一般的なメッシュのガイドライン

一般的に、設計解析ツールは、ジオメトリの完全性を維持する必要があります。CAD のモデリング プロセス中に、この完全性の要件が満たされない場合があり、通知もない場合があります。完全性のエラーには、小さな隙間、重なり、オーバーハングなどがあり、CAD の視点では見落としてしまいがちです。ただし、メッシュの作成では、大きな問題になる場合があります。

ここでは、メッシュの作成に役立つ、一般的な手法について説明します。

    モデル環境でモデルを整理するか単純化することで、シミュレーションの処理効率を向上できます。

    たとえば、

  1. 大きなアセンブリの場合、多数のパーツがシミュレーション結果にさほど影響しない可能性があります。おそらく、大きな荷重が加えられることもなく、構造設計や温度設計の完全性についても重要ではないパーツが存在するはずです。それらのパーツは省略することが望ましく、それによりメッシュを単純化して、シミュレーションの効率を向上できます。
  2. モデル全体の寸法と比較してきわめて小さなパーツや、シミュレーション結果にさほど影響しないパーツは省略可能です。小さなフィーチャには次のようなものがあります。
    • 直径が、パーツの長さの 1/100 に満たないきわめて小さな穴
    • ラウンド R がわずかな外側の凸面
    • ラベルのインプリントおよびエンボス フィーチャ

    これらのフィーチャを省略することでメッシュの処理を大幅に単純化し、シミュレーション時間を短縮できます。

  3. 面の乗り上げやきわめて小さなエッジを削除するために、一部のジオメトリック フィーチャを再作成または修正することで、ジオメトリの品質を向上し、メッシュの生成プロセスを単純化できる場合があります。
  4. モデルが非常に複雑で、ジオメトリ上の特異性がある場合があります。モデルをさほど複雑でない複数のパーツに分割することで、個別にメッシュを適用することができ、これらのパーツの間に接触を使用して接着することで、これらのコンポーネントが 1 つのパーツとして機能するようにできます。
  5. 一部のばねのモデルは、長いらせんの面を、軸を含む切断面で分割してからメッシュを適用します。

    メッシュに適切なパラメータ値と設定を使用して、目的のメッシュを作成します。

  1. モデルが複雑に湾曲している特定の状況では、[曲面要素を作成]を無効にすることで簡単に有効なメッシュを生成できます。凹形フィレットまたはラウンドの周囲の応力集中領域で曲率の不足を補正するには、精細なメッシュを使用します。
  2. 単純化できない問題が懸念される領域には精細なメッシュを使用してください。特定の面やエッジに対するグローバル メッシュの寸法やローカル メッシュの寸法を縮小することは、適切にメッシュを作成する助けとなります。
    注: これにより、要素の数が大幅に増加することがあります。
  3. 異なる寸法の多数のパーツから成るアセンブリの場合は、[アセンブリメッシュではパートに基づいた寸法を適用]をオンにします。