チューブ&パイプ ブラウザ

モデル ブラウザは、 マスター配管アセンブリ と、アセンブリ内のコンポーネントの階層をグラフィカルに表示します。また、チューブ&パイプ データの整理や操作、選択したコンポーネントの表示と非表示の切り替え、機能のコントロール、右クリック メニューから機能へのアクセスが可能になります。

チューブ&パイプ デザインには、通常、単一のマスター配管アセンブリのプライマリ オカレンスがあり、場合によっては複数のマスター配管アセンブリのセカンダリ オカレンスがあります。マスター配管アセンブリは、すべてのチューブ&パイプ配管で構成されます。配管は、他の配置済みコンポーネントとともにブラウザに表示され、アセンブリに追加された順序で整列されます。

マスター配管アセンブリを展開し、ルーティングされたシステムを構成する配管を表示することができます。各配管には、1 つまたは複数の関連付けられたルート、スケッチ ルート ポイント、自動ルート領域、 配管セグメント 、およびその配管を構成する 継手 が含まれます。配管の Origin フォルダには、その配管の原点情報が収められています。

フィルタ、デザイン ビュー、ブラウザ ビューは、通常のアセンブリの場合と同様に使用することができます。チューブ&パイプ アセンブリ ファイルが開き、アクティブな状態のときに使用できます。ブラウザの表示/非表示を切り替えるには、 [表示]タブ [ウィンドウ]パネル [ユーザ インタフェース] [ブラウザ]を使用します。

チューブ&パイプ コンポーネントのブラウザ表示名

マスター配管アセンブリ、配管、ルート、およびホース アセンブリのファイル名は、作成時に決定できます。既定では、チューブ&パイプ ファイルは、モデル ブラウザでコンテナ構造を表示する際に次の命名規則に従います。

配管パーツは、カスタムの長さを保持しているため、各配管パーツは作業スペース内の 1 つのファイルに対応します。たとえば、パイプ セグメントが同じ長さとその他の製造情報を保持している場合にも、各パイプ セグメントは 1 つのファイルに関連付けられます。継手はコンテンツ センター内の標準ライブラリ パーツであるため、同じライブラリ標準内のすべてのオカレンスは特定のローカル ファイルのみを参照します。

配管パーツが AutoDrop を使用してコンテンツ センターからチューブ&パイプ アセンブリに配置される場合、それらは対応するパイプ配管フォルダに格納され、コンテンツ センター ファイル命名規則が使用されます。ルート設定に使用する場合、.<13 桁の数字>というチューブ&パイプ固有の命名規則が常に使用されます。<13 桁の数字>は、コンピュータの現在の時刻に基づいて自動的に割り当てられ、パイプ、チューブ スイープ、またはホースを表します。

継手は、AutoDrop でコンテンツ センターから配置された場合、またはチューブ&パイプ スタイルによってルート設定に使用された場合、常に作業スペース内のコンテンツ センター ファイルの場所に格納され、コンテンツ センター ファイルの命名規則(既定では<nominal_size>.ipt)が適用されます。継手ファイルの場所を確認するには、 [開く]ダイアログ ボックスを使用します。

  • [開く]ダイアログ ボックスで[プロジェクト]をクリックします。[プロジェクト]ペインで[フォルダ オプション]を展開し、[コンテンツ センター ファイル]の場所を確認します。既定の場所を確認するには、項目上にカーソルを置きます。
  • [開く]ダイアログ ボックスで、[開く]をクリックします。[場所]ペインで、[コンテンツ センター ファイル]を展開し、[コンテンツ センター ファイル]をダブルクリックして、パーツ ファミリのフォルダにナビゲートします。
注: ライブラリの継手と配管パーツのファミリのファイル命名規則は、デザイン上の要件に合わせてコンテンツ センター内からカスタマイズすることができます。

チューブ&パイプ配管アセンブリのブラウザのシンボル

マスター配管アセンブリ、配管、ルート、またはフレキシブル ホース サブアセンブリがアダプティブであることを示します。

ルートが不完全であることを示します。その原因は、ルートのエラー(スタイルで定義された最小/最大セグメント長の違反など)があるか、セルフ ドレン ルート内に角度違反が 1 つまたは複数あることです。

チューブ&パイプ コンポーネントのアダプティブが正しく解決されていない、セルフ ドレン ルート セグメントがセルフ ドレンのスタイル ルールに準拠していないなど、エラー状態の 1 つまたは複数のルートがパイプ配管に含まれていることを示します。

仮想のパイプ配管およびフレキシブル ホース サブアセンブリです。仮想パーツは部品構成では計算されません。

継手

パイプ セグメント

チューブまたはホース セグメント

選択したジオメトリ間で自動的に生成される一連の連続自動ルート セグメントを含む自動ルート領域

手動で作成するか、自動ルート領域に自動的に生成されるルート ポイント

ルート オブジェクト

派生ルート

注: マスター配管アセンブリ、配管、ルート、ホース アセンブリ、またはチューブ&パイプ パーツが省略されている場合、関連付けられているブラウザ シンボルは灰色になります。

右クリック メニュー

右クリック メニューによって、選択したコンポーネントを操作するための機能やブラウザの機能を実行することができます。ブラウザの編集状態や選択した項目によっては、使用できないオプションもあります。

グラフィックス ウィンドウでハーネス オブジェクトを選択し、右クリック メニューを表示させた場合でも、同様の右クリック メニュー オプションと表示オプションを使用することができます。

コマンド

説明

[3D 移動/回転]

平面モードでの座標系のドラッグ、軸の移動または回転、自由な移動、または X、Y、Z 軸の値の入力によって、パイプ ルート、チューブ ルート、またはホース ルートに中間ルート ポイントを対話形式で配置します。配管環境に配置されている関連付けられた継手を再配置する場合は、この方法を使用します。

[3D 継手の移動/回転]

平面モードでの座標系のドラッグ、軸の移動または回転、自由な移動、または X、Y、Z 軸の値の入力によって、配管内に関連付けのないフリー フィットを対話形式で配置します。これは、配管パーツには適用されません。

[自動寸法]

事前作成において、線分、角度、および半径のルート要素に、自動的に通常の スケッチ寸法 を追加します。3D マニピュレータ ツールが作成されるときに、ルート環境で使用できます。

[曲げ半径]

  • [チェック]: ホース ルートが、スタイルで定義された最小曲げ半径に違反しているかどうかを検証します。
  • [クリア]: ホース ルートの最小曲げ半径に対する違反をダイアログ ボックスから削除します。ホース ルートの違反は自動的に削除されません。

[部品表構成]

マスター配管アセンブリ、配管、ルート、ホース アセンブリ、またはチューブ&パイプ パーツが通常の部品構成と参照部品構成のどちらであるかを決定します。通常、部品表ビュー内の特定のルートと配管をエクスポートするために使用されます。

注: コンポーネントの部品構成が[参照]であれば、部品表ではそのコンポーネントおよびそのすべての直接的および間接的な子コンポーネントを、存在しないかのように扱います。すべてのコンポーネント(参照コンポーネントの一部)は、それ自体の部品構成値にかかわらず、数量、質量、体積計算から除外されます。参照コンポーネントは、図面ビューで特別な処理も行われます。

[リンクを解除]

  • 通常のルートについては、[ルート]コマンドが円形状エッジに適用されている場合、選択しているジオメトリを参照するルート ポイントなどの関連付けられたルート ポイントを、参照ジオメトリから独立したものにします。
  • 派生ルートについては、 派生ルート ベース スケッチ 間のリンクを解除します。

[継手直径を変更]

ルートと配管の設定時にスタイルで使用される 1 つまたは複数の 配置された継手 既定の継手 の直径を変更します。システムによって、すべての選択した継手に共通の直径が検索され、それらが一覧に表示されます。

[継手接続]

チューブ&パイプ アセンブリ内で互いに関連性のある 2 つのコンポーネントを接続します。 アセンブリ内に既に存在している継手、 配管パーツ 、または Inventor 通常パーツを、別のベース コンポーネントと接続することができます。また、グラフィックス ウィンドウ内で継手を配置またはドロップしても、継手を接続できます。

[拘束を作成]

ルート ポイント、セグメント、および直交、平行、正接、一致、共線、固定などの含まれている参照ジオメトリの間のスケッチ拘束を手動で適用します。

[パイプ配管作成]

マスター配管アセンブリに新しいパイプ配管を作成します。最初のパイプ配管では、個々の配管に加えて、マスター配管アセンブリが自動的に作成され、名前が付けられます。

[カスタム ベンド]

パイプ ルート環境で、カスタム ベンドの定義のために、チューブの要素とともに 3D マニピュレータ ツールを表示します。

[ルート削除]

ルートを削除し、選択したルート内の継手とセグメント、またはセグメントのみを削除します。

[配管削除]

選択したパイプ配管をブラウザおよびグラフィックス ウィンドウから削除します。パイプ配管内のすべてのルートとコンポーネントが削除されます。

[派生ルート]

他のパーツ ファイル(ルート パーツ ファイルを除く)のベース スケッチを使用して、派生ルートを作成します。

[表示設定]

[ルート オブジェクトのみ]または[すべてのチューブ&パイプ オブジェクト]を選択することによって、個別のルート、パイプ配管、またはマスター配管アセンブリでのチューブ&パイプ コンポーネントの自動設定を禁止または許可します。

[ベース スケッチを編集]

ベース スケッチをアクティブ化して、新しい拘束スケッチ要素に対応させるか、関連する派生ルートの違反を訂正します。

[継手接続編集]

2 つの継手の間、またはチューブ、パイプ、ホース パーツ、おるいは Inventor 標準パーツと[継手接続]コマンドを使用して挿入した継手との間における、継手接続の差込み代を削除または編集します。

[継手の方向を編集]

選択した継手をアクティブ化し、回転変更用の 3D マニピュレータ ツールを表示します。固定ルートの配置された継手、およびホース ルートの開始継手および終了継手で使用できます。

[位置編集]

3D マニピュレータ ツールをアクティブ化し、既定のカップリング継手に関連付けられた中間ルート ポイントの位置を変更します。

[角度入力]

特に、曲げ半径を定義するために使用される正確な角度の値を入力します。

[距離入力]

特に、ルート セグメントを定義するために使用される正確な距離の値を入力します。

[編集終了]

選択したルート、配管、マスター配管アセンブリの現在の編集操作を終了します。

[継手]

ジオメトリに関連付けられている継手について、継手(カップリング)の表示をオン/オフすることができます。オフの場合、継手は作成されず、パイプは 1 つのセグメントのままで、ノード点の関連性が維持されます。

[一般寸法]

寸法の配置の環境をアクティブ化し、選択したルート エレメントに寸法を配置します。既存の寸法をクリックし、[寸法編集]ダイアログ ボックスに新しい値を入力します。

[ホースの長さ]

ホース セグメントの張力を変更することで、ホースを編集し、長さを調整します。

[ノードを挿入]

選択したルートにルート ポイントを挿入します。 既定では、この新しいノードはルートの選択位置にカップリングを追加します。ルートをアクティブ化すると、[ルート]タブやグラフィックス ウィンドウの右クリック メニューで利用できます。

[ノードを移動]

既定のカップリング継手に関連付けられている中間ルート ポイントを新しい位置に移動します。選択したルート ポイントの新しい位置に基づき、自動ルート セグメントが再計算されます。

[セグメント移動]

隣接するルート セグメントが 1 つの平面上にある場合、自動ルート領域内のルート セグメントを新しい位置に移動します。選択したセグメントの新しい位置に基づき、自動ルート セグメントが再計算されます。

[新規ルート]

ルート環境をアクティブ化し、ルートをアクティブな配管に追加します。[パイプ配管]タブか、パイプ配管がアクティブのときにグラフィックス ウィンドウの右クリック メニューから使用できます。

[パラメータ]

パラメータ テーブルのパラメータを表示または編集し、ユーザ定義のパラメータを作成して、チューブ&パイプ設計モデルのパラメータ値を持つスプレッドシートにリンクします。

[エッジと平行]

3D マニピュレータ ツールの方向軸の方向を既存の平面ジオメトリと平行になるように再調整し、これに伴い次のセグメントに平行なジオメトリの拘束を配置します。

[面に垂直]

3D マニピュレータ ツールの方向軸の方向を既存の平面ジオメトリに対して垂直になるように再調整し、これに伴い次のセグメントに垂直なジオメトリの拘束を配置します。

[継手配置]

アクティブなプロジェクトの作業スペースから継手を配置します。パイプ配管がアクティブなときに使用できます。

[コンテンツ センターから配置]

AutoDrop を使用してライブラリ コンポーネントを配置するための[コンテンツセンター]ダイアログ ボックスを表示します。

[点スナップ]

チューブ&パイプ アセンブリ内に存在する面、エッジ、または作業点にスナップすることによってルート ポイントを作成します。3D マニピュレータ ツールがアクティブなときに、固定ルート環境で使用できます。

[回転スナップ]

3D マニピュレータ ツールの方向軸を、利用可能なエッジと面にスナップすることにより、ルート方向をコントロールします。これは、3D マニピュレータ ツールがアクティブなときに固定ルート環境で使用でき、3D マニピュレータ ツールの回転ハンドルとともに機能します。

[ルート設定]

パイプ配管で単一のルートを設定します。

[再定義]

ホース ルートの中間ルート ポイントなど、選択したルート ポイントの位置を、サーフェスまたは平面からの指定したオフセット距離に変更します。

[コンテンツ センターから変換]

ライブラリ コンポーネントを置換するための[コンテンツセンター]ダイアログ ボックスを表示します。最初に適切なコンポーネント、通常はモデル ブラウザまたはグラフィックス ウィンドウから継手を選択します。

[継手を復元]

配置された継手を、設定されたスタイルの既定の継手(エルボまたはカップリング)に置換するか、元の配置済み継手の接続点の数に関係なく、配置された継手をカップリングに置換します。

[手動ルート]

指定したルートに引き続きルート ポイントを追加します。他のルートまたは継手に使用されていないルート内の、開始ルート ポイントと終了ルート ポイントに使用できます。

[コンポーネント表示]

グラフィックス ウィンドウとブラウザで、配管がアクティブな状態で、設定済みのルート内のチューブ&パイプ コンポーネントをハイライト表示します。

[すべての拘束を表示]

ルート環境で、手動で配置された、またはルート内で自動的に作成された、スケッチ拘束を表示します。

[違反表示]

[違反表示]ダイアログ ボックスを表示して、エラーを含むルートの違反を示します。

[勾配角度スナップ] [回転]コマンドをルート傾斜角度と互換の角度に対してのみスナップするよう制限して、継手の配置をコントロールします。継手を配置する場合、または継手方向を編集する場合、固定ルート環境では右クリック メニューで使用できます。

[パイプのトリム/延長]

フリーのパイプ終端を、指定した長さでトリムまたは延長し、パイプとそれに近接する継手との適切な差込み代を定義します。ルート セグメント終端のフリールート ポイントに使用できます。

[チューブ&パイプ設定]

[すべてのチューブ&パイプの更新を保留]または[R9 の部品表を使用]などのマスター配管アセンブリのグローバル設定を行うための[チューブ&パイプ設定]ダイアログ ボックスを表示します。チューブ&パイプ配管アセンブリで使用可能です。

[チューブ&パイプ スタイル]

ルート スタイルを設定、選択するための[チューブ&パイプ スタイル]ダイアログ ボックスを表示します。