チュートリアル 1 - スタートアップ
Traffic Analyst を起動すると、メイン ウィンドウが開きます。次の内容を含みます。
- ウィンドウの上部にあるメニュー バー
- グラフィックス パネル
- [タブ]パネル: [シミュレーション]、[解析]、[アクション]、[画層]、[表示]
モデルの構築を始めるには、[アクション]タブ、[画層]タブ、およびグラフィックス パネルに注目します。
[アクション]タブ
アクションとオブジェクト
アクションとは、モデルを編集するために行う操作のことです。アクションは、モデル内のいずれかのオブジェクト(車線、交差、交差点など)に適用されます。
アクションによっては常にアクティブになるものと、正しいタイプのオブジェクトが選択されている場合のみアクティブになるものがあります。アクションがアクティブな場合は黒いテキストで表示され、非アクティブの場合はグレー表示されます。[アクション]タブには、タブの上にある小さなドロップダウン メニューから使用できるオプションがいくつかあります。
- シングルクリック/ダブルクリック: シングルクリックの方が操作は速いですが、キー バインドの設定は困難です。
- [シンプル]、[標準]、[高度]: 表示するアクションをコントロールします。
- 演習: アクションを使用して道路を作成する
- [アクション]タブで、[道路]セクションを 1 回クリックして展開します。
- [カーソル位置に新しい道路]をクリックします(シングルクリックまたはダブルクリック)。
- ウィンドウがポップアップ表示され、移動方向、車線数、車線の幅、速度制限の確認を求められます。必要に応じてこれらの値を変更するか、既定値を使用します。
- [OK]を押します。
X を始点として T を終点とする道路が追加されます。[アウト]方向は X から T、つまりユーザから離れる方向です。作成した道路が自動的に選択されます。選択されていることは、別の色でハイライト表示されているために分かります。[アウト]方向のみが選択され、2 方向の道路を作成する場合、[イン]方向は選択されません。[道路]が選択されているため、[道路]セクションの他のアクションがアクティブになっています。これらのアクションには、[2 等分]、[新しい交差点]、[新しいラウンドアバウト交差点]が含まれます。
アクションのキー バインド(「ホット キー」)
アクションによっては、説明の後に角括弧で囲まれたコードがあります(例: 新しい交差点[F7])。このホットキー コード[F7]は、キーボードのこのキーを押してアクションを実装できることを示します。
実習: ホットキーを使用して交差点を作成する
- 前の演習で作成した道路を選択します。
- グラフィックス パネルをクリックします(これをフォーカスすると言います)。
- ファンクション キー[F7]を押します。
- [新しい交差点]というタイトルのウィンドウがポップアップ表示されます。
- プルダウン セレクタで交差点のレイアウトを選択できるので、セレクタをクリックして、選択肢の 1 つを選択します。
- [OK]を押します。
キー バインドを定義または変更する
独自のホットキーを定義して、モデルの編集を高速化することができます。
演習: アクションに独自のホットキーを定義する
- [アクション]タブで、[道路]セクションをクリックして、「道路」という単語をハイライト表示します。セクションが閉じている場合は、再度クリックすると、[接続]を含むすべてのアクションを表示できます。
- キーボードの矢印キーを使用して、「接続」という単語までフォーカスを下に移動します。
- キーボードの[C]キーを押します。
- これで、アクションは接続[C]になります。
注: ホット キーは、アクションがアクティブで、キーボード フォーカスがグラフィックス ウィンドウにある場合にのみ有効です。ただし、アクションがアクティブでないときは、アクションにホットキーを定義または再定義することができます。
[アクション]タブと右マウス ボタン メニュー
右マウス ボタン メニュー: アクションにアクセスするには、[アクション]タブ、または右マウス ボタンを押して放した場合にグラフィックス ウィンドウに表示されるメニューを使用します。どちらの場合も、アクションの効果は同じです。唯一の違いは、アクションの表示内容です。右マウス ボタン メニューには現在使用可能なアクションのみが表示され、[アクション]タブにはすべてのアクションが表示されます。
実習: 右マウス ボタン メニューを使用してアクションを呼び出す
- グラフィックス パネルをクリックしてフォーカスします。
- [Esc]キーを押し、何も選択していない状態にします。
- マウスの右ボタンをクリックし、[アクション]メニューを表示します。
- [歩道]までスクロール ダウンし、[カーソル位置に新しい歩道]を選択します。
- 歩道の名前を変更し、幅を変更するか、既定値を受け入れます。
- [OK]を押します。
[画層]タブ
画層とアスペクト
[画層]タブは、色付きの切り替えボタンのある 2 次元のテーブルです。
画層には名前が付いており、左側に一覧表示されます。アスペクトは番号付けされ、上部に表示されます。画層は、車線、標識、交差などの、同じタイプのオブジェクトのグループです。各画層は、切り替えボタンを押すことにより、任意のアスペクトでオンまたはオフを切り替えることができます。ボタンを右クリックして、任意のアスペクトで画層の色を変更することもできます。
演習: アスペクト 10 に独自の設定を定義する
- [画層]タブの右にある境界線をクリックしてドラッグし、[画層]タブを大きくします。
- タブの上部にあるセレクタを[すべて]に変更します。
- テーブルの見出しのオレンジ色の番号をクリックし、右にスライドして、アスペクト 10 をアクティブなアスペクトにします。
- 画層[道路の端]の反対側にある列 10 のセルをクリックします。
- 同じセルを右クリックして、カラー エディタを表示します。
- カラー スライダを青まで下に移動し、カラー パネルの小さな円を上隅から中心に向かってドラッグします。
- [OK]を押します。
- 他の画層にも同じ手順を繰り返します。
- 画層とカラーの組み合わせは、各アスペクトで定義できます。
- カラー エディタで、一部のソリッド オブジェクトを透明にすることもできます。
既定設定:
- アスペクト 0 は汎用ビュー
- アスペクト 1 は歩道と交差の編集用
- アスペクト 2 は道路の編集用
- アスペクト 3 は交差点用
- アスペクト 4 はルートと割り当て用
注: これらの標準アスペクトは必要に応じて再定義し、独自の画層も定義できます。アスペクト定義はモデルとともに保存されます。
アスペクトを読み込む、書き出す
アスペクト定義を他のモデルと交換する場合は、[画層]タブの左上隅にある[アスペクト定義を書き出し]ボタンを押すことにより、アスペクト定義をファイルに書き出すことができます。別のモデルでは、隣接する[アスペクト定義を読み込み]ボタンを使用して、これらの画層を読み込むことができます。
グラフィックス - ナビゲーション
グラフィックス パネルには 2 つの 3D ナビゲーション モードがあります。これらは、「主なウィンドウの概要」のトピックで説明されています。
演習: 「コミュータ」ナビゲーション コントロールの操作に習熟する
- マウスの左ボタンを使用して、ズーム コントロール バーでマウスを下にドラッグし、ズームの高さを約 100 に設定します。正確な値は重要ではありませんが、微調整を行う場合は、[Shift]キーを押しながら行うことができます。
- 右クリックして、[領域] > [カーソル位置に新しい領域]を選択します。[領域]フィーチャを表示するように求めるプロンプトが表示されたら、[はい]を押します。画面の中心に紫色の正方形が表示されます。
- [グラフィックス]ツールバーで、[描画]セレクタを[ソリッド]に変更します。
- ズーム コントロール バーを再度使用して、ズームを拡大/縮小します。ズーム バーの値は、カーソルの上にあるビューポイントの高さです。
- ビューを回転するには、方位コントロール バーを使用します。バーの終端付近をダブルクリックすると、90 度回転できます。
- 傾けるには、傾斜コントロール バーを使用します。バーをダブルクリックすると、傾斜角度が 0 に戻ります。
- ビューを画面移動するには、マウスの右ボタンを使用してドラッグします。キーボードの矢印キーを使用して画面移動することもできます。
グラフィックス - 選択
Traffic Analyst には、任意のオブジェクトの 3D 視線選択が組み込まれています。マウスをクリックして単一のオブジェクトを選択したり、ボックスをドラッグして一度に複数のオブジェクトを選択したり、さまざまな選択ジェスチャを使用して現在の選択に対してオブジェクトを追加または削除することができます。
現在の選択をクリア: [Esc]キーを押すと、いつでも現在の選択をすべてクリアできます。また、オブジェクトがないモデルの背景をダブルクリックして選択をクリアすることもできます。
単一のオブジェクトを選択し、他の選択を破棄: 単一のオブジェクトを選択する場合は、そのオブジェクトをポイントして左マウス ボタンをダブルクリックします。これにより、以前に選択したオブジェクトは選択解除されます。
単一のオブジェクトを選択し、他の選択を保持: 中マウス ボタンのシングルクリックを使用してオブジェクトを選択することもできます。これにより、現在のオブジェクトが選択セットに追加されます。このジェスチャは、切り替えとしても機能します。オブジェクトが現在選択されている場合、オブジェクトの選択が解除されます。[Ctrl]+ 左マウス ボタンをダブルクリックするという同等のジェスチャも使用できます。Windows ではおそらくより標準的ですが、両手を必要とします。
複数のオブジェクトを選択: マウスの中ボタンを押しながら選択ボックスをドラッグすると、1 回の操作で任意の数のオブジェクトを選択できます。ボックス内に表示されるすべてのオブジェクトが選択されます。マウスの左ボタンでドラッグすることもできますが、このジェスチャは慎重に行ってください。選択済みのオブジェクトがある場合は、意図せずそれらのオブジェクトが移動するためです。
選択したオブジェクトを水平方向に移動: [傾斜]コントロールが 45 度未満の設定になっている間は、マウスの左ボタンでドラッグすると、任意の数のオブジェクトを水平方向にドラッグできます。
選択したオブジェクトを垂直方向に移動: [傾斜]コントロールが 60 度を超える設定になっている間は、マウスの左ボタンでドラッグすると、任意の数のオブジェクトを垂直方向にドラッグできます。
選択したオブジェクトを[X]を中心に回転: 画面の下部にあるコントロール バーを使用すると、任意の数のオブジェクトを[X]を中心に水平面で回転できます。
演習: 選択コントロールの操作に習熟する
以下を使用して複数のオブジェクトを作成します。
- [領域] > [カーソル位置に新しい領域]
- [道路] > [カーソル位置に新しい道路]
- [歩道] > [カーソル位置に新しい歩道]
- 単一のオブジェクトを選択し、別の位置に移動してみてください。
- 選択ボックスをドラッグして複数のオブジェクトを選択し、中心点を中心にして回転してみてください。
- ビューを 60 度を超える角度に傾け、オブジェクトを選択して垂直方向に移動します。
- 適用した移動を元に戻すには、[編集] > [元に戻す]の操作を使用してください。
グラフィックス - ハンドル(または「グリップ」)
Traffic Analyst では、モードのないエディタを使用します。つまり、どのオブジェクトもいつでも選択できます。道路を選択するのに[道路]モードに変更する必要はなく、ゾーンを選択するのに[ゾーン]モードに変更する必要はありません。モードはありません。必要なオブジェクトを選択または移動しやすくするために、多くのオブジェクトには 1 つまたは複数の選択ハンドルがあります。ハンドルは、小さい矢印、ボックス、またはその他のアイコンを使用して表示されます。ハンドルには、次のタイプがあります。
- 終点: 線形オブジェクト(歩道や車線など)の中心線の終点にあるハンドル。これらのハンドルを表示するには、オブジェクトの中心線フィーチャが表示されている必要があります。たとえば、車線の終点ハンドルを表示するには、[車線の中心線]フィーチャと[ハンドル - 終点]フィーチャの両方が表示されている必要があります。
- カーブ: カーブした線形オブジェクト(車線や歩道など)の円曲線をコントロールするハンドル。2 つのカーブ ハンドルがあり、1 つはカーブの長さの ⅓、もう 1 つは長さの ⅔ の位置にあります。
- 幅: 線形オブジェクト(車線や歩道など)の一方の端の幅をコントロールするハンドル。
- 角度: 線形オブジェクト(車線や歩道など)の端に描画される線の角度をコントロールするハンドル。
- その他: 上記のカテゴリに入らない、その他すべてのハンドル。
演習: ハンドルの操作に習熟する
- 約 200 までズームします。
- [道路] > [カーソル位置に新しい道路]を使用して、新しい複数車線の道路を作成します。
- フィーチャ[車線の中心線]をオンにします。
- フィーチャ[ハンドル - 終点]と[ハンドル - カーブ]をオンにします。
- ハンドルが表示されるまで拡大ズームと画面移動を行い、1 つのハンドルを選択します。
- ハンドルを移動して、その車線がどのように移動するかを確認します。
- 車線の終点を戻すには、[元に戻す] ([Ctrl]+[Z])を使用します。
- ボックスをドラッグして道路のすべての終点を選択し、それらを一度に移動します。
- 操作[ジオメトリ] > [曲線を作成]を使用します。
- 終点を再度移動して、車線の円曲線を変更します。
- カーブ ハンドルの 1 つを選択して、円曲線を変更します。
- 他のオブジェクトやハンドルについても引き続き試します。