オーディオ ソースについて

オーディオ ソースは、レベル内の特定の 3D 位置に配置するサウンド エミッタです。シーン内の特定の場所またはオブジェクトとサウンドを関連付けるために使用できます。ソースの配置、設定、減衰を調整することにより、興味深く複雑な結果を実現し、レベルのオーディオ環境を充実させることができます。

リスナーが、レベルに配置しているオーディオ ソースの範囲内に入ると、オーディオ ソースは Wwise オーディオ イベントを発生させます。Wwise オーサリング ツールを使用する場合、一般的にはそのイベント名を、ソースの位置でローカル化させたいオーディオ クリップの再生トリガにします。

Stingray でのオーディオ ソースの使用を理解するのに役立つビデオ チュートリアルについては、ここをクリックします。

Wwise でサウンド イベント用に設定する減衰設定は、ゲームでソースがいかに認識されるかに大きく影響することに注意してください。Wwise オーサリング ツールでの減衰設定の詳細については、Wwise のドキュメントまたはこのクイック ヒント ビデオを参照してください。

オーディオ ソースのシェイプと範囲

オーディオ ソースの有効な外側の範囲、つまり、リスナーの存在によってトリガされる可能性のあるオーディオ ソースの距離は、次の 2 つの要因によって決定されます。

ポイント シェイプ

オーディオ ソースにポイント シェイプがある場合、その外側の範囲はオーディオ ソースの位置を中心とした球体です。この球体の半径は、サウンド イベントの最大減衰距離(d)によって定義されます。

ボックス シェイプ

ボックス シェイプを持つオーディオ ソースには、ローカルの右(r)、前(f)、および上向きの軸に沿った距離の値によって定義される内部ボリュームがあります。これらの値は、オーディオ ソースのプロパティとして設定されます。その外部ボリュームは、サウンド イベントの最大減衰距離(d)によって内部ボリュームを拡大するボックスです。

球体シェイプ

球体シェイプを持つオーディオ ソースには、その半径(r)がオーディオ ソースのプロパティによって設定される内部ボリュームがあります。その外部ボリュームは、サウンド イベントの最大減衰距離(d)によって内部ボリュームを拡大する球体です。

オーディオ ソースの配置

オーディオ ソースがトリガされたときに、実際のサウンド イベントが常に同じ 3D 位置にあるとは限りません。サウンド イベントの位置は、オーディオ イベントに設定された配置モードによって決定されます。

Closest to Listener (リスナーに最も近い)配置モード

この配置モードの場合、サウンド イベントは常にオーディオ ソースの内部ボリューム内にある、リスナーに最も近いポイントに位置されます。

オーディオ ソースがポイント シェイプである場合、これは常にオーディオ ソース自体の位置になります。

オーディオ ソースがボックス シェイプまたは球体シェイプである場合、サウンド イベントはその内部ボリュームのサーフェス上のリスナーに最も近いポイントに位置します。リスナーがオーディオ ソースの外部ボリューム内を動き回ると、サウンド イベントの位置は、内部ボリューム内の最も近いポイントでリスナーを追跡します。リスナーが内部ボリュームの内側にいる場合、サウンドはリスナーの位置にあります。

この配置モードの全体的な効果は、リスナーが内部ボリューム内にいるときに、サウンドが最大ボリュームであることです。リスナーが内部ボリュームと外部ボリュームの間にいる場合、減衰は Wwise Attenuation Editor で設定したカーブに従った内部ボリュームからの距離でスムーズに減少します。

たとえば、プレイヤー(p)が右から外部ボリュームに入ると、イベントは内部ボリュームの赤いスポットから再生されます。点線は、サウンドの減衰範囲の限界を示します。プレイヤーが動き回ると、サウンドは内部ボリューム上の最も近いポイントに移動して、プレイヤーの位置を追跡します。プレイヤーが内部ボリュームに入ると、サウンドはプレイヤーの位置を追跡します。

Random Around Listener (リスナーの周囲でランダム)配置モード

この配置モードの場合、サウンド イベントはサウンド イベントに設定された最大減衰距離よりもリスナーに近いランダムな位置に配置されます。このランダムな位置は、リスナーがオーディオ ソースの外部ボリュームに入った時点で決まります。その後、リスナーがオーディオ ソースの外部ボリュームから出るまで、固定されたままになります。

たとえば、次のイメージでは、プレイヤーが外部ボリュームに入るたびに、サウンドの最大減衰距離よりもプレイヤーに近い位置にある新しい位置がサウンドに対して選択されます。これにより、サウンドの正確な位置はランダム化されますが、プレイヤーにサウンドがすぐに聴こえるようになります。

たとえば、次のようになります。

Random in Shape (シェイプによりランダム)配置モード

この配置モードの場合、サウンド イベントはオーディオ ソースの外部ボリューム内にあるランダムな位置に配置されます。このランダムな位置は、リスナーがオーディオ ソースの外部ボリュームに入った時点で決まります。その後、リスナーがオーディオ ソースの外部ボリュームから出るまで、固定されたままになります。

ランダムな位置が選択された時点では、サウンドがリスナーには聴こえない場合があることに注意してください。それはサウンドの最大減衰距離よりリスナーから離れた距離にサウンドが配置される可能性が高いためです。

たとえば、次のようになります。