熱硬化性材料のグレードを選択する際には、材料特性を検討することが重要です。
リアクティブ成形解析で使用される材料データには次のものが含まれます。
- 樹脂温度および推奨範囲
- 金型温度および推奨範囲
- 突出可能コンバージョン: 成形品を問題なく金型から取り外すことができるコンバージョン値(硬化度)の最低値
- リアクティブ粘度: 温度、コンバージョン(硬化度)、せん断速度の関数として計算されます。
- ゲル化コンバージョン: 樹脂流動が停止するレベルのコンバージョンを指します。リアクティブ粘度モデルと組み合わせて、粘度が無限大になる時点を判断することもできます。
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溶融密度
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固体密度
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比熱
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熱伝導率
- 誘導時間と N-th order kinetics: 樹脂内部の反応は、硬化中では硬化反応モデルで、誘導中では誘導モデルで説明できます。エポキシやポリウレタンなどの硬化時間が短い樹脂では、誘導時間が見られません。このモデルは汎用性があるので、さまざまな熱硬化性樹脂に適用されてきました。
コンバージョン(硬化度)の定義は、誘導時間も包括するように拡張されています。このモデルでは、次に示すように、コンバージョンは 0~1 の範囲の数値で表現します。
コンバージョン値 |
意味 |
0 |
反応または誘導の始め |
0 < コンバージョン < 1 |
誘導時間中または反応(硬化)時間中 |
1 |
反応(硬化)の終了 |
フィラー材料を使用した場合、次のデータを指定する必要があります。
- 密度
- 比熱
- 熱伝導率
- 機械的特性データ
- 熱膨張係数(CTE)データ
- 引張強度データ
- アスペクト比