シミュレーションに関する考慮事項
シミュレーションを設定する際は、次のような基本的かつ具体的な事項について検討してください。
- シミュレーションの設計目標
- どのような材料を使用する必要があるか(コスト、入手の可否、性能に関する考慮事項を含む)?
- 変更可能なジオメトリの部分
- 基本となる物理的な力や熱的な効果は何か、どうすればそれらを正確に表現できるか?
- 線形静的応力解析で十分か、または、定量化のために非線形解析を必要とするような影響があるか?
- 応力が材料の降伏強度を十分下回っている場合でも、幾何的な不安定さが原因で座屈が発生しやすい構造になっていないか?(こうした可能性は、圧縮荷重の影響を受けやすい細長いパーツの場合に存在します)。
- 妥当な精度の結果を得るためにどのようなサイズ要素(メッシュ設定)が必要か?
- 運動がどのように拘束されるのか、現実の条件を正確に表現するためにどうすればシミュレーション モデルを最も正確に拘束できるか?
- モデルを複雑にしているだけでシミュレーションの観点から重要ではない、不要なフィーチャが存在していないか?例として、部品番号、外部コーナーのフィレット、鋭角エッジを鈍らせる目的で使用される小さな面取りなどがあります。
- 荷重、ジオメトリ、拘束が 1 つまたは複数の平面について対称になっていないか?対称になっている場合は、1/2、1/4、または 1/8 の対称モデルに分割することで、シミュレーション モデルを大幅に単純化できます。
- パーツの重量を減らす目的で材料を除去する場合は、シミュレーション結果だけでなく製造コストも考慮してください。多くの場合、材料を除去するとコンポーネントの製造コストが上昇します。
シミュレーションを進めていく中で、設計の性能について学習してください。多くの場合、変更を必要とする要素や、検討を必要とする設計の代替案が明らかになってきます。これらの設計案を検討して設計として提示する場合、Fusion は相対的なパフォーマンスを比較し、既知の設計基準に照らし合わせて評価するためのツールを備えています。