Autodesk Moldflow では、ユーザが材料を選択できる各種データベースを搭載しています。これらのデータベースには、成形品、金型などの材料が含まれます。
多様な樹脂タイプおよびグレードが利用できます。成形品の最終的な用途に応じて、最適な樹脂を選択できます。
A.熱可塑性
これらの材料は、大幅な劣化を起こすことなく、何度でも溶解および再溶解することができます。
B.熱硬化性
これらの材料は硬化中に化学反応を起こし、剛性および耐久性を有する構造を形成します。
樹脂射出成形金型は、多様な金属および金属合金から製作されます。金型を製作する材料の影響を考慮するために、Autodesk Moldflow 材料データベースでは広範な金属の材料特性を利用できます。
各金型材料の比熱や熱伝導率などの特性は異なり、キャビティ内で樹脂がどのように挙動するかに影響します。高精度な解析を実現するには、成形プロセスの全側面を考慮する必要があります。
適切な解析結果を生成できるように、データベースでは 40 種類以上の冷媒が利用可能です。冷媒は、金型の冷却管内を流動してシステムから除熱をする流体です。これらの材料は、成形プロセス中の温度を制御するために使用されます。
冷媒プロパティには、比熱、熱伝導率、および粘度があります。
フィラーは射出成形用樹脂に添加することで、その特性を変化させ、成形品の品質を向上させることができる材料です。フィラーは、強度の改善、コストへの考慮、そして成形品のぜい性を改善するために添加されます。フィラーの添加は、成形品の収縮にも影響を与えます。
このソフトウェアにはマイクロセルラー材料特性データベースが搭載され、マイクロセルラー射出成形プロセスのシミュレーションで使用するガス材料を選択できます。マイクロセルラー材料は窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)などのガスで、マイクロセルラー射出成形プロセスで熱可塑性材料と組み合わせて使用します。
アンダーフィル封止で、封止材が注入されるときの浸透力はメルト フロントの毛細管力です。注入プロセスを解析するには、表面張力データが必要です。アンダーフィル封止には、表面張力という追加のデータ カテゴリが含まれます。
プリフォームは、樹脂成形で使用できる繊維充填材料製品です。通常、繊維プリフォームはシート、連続マット、またはスプレイの適用では連続フィラメントとして生産されます。
プリフォームは樹脂の強度と弾性を改善するために使用します。通常、プリフォームで使用される繊維は、ガラス、炭素、またはアラミドです。繊維強化されていない元のプラスチック材料はマトリックスと呼ばれ、通常、靭性はありますが、比較的強度に欠ける樹脂です。繊維強化プラスチックによる強度と弾性の改善度は、繊維とマトリックス両方の機械的特性、これらの相対的な体積、マトリックス内の繊維の長さと配向に応じて異なります。
半導体素子製造の最終ステップは、チップの保圧です。半導体封止とも呼ばれるこのプロセスには、リードフレーム上に集積回路またはダイを取り付け、ワイヤーでダイパッドをピンに接続して、ダイをしっかりと閉じます。この最終ステップはシミュレーションが可能で、ワイヤーへの影響を評価できます。半導体封止成形材料は、マイクロチップを湿度や機械的応力などの環境要因から保護するために使用されます。
リードフレームは半導体素子製造で使用し、保圧時にダイを支持します。これらは導電性材料で作られていて、絶縁と保護のために樹脂材料内に封止されるダイと外部回路との間を電気的に接続します。
従来からリードフレームははんだでめっきしますが、現在のリードフレームは無鉛です。銅がよく使用されますが、異なる無害な金属を使用できます。
繊維マット コンポジット(3D)は、レジン トランスファ成形(RTM)において繊維プリフォームに液体熱硬化性レジン(またはマトリックス)を射出して得られる材料で、多方向に強化された機械的特性を提供します。
コンポジットの最終的なパフォーマンスは、マトリックスと繊維の選択だけでなく、その製造プロセスによっても変わります。繊維マット コンポジット材料データは、RTM で反り解析を実行するために必要です。