均一な冷却により、効率的な熱伝達が達成できます。
効果的な熱伝達は、次の条件が満たされた場合に可能となります。
- 冷媒流が乱流である
- 冷却表面積が広い。
- 冷媒と金属の境界面全体にわたる温度差が 2～5℃ 以内である。
- 冷媒の入口と出口の温度差が 2～3℃ 以内である。
上記の条件が当てはまる場合、金型表面温度は、金属から冷媒と金属の境界面への熱伝達によって決定されます。これは、金属の熱伝導と金型の形状で決まります。
表面温度は、金型表面と冷却回路の相対的な位置によって決定します。
下図では、表面温度は内側のコーナー部で最高で、薄肉の上側のバー部で最低であることを示しています。均一な温度を実現するためには、冷却管をホット スポットからできるだけ近い位置に、また冷却しやすい傾向のある表面からは離れた位置に配置します。
ここで、
- a: 等温線
- b: ホット スポット
- C: 冷却回路
下図では、追加の冷却管が、金型表面にできるだけ近い場所に配置されています。ゾーン 1 のホット スポットが解消されています。ゾーン 2 周辺の冷却管を調整することで、成形品の肉厚の脚部に起因する熱負荷に対応しています。
ここで、
- a: 等温線
- b: 冷却回路
- z1、z2、z3 = それぞれ、ゾーン 1、ゾーン 2、ゾーン 3