高速充填解析

高速充填解析は、標準充填解析の代替となる迅速で簡単な解析を実行します。

これは、高精度が求められない場合に、成形品の充填状況の概要を把握するのに効果的です。

注: 包括的な充填結果が必要な場合は、標準充填解析を実行します。

高速充填解析および標準充填解析には、次のような異なった特徴があります。

特徴

高速充填解析 充填解析
非圧縮性 圧縮性
肉厚方向に 6 層 肉厚方向に最大 20 層
メルト フロントの前進は速い 慎重なメルト フロントの前進
動的な収束基準 厳密な収束基準
圧縮性

高速充填解析の非圧縮性流動では、標準充填解析の圧縮性流動よりも使用する CPU 時間は短くなります。

レイヤー

高速充填解析では、フロー フロントの肉厚方向に 6 層のみを使用します。このことは、高速充填解析の熱伝導に関するデータが、標準充填解析 (最大 20 層使用) よりも詳細ではないことを意味します。

メルト フロントの前進

高速充填解析のメルト フロントの前進は速いため、標準充填解析よりもタイム ステップ数が少なくなり、解析時間が速くなります。

収束基準

高速充填解析の完了が近づくと収束基準がルースになるため、使用する CPU 時間は短くなります。標準充填解析では、充填の完了が近づいても多くのノードが充填されるため、解析速度が遅くなります。