クローム ボールのイメージを作成するには、まず、反射率の高いクローム ボール(球体)を環境(実世界かコンピュータで生成したもの)に配置します。この環境は通常、後で作成し直します。作り直した環境でモデルを表示する場所と同じ所(作り直す前の環境の)にボールを配置します。さらに、フロア、壁、天井、大きなオブジェクトからボールまでの距離をメモしてください。
望遠レンズを使用してボールの写真を撮り(レンダリングし)、カメラの仰角(カメラビューと環境の地表プレーンの角度)、カメラの傾斜(カメラビューと環境のYZプレーンの角度)をメモします。
写真には原則として、ボールの背後の領域を除く、環境全体の圧縮サンプルが含まれます。カメラの方向が最高の解像度なので、このイメージは、その視点の最適なデータ圧縮になります。
ボールの1枚の写真を使用するBallテクスチャには、ボール背後の領域が欠落する、ボールの端に向かって解像度が落ちるという、2つの制限事項があります。この制限事項は、ボールの一連の写真(最大32 枚)を撮ることで解消されます。写真はボールの上下からではなく横から撮り、さらにボールから一定の距離でボールの回りを一定の角度ごとに撮ってください。Ballテクスチャは、特定のビューに対して最高のイメージ(見えない領域がなく、最高の解像度のイメージ)を自動的に選択します。イメージファイルには、ボールの上から見て時計まわりの順序で、<filename>.1から<filename>.nという名前を付けます。
Environmentからボールを削除し、同じカメラ位置、仰角、傾斜角でEnvironmentの写真を撮ります(またはレンダリング)。レンズは、24mmから50mmくらいの広角にしてください。
Ballテクスチャは、環境の中央、つまりクロームボールの近くにオブジェクトがない場合に、最も効果を発揮します。たとえば、クロームボールの近くに屋内シーンでは家具が、屋外シーンでは木や自動車がない方がうまくいきます (一般的に屋外シーンには建物があります)。
クロームボールのイメージを1つしか使用しない場合は、BallテクスチャのImageパラメータにFileテクスチャをマップして、次にFileテクスチャのImageパラメータに環境の中にあるボールのイメージファイルをマップします。
クロームボールの一連のイメージを使用する場合は、BallテクスチャのImageパラメータにVolumeテクスチャをマップして、次にVolumeテクスチャのPix Sequenceパラメータにイメージファイルの1つをマップします。VolumeテクスチャのFromパラメータとToパラメータは、シーケンスの最初のイメージファイルと最後のイメージファイルの拡張子(1とn)に設定します。
EnvironmentのBackdropパラメータにクロームボールのない環境のイメージをマップします。
BallテクスチャのInclinationパラメータとElevationパラメータを、ボールの写真を撮るときに使用したカメラの傾斜角と仰角に設定します。
再作成した環境をモデルに正しく反射できるように、Ball テクスチャの Projection Geometry セクションを、写真撮影時のフロア、壁、天井、大きいオブジェクトとクローム ボールの距離に対応する値に設定します。スライダレンジは 0~20 です。既定値は 0 です。
EnvironmentのBackdropイメージの配置を簡単にするために、BallテクスチャのEyespaceをオンに設定します。影、ライティングエフェクト、フォグをシーンに追加してバックグラウンドジオメトリをモデリングするには、BallテクスチャのReflectをオフに設定します。
スライダレンジは 0~20 です。既定値は 0 です。