チューブ&パイプ図面

チューブ&パイプ情報は、他のパーツやサブアセンブリと同様に処理され、図面管理を使用して詳細を記述することができます。Autodesk Inventor の標準テンプレートは、チューブおよびパイプ設計専用のものではありませんテンプレートは、Autodesk Inventor のインストール パスに格納されます。

既定のテンプレートには、チューブ&パイプ配管のドキュメント化に役立つ、_Piping スタイルという名前のテキスト スタイルが含まれています。このスタイルは、テキストおよび引出線を配置すると、[文字書式]ダイアログ ボックスの[タイプ]で使用可能になります。標準テンプレートには AIP パーツ一覧も含まれていますが、アクティブにはなっていません。チューブ&パイプ固有のパーツ一覧スタイル設定を含む既定に基づいて、新しいテンプレートを作成することをお勧めします。インストール中に、既定としてどの規格を使用するかを指定します。

既存のテンプレートを更新し、新しいテンプレートを作成して、独自のチューブ&パイプ図面設定を含めることができます。たとえば、テンプレートから作成されたチューブ&パイプ図面にあるすべてのパーツ一覧に、配管セグメント長(BASE QTY)と原材料説明(STOCK NUMBER)を追加できます。

チューブ&パイプ図面を作成する前に、次の点を決定する必要がある場合があります。

  • R9 以前のチューブ&パイプ図面を現行バージョンの Autodesk Inventor Routed Systems にマイグレーションする場合は、現在の部品表(BOM)をマイグレーションするか、R9 の部品表を引き続き使用するかを決めます。R9 以前のチューブ&パイプ図面は最初に R9 の部品表にマイグレーションされることに注意してください。
  • 個々のルートや配管の図面の自動更新を有効または無効にするには、アセンブリ環境で更新を保留の設定を指定します。
  • BASE QTY および STOCK NUMBER プロパティをパーツ一覧と部品表に追加します。これらを追加することにより、正しい製造情報を取得することができます。

チューブ&パイプ図面の作成の一般的な作業手順

  1. 図面テンプレートと注記の形式を定義します。
  2. デザイン ビュー リプレゼンテーション、ポジション リプレゼンテーション、詳細レベル(LOD)リプレゼンテーション、およびチューブ&パイプ iAssembly ファクトリの場合は適宜アセンブリ メンバに基づいて図面ビューを作成します。
  3. 必要に応じて、特定のルートと配管に対しては、チューブ&パイプの部品表を作成し、エクスポートします。
  4. パーツ一覧を作成します。
  5. ノート、寸法、バルーン、記号、パイプ スタイル、その他の注記などの注記を追加します。
    注: ルートと配管の寸法を正しく決めるには、設定済みのルートと未設定のルートの両方をドキュメント化できるようにルート中心線を復元します。
  6. 図面シートを印刷します。

AIP 固有の図面テンプレートと Inventor の通常の図面テンプレートの違い

新しいテンプレートを作成(既存の図面テンプレートを修正するか、または新規の図面テンプレートを作成)して、チューブ&パイプ固有のフィーチャを取り込むことをお勧めします。AIP 固有の図面テンプレートでは、チューブ&パイプ コンポーネントに注釈を付けるために、特定のノート、記号、およびパイプ スタイルを使用できます。カスタマイズ済みの図面テンプレートには、より適切なチューブ&パイプ固有の図面設定を含めることができます。提供された AIP 固有のパーツ一覧スタイルを使用した場合、ライブラリの継手は Inventor の通常コンポーネントとしてパーツ一覧にロール アップされますが、配管パーツの動作は異なります。

図面注記の形式を設定するには、プロジェクト ファイル内のスタイル ライブラリを関連付けることをお勧めします。プロジェクトを使用する各設計者は同じスタイル ライブラリにアクセスでき、統一された外観の図面を作成します。スタイル ライブラリを使用しないでテンプレート内にスタイルを格納し、後からスタイルを変更する場合、そのテンプレートを使用する複数の設計者が注記のスタイルを統一するには、個別に図面を更新する必要があります。

チューブ&パイプの更新の保留が図面に与える影響

図面環境では、 [ツール]タブ [オプション]パネル [ドキュメントの設定] [図面]タブで[更新を保留]チェック ボックスをオフにすると、個々の配管またはルートの自動更新を保留できます。その場合、ルートおよび配管は、アセンブリ環境で自動更新を許可するまで、チューブ&パイプ図面の中で元の状態が保たれます。

新しいルートを作成して設定すると、その親パイプ配管が更新を保留するように設定されている場合でも、ルートは常にチューブ&パイプ図面にドキュメント化されます。

チューブ&パイプ アセンブリの設定が図面に与える影響

チューブ&パイプ iAssembly ファクトリに対して図面ドキュメントを作成する場合は、図面ドキュメント内の各図面ビューを特定のアセンブリ メンバに関連付けることができます。関連付けられたアセンブリ メンバは、図面ビューの作成中に指定したり、後から修正することができます。

デザイン ビュー リプレゼンテーションが図面に与える影響

デザイン ビュー リプレゼンテーションは、図面ビューの作成中に選択したり、後から修正することができます。デザイン ビュー リプレゼンテーションでは、表示設定がオフになっているコンポーネント、ルート、および配管はチューブ&パイプ図面に表示されません。これらを図面ビューに表示する必要がない場合は、デザイン ビュー リプレゼンテーションを個別に定義します。

デザイン ビュー リプレゼンテーションでの変更を反映して自動更新する図面ビューを必要とする場合は、関連性を設定してください。

詳細レベル(LOD)リプレゼンテーションが図面に与える影響

図面ビューが作成されている場合、詳細レベル リプレゼンテーションを指定するか、既定のマスター詳細レベル リプレゼンテーションを使用する必要があります。選択した詳細レベル リプレゼンテーションで省略されたコンポーネントは、関連付けられた図面ビューに出力されません。[図面ビュー]ダイアログ ボックスでは、事前に定義された[すべてのコンポーネントを省略]と[すべてのパーツを省略](この定義では、詳細レベル リプレゼンテーションの図面ビューに値が存在しません)を除き、その他の詳細レベル リプレゼンテーションのすべてを選択対象として使用できます。

パーツ一覧と部品表(BOM)の情報は、常にマスター詳細レベル リプレゼンテーションに基づいています。これらは、その他の詳細レベル リプレゼンテーションから影響を受けることはありません。