単一フレームをレンダリングする場合は、imager_denoiser_noice を使用します。

Arnold デノイザーは、スタンドアロン プログラムの後処理用デノイザーの実行ファイルです。複数のレイヤ(マージ済み)を含む EXR ファイルで機能し、ノイズ除去レイヤを含む EXR ファイルを出力します。これには複数のフレームと複数のライト AOV が考慮されています。ほとんどのデノイザーと同じように、現在のピクセル周囲の近傍を考慮し、一緒にブレンドする任意の検索領域内で類似した近傍を検索します。Arnold デノイザーを使用するには、Arnold EXR ドライバを使用してイメージをレンダリングする必要があります。
ノイズ除去の説明に使用するシーン ファイル(ライトグループ AOV を含む)は、こちらからダウンロードできます。
Arnold デノイザーを使用するには、Render Settings AOVs タブ(Output Denoising AOVs)でパラメータ「Output Variance AOVs」が有効になっている必要があります。
ワークフローは次のとおりです。
スクリプト エディタ ウィンドウで、任意の「noice」ログ メッセージを確認できます。
ノイズを除去するイメージまたはイメージ シーケンスのパス。
ノイズを除去した出力ファイルのパスを設定します。出力ファイルには、元のレイヤと同じ名前を持つ、ノイズが除去されたレイヤが含まれます。ファイルごとに、「_denoised」という接尾辞が付いた新しいファイル(ノイズが除去されたイメージ)が保存されます。
保存されるのはメインの RGBA レイヤのみであるため(補助 AOV は保存されない)、ファイルの出力サイズは入力ファイルと異なります。
シーケンス全体、単一フレーム、またはフレーム範囲の中からレンダリング対象を選択します(例:. 1 ~ 10)。
Complete sequence: 指定されたイメージ シーケンスのすべてのフレームのノイズを除去します。
Single frame: イメージ シーケンス内の、Start Frame で指定された単一フレームのノイズを除去します
Start/End Frame range: Start Frame および End Frame で指定されたフレーム範囲のノイズを除去します。
シーケンスの開始値を設定します。
シーケンスの終了値を設定します。
一時的に安定性を高めるために使用される追加イメージの数時間軸におけるちらつきを抑えるために、複数の追加フレームを指定できます(render001.exr, render002.exr, render003.exr など)。
フィルタの強度は、分散パラメータで決定され、分散が大きいほど、ノイズ除去は強力になります。通常、分散に適した値(低/中/高)はそれぞれ 0.25/0.5 (既定値)/0.75 です。ノイズを除去するときの noice のアグレッシブさをコントロールするには、コマンド ライン引数 -variance (-v)を使用して分散しきい値を設定します。既定値は 0.5 です。値が大きいほど、カラーの差異が大きいものを類似した近傍であると判断し、よりアグレッシブにノイズを除去します。
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| ノイズ除去しない | 0.25 | 0.5 (既定) |
類似した近傍が見つかる領域です。値が大きいほど精度は上がりますが、ノイズ除去のコストが増大します。すべてのピクセルで、noice はコマンド ライン引数 -searchradius (-sr)で設定された半径を持つ正方形領域を検索します。この領域が大きいほど、ノイズ除去の安定性は高まり、考慮しなければならない類似した近傍が見つかる可能性は高くなります。既定値は 9 で、隣接範囲は 19 x 19 の正方形になります。21 (42 x 42 の検索範囲)に設定すると、5 つのフレームをロードするのと同等なピクセル領域が検索されます。
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| 6 | 9 (既定) | 18 |
ノイズ除去の柔らかさを向上させます(フィーチャは常に維持されます)。既定値は 3 (大きい側)です。0 または 1 に設定すると効果が低くなり、3 が中間値、5 で最も効果が高くなります。
すべてのピクセルで、noice は近接するパッチを考慮し、類似した隣接パッチを持つ他のピクセルを探します。この隣接範囲の半径は、-patchradius (または -pr)コマンド ライン引数を使用してコントロールできます。既定値は 3 に設定されていて、隣接範囲は 7 x 7 の正方形になります。
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| ノイズ除去しない | 1 | 3 (既定) |
一緒にノイズを除去する追加ライトの AOV を指定できます。
使用するスレッドの数を定義します。既定では、1 つのスレッドを空き状態のまま残して、ノイズを除去するときにコンピュータが「フリーズ」しないようにします。
ノイズ除去を設定する場合の最終手順です。ログ領域で、選択範囲内のすべてのファイルに対して noice.exe が呼び出されることがわかります。