FEA 用のデータを準備してエクスポートする

FEA 用のダイナミック シミュレーション データを準備してエクスポートするには、次の 4 つの作業を行います。次のオプションを選択できます。

FEA の準備をする

  1. リボンで、 [ダイナミック シミュレーション]タブ [管理]パネル [シミュレーション設定] の順にクリックします。
  2. [ダイナミック シミュレーション設定]ダイアログ ボックスで、Inventor で FEA を実行する場合は[AIP 構造解析]をクリックし、ANSYS にエクスポートするデータ ファイルを準備する場合は [ANSYS シミュレーション] をクリックします。
  3. ANSYS にエクスポートするデータ ファイルを準備する場合は、ファイル名を入力するテキスト ボックスに完全なパスとともにファイル名を入力します。または、[保存する場所]をクリックして既存のファイルを選択するか、またはエクスポート用のファイルを作成することもできます。

    既存のファイルを選択した場合は、ファイル内の現在のデータがすべて上書きされます。

    注: Workbench バージョン 10 (すべてのサービス パック)および 11 (SP0)の場合、ダイナミック シミュレーションで生成されたテキストファイルは、修正してから Workbench にインポートする必要があります。[慣性状態]セクションで削除する必要があるのは、2 行([固定]ラベルの付いた行、およびこれに関連付けられているコード "0" または "1" の行)です。次の例を参照してください。

    テキスト ファイル内の「慣性状態」セクションで、次のような修正を行います。

    修正前 修正後

    慣性状態

    ボディ

    振り子:1

    固定:

    0

    ...

    慣性状態

    ボディ

    振り子:1

    ...

  4. [保存する場所]をクリックした場合は、[保存する場所]ダイアログ ボックスで次の操作を実行します。
    • ファイルを保存するフォルダを参照します。
    • [ファイル名]ボックスにファイル名を入力します。
    • [保存]をクリックします。
  5. [ダイナミック シミュレーション設定]ダイアログ ボックスで[OK]をクリックします。
  6. すべての ジョイント を機構に追加し、ジョイントにプロパティを追加します。

パーツと面を選択する

  1. リボンで、 [ダイナミック シミュレーション]タブ [結果]パネル [出力グラフ] の順にクリックします。
  2. [出力グラフ]ツールバーの[FEA にエクスポート]をクリックします。
  3. 必要な場合は、[FEA にエクスポート]ダイアログ ボックスで選択矢印をクリックしてパーツ選択をアクティブにします。右クリック メニュー項目[パーツを追加]を使用することもできます。
  4. グラフィックス ウィンドウで、有限要素解析を実行するパーツを選択できるようにします。

    選択されたパーツのなかに、FEA に使用できる面以外の面を持つものが 1 つまたは複数ある場合は、[FEA 荷重を受ける面を選択]ダイアログ ボックスが表示され、選択したパーツで FEA に有効な面を定義できます。

    注: 定義が不十分なパーツは、名前の左に警告アイコンが表示されます。
  5. [FEA 荷重を受ける面を選択]ダイアログ ボックスで、荷重を受ける面を FEA 用に選択します。
    • [FEA 用に選択するパーツ]フィールドで、解析する最初のパーツをクリックします。

      1 回に 1 つのパーツの荷重を受ける面のみを選択できます。

      選択したパーツのすべてのジョイントの名前が、[補完するジョイント: 荷重を受ける部位]ボックスに表示されます。

      注: 定義が不十分なジョイントは、名前の左に警告アイコンが表示されます。
    • [補完するジョイント: 荷重を受ける部位]ボックスで、解析する最初のジョイントをクリックします。
    • 選択したパーツの選択したジョイントの荷重を受ける面を自動的に選択する場合は、[面を自動選択する]チェック ボックスをオンにします。

      既定では、[面を自動選択する]チェック ボックスはオンですが、オフにして既定の設定を変更することもできます。

    • 選択したパーツの荷重を受ける面を手動で選択する場合は、[面を自動選択する]チェック ボックスをオフにし、選択矢印をクリックして、選択したパーツのジョイントごとに荷重を受ける 1 つまたは複数の面を選択します。
    • FEA 用に選択した他のすべてのパーツに対して上記の手順を繰り返し、[OK]をクリックします。
  6. [実行]をクリックして、モーションをシミュレートします。

ダイナミック シミュレーション データを構造解析にエクスポートするためのパーツの選択方法を表示する

タイム ステップを選択する

  1. リボンで、 [ダイナミック シミュレーション]タブ [結果]パネル [出力グラフ] の順にクリックします。
  2. [実行]をクリックして、モーションをシミュレートします。
    注: タイム ステップ選択ボックスは、シミュレーション モードでのみ利用できます。
  3. [出力グラフ]の タイム ステップ ペイン で、FEA データを必要とするタイム ステップがあるかどうかをチェックします。
    注:
    • 未知の力の計算後にデータをエクスポートすると、[出力グラフ]の[タイム ステップ]ペインの左側の列の見出しが[時間]から[ステップ番号]に変わります。FEA にエクスポートする対象のタイム ステップを選択するには、[シリーズを作成]を使用します。
    • モーション荷重を構造解析にエクスポートする場合、ソフトウェアは最初のタイム ステップの荷重情報のみをエクスポートします。
  4. 複数のタイム ステップを選択する場合は、次の操作を行います。
    • FEA タイム ステップを右クリックします。
    • [シリーズを作成]を選択します。
    • [タイム ステップを作成]ダイアログ ボックスで、[ステップ数]ボックスに希望するタイム ステップの合計数を入力します。
    • 最初と最後の時間を定義してタイム ステップの連続範囲を指定する場合は、[タイム ステップの間隔]をクリックして[開始時間]と[終了時間]を指定するか、選択矢印をクリックして、タイム ステップ パネルで開始時刻と終了時刻を選択します。
    • 既存のタイム ステップの前後のタイム ステップを指定する場合は、[選択した時刻の前後]をクリックし、選択するタイム ステップの中間のタイム ステップを指定するか、選択矢印をクリックして、タイム ステップ パネルでタイム ステップを選択します。
    • [OK]をクリックします。

      [値]列で右クリック メニューの[最大を検索]、[最小を検索]、または[0 を検索]コマンドを使用して、FEA での解析に最適なタイム ステップを決める上で役立ちます。

      ソフトウェアは、選択したタイム ステップの選択したデータをアセンブリ ファイル([ダイナミック シミュレーション設定]ダイアログ ボックスで[構造解析]を選択した場合)、または ANSYS にエクスポートするテキスト ファイル([ダイナミック シミュレーション設定]ダイアログ ボックスで[ANSYS]を選択した場合)に瞬時にコピーします。

  5. 出力グラフを閉じます。

    AIP 構造解析の FEA 用のデータまたは ANSYS にエクスポートするデータの準備が完了しました。

注: FEA にエクスポートするデータを変更する可能性のあるアクション(たとえば、タイム ステップや各種の荷重を受ける面の変更など)は、データを再エクスポートするアクションを自動的に開始します。包括的なリストについては、FAQ トピックよくある質問を参照してください。
ヒント: 解析対象の面を変更する場合は、[出力グラフ]ブラウザで FEA フォルダ下のパーツ名をクリックし、[FEA 荷重を受ける面を選択]ダイアログ ボックスを開きます。

構造解析にタイム ステップをエクスポートする方法を表示する

AIP 構造解析にインポートする

[AIP 構造解析] にインポートするには、「FEA にエクスポートする」の手順を完了してから、次の手順を実行します。

  1. [ダイナミック シミュレーションを終了]をクリックします。
  2. リボンで、 [環境]タブ [開始]パネル [構造解析] の順にクリックします。
  3. [管理]パネルで[シミュレーションを作成]をクリックします。
  4. [シミュレーション プロパティ]ダイアログ ボックスで、次のように指定します。
    • シミュレーション名(必要に応じて既定値をそのまま使用)
    • 設計上の目的を指定する
    • [シミュレーション タイプ]で[静解析]を指定します。
    • [モーション荷重での解析]をオンにします。2 つのコントロールが有効になります。
    • [パーツ一覧]で、FEA にエクスポートしたパーツを 1 つ選択します。
    • [タイム ステップ]リストで、シミュレーションで関心のあるタイム ステップを選択します。さまざまなタイム ステップを使用した複数のシミュレーションを作成できます。
      注: [剛体モードの検出と削除]オプションは自動的にオンになっています。これにより、モーション荷重によって与えられる動的な平衡を解決できます。
  5. ダイアログ ボックスを閉じるには、[OK]をクリックします。
  6. グラフィックス ウィンドウでは、解析の対象として選択したパーツを除いて、すべてのコンポーネントが除外されるのが分かります。このメカニズムでは、[シミュレーション プロパティ]で指定されたタイム ステップを基準にした位置を想定しています。ブラウザには、パーツとともに転送されたモーション荷重データが設定されます。

    注: このオプションはアセンブリでのみ使用できます。[モーション荷重での解析]は Part FEA の場合(.ipt ファイルを開いて構造解析環境に入る場合)は無効になります。このオプションは、アセンブリ内のパーツをインプレイス編集する場合も無効になります。