ファイル検索の解決

Autodesk Inventor は、アクティブ プロジェクトに定義されているオプションとファイルの保存場所を使用して、参照ファイルを自動的に検索します。

Autodesk Inventor のファイルには、ライブラリまたは非ライブラリのファイルのいずれかの参照情報が保存されます。ライブラリ参照には、次の情報が含まれます。

非ライブラリ参照では、次の情報が含まれます。

ファイルを開くと、Autodesk Inventor は、次の順序でコンポーネントを検索します。

ファイル検索を解決する

自動解決プロセスでは、以下の規定の手順に従って検索が実行されます。

  1. API のイベントを介して完全な参照情報が取得されます。通常の Autodesk Inventor の動作の代わりに、PDM システムなどの関連のアドイン アプリケーションを使用することもできます。
  2. 参照にライブラリ名が保存されているか、ソース ファイルをライブラリの場所から開いた場合には、そのライブラリ名に関連付けられたプロジェクトの場所だけが検索されます。

    ライブラリ フォルダの検索でライブラリ名を使用する方法は、次の 3 つの条件によって異なります。

    • ソース ファイルがライブラリにないが、参照がライブラリ名を保持している。この場合には、参照のライブラリ名と一致する、プロジェクトのライブラリ位置が検索されます。
    • 参照が非ライブラリ参照で、ライブラリ名の情報は空だが、ソース ファイルがライブラリの場所にある。この場合には、ソース ファイルを含むライブラリの場所が検索されます。
    • 参照がライブラリ参照で、ソース ファイルがライブラリの場所にある。システムは複合的なライブラリ名の候補リストを生成し、プロジェクト内のライブラリ名のうち、一致するライブラリ名を長いものから順に検索します。
  3. 非ライブラリ参照では、作業スペース、作業グループ検索パスの各フォルダの順に検索が実行されます。作業グループ フォルダは、プロジェクト エディタにリストされている順に検索されます。
  4. ライブラリ参照と非ライブラリ参照のいずれの場合も、上記の規則で検出されない場合には、ソース ファイルの格納場所のフォルダが検索されます。
  5. それでも参照が見つからない場合は、[リンクを解決]ダイアログ ボックスに以前(同じ Autodesk Inventor セッションで)定義した方法が置き換え規則として適用され、検索プロセスが再度実行されます。同じ置き換え規則を使用して 1 つまたは複数の他の未解決の参照を検索できます。

    以下の場合には、置き換え規則を適用します。

    • あるライブラリのファイル セットあるいはフォルダ全体を別のライブラリに移動したり、作業グループ、別の編集フォルダまたはライブラリ フォルダ間で移動した場合。
    • プロジェクト フォルダ内でサブフォルダの追加または削除を行ったり、ファイルに最も影響のあるプロジェクト フォルダのサブフォルダ パスを変更した場合。
    • ファイル セットをプロジェクト フォルダからプロジェクト外のフォルダに移動した場合。
  6. それでもファイルが見つからない場合、システムは、参照元ファイルを前回保存した時に参照先ファイルがあった位置への完全修飾の絶対パスをチェックします。ファイルがその場所で検出され、その場所がプロジェクトの場所のいずれかに含まれている場合、参照情報は自動的に再計算され、すなわち逆解決されます。次回以降使用するために、ソース ファイルは要保存とマークされ、参照が解決されます。
  7. PDM ベンダには、Autodesk Inventor で実行したプロセスを引き継いだり、さらにプロセスを追加したりと、ファイルの解決を行う機会が再び提供されます。
  8. 以前に別のファイル名のファイルを手動で選択して解決した場合、全く同一の参照には、同じ置き換えが適用されます。

ここまででファイルが見つからない場合、[リンクを解決]ダイアログ ボックスが表示されるので、参照先ファイルの場所を指定します。このダイアログ ボックスでファイルを見つけて開くと、ライブラリ名とパスの置き換え規則の両方または一方を記録し、ファイルの場所の情報を後で使用することができます。

ファイルが検出されない原因に応じて、次の対処操作を行うことができます。