このアプリを使用すると、Flow Production Tracking は Hiero のシーケンス用の書き出しダイアログを認識するようになります。
Flow Production Tracking Toolkit や Hiero の統合が初めての場合は、次のビデオを視聴すると、Flow Production Tracking Toolkit や Hiero を統合した場合のパイプライン機能の概要が簡単に分かります。
Toolkit と Hiero を既に使用している場合は、以降の説明をお読みください。
このアプリ自体が起動すると、Hiero 書き出しダイアログに変更が登録されます。
最初に、新しいプロセッサが登録されていることが分かります。
このボタンをクリックすると、いくつかの変化があることが分かります。
ダイアログの上部には、シーケンスの書き出し後に Flow Production Tracking でショットを作成または更新する方法を制御する UI が追加されています。
ドロップダウンを調整すると、さまざまな Hiero タグを Flow Production Tracking ショット ステータスとショット タスクのテンプレートにマッピングできます。そのため、Hiero のタグ設定ワークフローを実行して、Flow Production Tracking ショットを処理中に設定したり、グリーン スクリーンや CG などの任意の目的に合うようにショットのタスクを設定したりできます。この UI はフックを介して統合されるため、追加機能として簡単に設定できます。
また、Hiero に組み込まれたロジックをミラーリングするトラック項目の照合を共に制御するオプションもあります。ショットを構成する複数の項目がある場合(異なるトラックでのオーバーラップまたは複数のトラック上の同一ショット名)、このオプションをオンにする必要があります。これにより、Flow Production Tracking Toolkit のショット更新ツールは、一致した照合項目を 1 つのショットとして処理します。
たとえば、ショット 010 と 020 を表す 2 つのトラック項目があるとします。010 から始まり、020 は別のトラックで 010 の最後とオーバーラップします。010 が最初のトラック項目であり、Hiero の項目です。照合が有効になっているため、Flow Production Tracking はこの 2 つの項目を 1 つのショット 010 として処理され、ショット 010 は Flow Production Tracking で作成または更新されます。カットインはトラック項目 010 の先頭と一致し、カットアウトはトラック項目 020 の最後と一致します。Screening Room 対応バージョンは項目ごとに作成されますが、両方ともショット 010 にリンクされます。プレートは項目ごとにパブリッシュされたファイルとして作成されますが、両方ともショット 010 にリンクされます。1 つの Nuke スクリプトはショット 010 とリンクしてパブリッシュされます。2 つの読み取りノードが含まれ、項目ごとに 1 つのノードが割り当てられます。この場合、ショット 010 と照合しているため、Flow Production Tracking でショット 020 は作成または更新されません。
次の Flow Production Tracking の UI は標準的なパス ダイアログです。既定で Hiero を介してショットに追加される項目は 3 つあります。既定の Nuke スクリプト、既定の Nuke 書き込み場所、プレート トランスコード用の既定の場所です。これらの項目の場所はアプリの設定によって決まり、テンプレート作成システムの機能をフル活用できます。
このアプリによって、Hiero で {tk_version}
トークンを使用できるようになります。このトークンはバージョン文字列で置き換えられ、Flow Production Tracking Toolkit 用に正しくフォーマットされます。
custom_template_fields
設定で定義されて resolve_custom_strings
フックで解決されるトークンは、有効な置き換えトークンの Hiero のリストに自動的に追加され、Toolkit テンプレートパスで有効な置き換えとみなされます。
たとえば、Toolkit templates.yml
ファイルで次のようにキーを定義するとします。
resolution:
type: str
filter_by: alphanumeric
tk-hiero-export
の project.yml
設定は次のようになります。
...
...
tk-hiero:
apps:
tk-hiero-export:
custom_template_fields:
- {description: Shot Resolution, keyword: resolution}
...
...
その後、次のように resolve_custom_strings
フックを修正します。
# Copyright (c) 2014 Flow Production Tracking Software Inc.
#
# CONFIDENTIAL AND PROPRIETARY
#
# This work is provided "AS IS" and subject to the Flow Production Tracking Pipeline Toolkit
# Source Code License included in this distribution package. See LICENSE.
# By accessing, using, copying or modifying this work you indicate your
# agreement to the Flow Production Tracking Pipeline Toolkit Source Code License. All rights
# not expressly granted therein are reserved by Flow Production Tracking Software Inc.
from tank import Hook
class HieroResolveCustomStrings(Hook):
"""Translates a keyword string into its resolved value for a given task."""
RESOLUTION_TOKEN_NAME = "{resolution}"
def execute(self, task, keyword, **kwargs):
"""
"""
self.parent.log_debug("attempting to resolve custom keyword: %s" % keyword)
if keyword == self.RESOLUTION_TOKEN_NAME:
translated_value = self._clip_resolution_string(task)
else:
raise RuntimeError("No translation handler found for custom_template_field: %s" % keyword)
self.parent.log_debug("Custom resolver: %s -> %s" % (keyword, translated_value))
return translated_value
# Handle the {resolution_fs} token
def _clip_resolution_string(self, task):
""" returns sequence resolution or task format override"""
width = ""
height = ""
sequence_format = task._sequence.format()
width = sequence_format.width()
height = sequence_format.height()
if "reformat" in task._preset.properties():
task_reformat_settings = task._preset.properties()["reformat"]
if task_reformat_settings['to_type'] != "None":
width = task_reformat_settings['width']
height = task_reformat_settings['height']
return "%sx%s" % (width, height)
Hiero で resolution
トークンを使用できるだけでなく、Toolkit で定義したテンプレート パスに照らして検証できるため、次のような場所に書き出せるようになります。
hiero_plate_path: "sequences/{Sequence}/{Shot}/hiero_plates/{resolution}/v{version}/{project}_{Shot}.mov"
2 つの新しいタスク タイプが登録されました。
これは、標準的な Hiero トランスコーディング タスクのサブクラス タスクです。トランスコードの結果をパブリッシュとして Flow Production Tracking に登録します。必要に応じて、Flow Production Tracking でバージョンも作成されます。バージョンが作成されると、QuickTime も作成され、Screening Room メディアとしてアップロードされます。
これは、標準的な Hiero Nuke スクリプト書き出しのサブクラス タスクです。生成される Nuke スクリプトを PublishedFile としてショットにリンクされた Flow Production Tracking に登録します。この設定を使用すると、書き出し時にファイルに含める Toolkit 対応 WriteNode を指定できます。
アプリ設定 plate_published_file_type
と nuke_script_published_file_type
を使用すると、PublishedFiles を登録する際のファイル タイプを制御できます。さらに、nuke_script_toolkit_write_nodes
を使用すると、書き出しダイアログで利用可能な WriteNode 設定を制御できます。
書き出しを実行すると、書き出しキューにいくつかの追加タスクが表示されます。
各ショットは、Flow Production Tracking でのショットの作成と、スキーマ設定で指定した完全なショット構造の作成を行う Flow Production TrackingShotUpdater タスクを実行します。
Hiero シーケンスの名前はシーケンス名として使用され、ショットにはカット情報が設定されます([カットの順序] (Cut Order)、[ヘッド(イン)] (Head In)、[カット(イン)] (Cut In)、[カット(アウト)] (Cut Out)、[テール(アウト)] (Tail Out)、[カットの長さ] (Cut Duration)、[作業期間] (Working Duration))。また、ショットを構成するシーケンスまたは項目のポスター フレームが選択されている場合は、ショットのサムネイルとしてアップロードされます。
ワークフローでショットの親としてシーケンス以外のエンティティ(エピソードなど)を使用する場合は、hook_get_shot
フックの get_shot_parent
メソッドをオーバーライドできます。既定の実装はシーケンスを(必要に応じて)作成し、返します。
Flow Production Tracking サイトがカット スキーマ(v7.0.0 以降)をサポートしている場合、このアプリは Flow Production Tracking で対応するカット項目を使用してカットを自動的に生成します。このカットエンティティは Hiero シーケンスに対応し、カット項目はシーケンス内の項目に対応します。カットは、hook_get_shot
フックの get_shot_parent
メソッドで返される親エンティティ(既定ではシーケンス)にリンクされています。カット項目はショット エンティティと関連付けられ、書き出し時に作成されるレビュー可能なバージョンにリンクされます。書き出し後、カットは Flow Production Tracking と RV の**[メディア] (Media)**タブで再生可能になります。
カット と カット項目 エンティティに関連付けられたすべてのメタデータは、書き出し UI で指定可能な [カット タイプ](Cut Type) フィールドを除いて Hiero から推定されます。
この値はカットの**[タイプ] (Type)**フィールドに表示されます。
いずれかの照合オプションが選択されている場合、カット スキーマはサポートされません。カットとカット項目エンティティの作成は省略されます。
また、カット スキーマはリタイム クリップを処理しません。リタイム クリップを書き出すと、デバッグの警告がログに記録されます。
標準的な「シーケンス > ショット」階層では作業しないが、エピソードやシーンを使用する可能性がある場合は、どのようなショット階層が使用されていてもアプリが連携するように設定可能な hiero_get_shot
フックがあります。