スキーマ]一覧にスキーマを追加します。

リビジョン スキーマをカテゴリから削除する

  1. カテゴリからスキーマを削除するには、[カテゴリを割り当て]ダイアログ ボックスで、右側の[割り当てられたリビジョン スキーマ]一覧から 1 つまたは複数のリビジョン スキーマを選択し、[削除]をクリックします。選択されたスキーマは、左側の[すべてのリビジョン スキーマ]一覧に表示されます。
  2. 既定のリビジョン スキーマを設定するには、右側の[割り当てられたリビジョン スキーマ]一覧からスキーマを選択し、[既定]をクリックします。
  3. [OK]をクリックします。
注: 現在未カテゴリのファイルにリビジョン スキーマを割り当てるには、<基本> を選択します。

リビジョン スキーマ定義を変更する

ファイルまたはアイテムのリビジョン スキーマは変更できます。この機能を使用するには、管理者のアクセス権が必要です。

ファイルのリビジョン スキーマ定義を変更する

  1. 従属関係グリッドまたはプレビュー ペインから、改訂するファイルを 1 つまたは複数選択します。
  2. [アクション] [ リビジョン]の順にクリックします。
  3. [リビジョン]ダイアログ ボックスで、[次のリビジョンを選択]一覧から、[1 次]、[2 次]、[3 次]のいずれかを選択します。
  4. 従属関係グリッドを使用して、改訂する親および子ファイルのチェック ボックスをオンにします。従属関係グリッドでチェック ボックスがオンになっているすべてのファイルが影響を受けます。変更しないファイルのチェック ボックスはオフにします。
  5. 使用可能なリビジョン スキーマ定義の一覧を表示するには、[...]をクリックします。既定では、ファイルのカテゴリに関連付けられているリビジョン スキーマ定義のみが表示されます。カテゴリに関連付けられていないリビジョン スキーマを表示するには、[カテゴリに関連付けられていない定義を表示する]チェック ボックスをオンにします。
  6. 次のいずれかを実行します。
    • [リビジョン スキーマ定義を変更]ダイアログ ボックスで、選択したファイルに割り当てる新しいリビジョン スキーマを選択します。[OK]をクリックします。
    • 選択したファイルを履歴管理から除外するには、[リビジョン スキーマ定義を変更]ダイアログ ボックスで <なし> を選択します。[OK]をクリックします。
  7. [リビジョン]ダイアログ ボックスで、[コメントを入力]ボックスにコメントを入力します(省略可能)。[OK]をクリックします。

アイテムのリビジョン スキーマ定義を変更する

  1. アイテム マスタまたはプレビュー ペインから、改訂するアイテムを 1 つまたは複数選択します。
  2. [アクション] [リビジョンを変更]の順にクリックします。
  3. [次のリビジョンを選択]ダイアログ ボックスで、[リビジョンを選択]一覧から、[1 次]、[2 次]、[3 次]のいずれかを選択します。

    また、[特定ユーザ]を選択し、値を入力すると、次のリビジョンのレベルをカスタマイズできます。

  4. 使用可能なリビジョン スキーマ定義の一覧を表示するには、[スキーマ]をクリックします。アイテム カテゴリに関連付けられているリビジョン スキーマ定義のみが表示されます。
  5. [リビジョン スキーマ定義を変更]ダイアログ ボックスで、選択したアイテムに割り当てる新しいリビジョン スキーマを選択します。[OK]をクリックします。
  6. [次のリビジョンを選択]ダイアログ ボックスで[OK]をクリックします。

リビジョン スキーマをコピーする

既存のリビジョン スキーマをコピーして、新しいリビジョン スキーマを作成できます。標準スキーマは変更できません。ただし、標準スキーマをコピーして変更し、新しいリビジョン スキーマを作成することができます。

リビジョン スキーマをコピーする

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]をクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [リビジョン]の順に選択します。
  3. [リビジョン スキーマ]テーブルからリビジョン スキーマを選択し、[コピー]をクリックします。
  4. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスの[定義名]ボックスに、既定の名前「<コピー元のスキーマ名> のコピー」が表示されます。スキーマ値は、コピー元のスキーマから新しいスキーマにコピーされます。
  5. 必要に応じて、次の変更を加えます。
  6. [定義名]ボックスで、スキーマ名を編集します。
  7. [説明]ボックスで、スキーマの説明を編集します。
  8. [カテゴリ]一覧で、各カテゴリのチェック ボックスをオンまたはオフにし、カテゴリの割り当てを編集します。
  9. 1 次、2 次、3 次、または区切り文字の各タイプのスキーマ値を編集します。これを行うには、[スキーマ値]テーブルで対応する値フィールドを選択し、表示された値リストから適切な値を選択します。
  10. [OK]をクリックします。

新しいリビジョン スキーマを作成する

既存のリビジョン スキーマをコピーして、新しいリビジョン スキーマを作成できます。標準スキーマは変更できません。ただし、標準スキーマをコピーして変更し、新しいリビジョン スキーマを作成することができます。

新規リビジョン スキーマを作成する

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [リビジョン]を選択します。
  3. [カテゴリ]一覧で、次のいずれかを実行します。
    • 新しいスキーマに割り当てるカテゴリを選択します。または、現在未カテゴリのファイルに既定のリビジョン スキーマとして割り当てるには、<基本> を選択します。
    • 現時点ではカテゴリを割り当てずに新しいスキーマを作成する場合は、<すべてのカテゴリ> を選択します。
  4. [新規作成]をクリックします。[リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスの[定義名]ボックスに、既定の名前「新しいリビジョン」が表示されます。
  5. [定義名]ボックスに別のスキーマ名を入力します。
  6. [説明]ボックスにスキーマの説明を入力します。
  7. 前のダイアログ ボックスで、スキーマにカテゴリが割り当てられている場合は、該当するカテゴリが[カテゴリ]一覧に表示されます。新しいリビジョン スキーマを割り当てるカテゴリを 1 つまたは複数選択します。
  8. 次のいずれかを実行します。
    • [プレビュー]タブに表示された既定のスキーマ フォーマットをそのまま使用する場合は、[OK]をクリックし、ダイアログ ボックスを閉じます。
    • 新しいリビジョン スキーマ フォーマットを定義する場合は、[新規作成]をクリックします。
    • 別のリビジョン スキーマからリビジョン スキーマ フォーマットをコピーする場合は、[コピー]をクリックします。

新しいリビジョン スキーマ フォーマットを定義する

  1. [スキーマ フォーマット]タブ [新規作成]の順にクリックします。
  2. [スキーマ フォーマットを一覧表示]ダイアログ ボックスで、[スキーマ フォーマット名]ボックスに名前を入力します。
  3. [追加]をクリックしてスキーマ値の行を追加し、その行に値を入力します。
  4. 値の表示順序を変更するには、値を選択し、[上へ移動]矢印または[下へ移動]矢印をクリックします(省略可能)。
  5. 既定に設定されていない値を既定として割り当てるには、値を選択し、[既定として設定]をクリックします(省略可能)。
  6. [OK]をクリックします。

別のリビジョン スキーマからフォーマットをコピーする

  1. [スキーマ フォーマット]タブをクリックし、コピーするスキーマ フォーマットを選択して、[コピー]をクリックします。
  2. [スキーマ フォーマットを一覧表示]ダイアログ ボックスの[スキーマ フォーマット名]ボックスに、既定の名前「<コピー元のスキーマ名> のコピー」が表示されます。名前を変更するには、別の名前を入力して置き換えます。
  3. 値の表示順序を変更するには、値を選択し、[上へ移動]矢印または[下へ移動]矢印をクリックします。
  4. 既定に設定されていない値を既定として割り当てるには、値を選択し、[既定として設定]をクリックします。
  5. [追加]をクリックして新しい行を追加し、[値を一覧表示]のリストに値を入力します。
  6. 削除する値を選択し、[削除]をクリックします。
  7. [OK]をクリックします。

リビジョン スキーマを削除する

次の基準に該当する既存のリビジョン スキーマは削除できます。

リビジョン スキーマが任意のファイルの現行バージョンで使用されていたり、カテゴリに割り当てられている場合、そのスキーマは使用中です。リビジョン スキーマが任意のファイルの旧バージョンで使用されている場合、そのスキーマは使用中とは見なされません。

リビジョン スキーマを削除する

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [リビジョン]の順に選択します。
  3. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスで、スキーマを選択し、[削除]をクリックします。

リビジョン フォーマットを削除する

リビジョン スキーマを削除したら、リビジョン フォーマットも削除する必要があります。

  1. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスで、[新規作成]をクリックします。
  2. [スキーマ フォーマット]タブを選択します。
  3. 削除するスキーマ フォーマットを選択し、[削除]をクリックします。次に、確認ダイアログ ボックスで[はい]をクリックします。
  4. [キャンセル]をクリックし、[リビジョン スキーマ定義 - 新しいリビジョン]ダイアログ ボックスを閉じます。

リビジョン スキーマを編集する

インポートされたスキーマを含む既存のリビジョン スキーマは編集できます。標準スキーマは変更できません。ただし、標準スキーマをコピーして変更し、新しいリビジョン スキーマを作成することができます。

編集可能な詳細項目はリビジョン スキーマ フォーマットとコメントです。リビジョン スキーマ フォーマットは、1 次、2 次、3 次の各変数およびその区切り文字で構成されています。使用中のリビジョン スキーマ フォーマットは編集できません。使用中のリビジョン スキーマ フォーマットを編集しようとすると、リビジョン スキーマ フォーマットが使用中であることを通知するメッセージが表示されます。リビジョン スキーマの詳細は、[スキーマの詳細]グループで編集できます。

リビジョン スキーマを編集する

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [ リビジョン]を選択します。
  3. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスで、[スキーマ名]列からリビジョン スキーマを選択し、[編集]をクリックします。
  4. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスで、スキーマ名または説明を編集するには、既存の文字を新しい文字で置き換えます。
  5. カテゴリごとにスキーマの割り当てや削除を行うには、[カテゴリ]一覧で、各カテゴリ名のチェック ボックスをオンまたはオフにします。

リビジョン スキーマ フォーマットを編集する

[スキーマの詳細]グループは、[リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスの下部に配置されています。[スキーマ値]テーブルの[タイプ]列には、リビジョン スキーマ フォーマットの 1 次、2 次、3 次コンポーネント、または区切り文字が表示されます。[値]列には、該当するタイプのプロパティが一覧で表示されます。

[スキーマ値]テーブルで、タイプを選択し、一覧から値を選択します。

リビジョン スキーマにコメントを追加する

  1. [スキーマの詳細]グループで、[コメント]タブ [追加]を選択します。
  2. [~のコメント]ダイアログ ボックスで、所定の領域にコメントを入力し、[OK]をクリックします。
  3. [OK]をクリックし、すべての編集内容を確定して、ダイアログ ボックスを閉じます。

リビジョン スキーマをインポートする

リビジョン スキーマ定義は、外部のテキスト ファイルまたは別の Vault Professional 環境からインポートできます。リビジョン スキーマがインポートされると、インポートされたスキーマと同じ名前のリビジョン フォーマットが作成されます。

重要: テキスト ファイルの各行に記述できる値は 1 つのみです。

  1. [ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[動作]タブ [ リビジョン]の順に選択します。
  3. [リビジョン スキーマ定義]ダイアログ ボックスのツールバーで、[インポート]をクリックします。
  4. [リビジョン スキーマをインポート]ダイアログ ボックスで、[...]をクリックし、インポートするスキーマ定義用のテキスト ファイルを参照して選択します。
  5. [名前]ボックスに、インポートされたファイル名が表示されます。リビジョン スキーマの名前を編集するか、インポートされた名前をそのまま使用します。
  6. [説明]ボックスに説明を入力します。
  7. リビジョン レベルの区切り文字として使用する文字を変更するには、[区切り文字]一覧から文字を選択します。
  8. [カテゴリ]一覧から、リビジョン スキーマに割り当てるカテゴリを 1 つまたは複数選択します。または、現在未カテゴリのファイルにリビジョン スキーマを割り当てるには、<基本> を選択します。
  9. [OK]をクリックします。