充填解析は、充填過程の金型内の熱可塑性樹脂の流動を予測します。この解析は、多くの場合、充填+保圧解析順序の最初の部分として実行されます。
充填解析では、速度/圧力切り替え点に達するまで、射出位置から段階的に伸張していく成形品内のフロー フロントを計算します。ランナーバランス解析を充填解析とともに使用して、確実に均一な圧力がすべてのキャビティに加えられるようにします。
充填解析では、成形品肉厚方向の 8 ラミネートを使用して結果を計算します。対称的な熱境界条件が存在し、かつ冷却解析結果が利用できない場合、解析では分割半分の計算を行い、計算で使用する実際のラミネート数は 4 です。これを肉厚方向に対称に合計 8 ラミネートに反映させます。充填解析を実行する前に冷却解析を実行した場合は、非対称な冷却情報が提供され、完全な 8 ラミネートが結果の計算に使用されます。
充填解析では、肉厚方向、最小 8 ラミネート、最大 20 ラミネートを使用して結果の計算をします。肉厚方向のラミネートの既定の数 は 12 です。この値はソルバー パラメータを編集することで変更できます。
対称的な熱境界条件が存在する場合 (冷却解析結果が利用できない場合)、解析では分割半分の計算を行い、肉厚方向に対称に反映させるため、計算で使用する実際のラミネート数は指定した数の半分です。充填解析を実行する前に冷却解析を実行した場合は、非対称な冷却情報が提供され、指定したラミネート数が結果の計算に使用されます。
以下の情報を参考にして、最も適切な解析テクノロジを選択してください。
モデルは、3 ノードの三角形要素で構成されるサーフェス シェル メッシュを持ちます。両側の結果間の整合性は、「コネクタ」(流動と熱抵抗がゼロの要素)を使用して保たれます。コネクタは、モデルの形状に基づいて決定された位置に自動的に挿入されます。
3D 解析テクノロジにより、充填解析ではソリッド モデルのボリューム メッシュ(4 ノードの四面体メッシュ)を直接解析でき、3D 成形品モデルの Midplane メッシュの準備に要する時間を省略できます。