プレス変位: XY プロット結果は、プレスの移動距離を示します。この距離は、基準(初期)位置から測定され、金型-キャビティの空間が減少する(圧縮される)圧縮過程終了時の最終位置に至るまでの距離です。この結果はプロセス時間に対する距離の XY プロットに表示されます。
この結果は射出圧縮成形解析で生成されます。
この結果の使用法
この解析では金型開閉過程は考慮されないため、プレスの後退はありません。プレス変位の最小値はゼロで、最大値はプレス オープン距離です。プレス変位が最大値に達すると、プレスはそれ以上は前進しません。プロセスの終了まで、プレスは静止状態になります。
注: XY グラフにプロットされるタイム ステップ数は、充填過程の[標準結果の数]オプションと、保圧過程の[標準結果の数]オプションで指定した入力値によって決まります。
確認事項
目標は、射出圧縮成形解析を実行して生成されるプレス変位結果が、プレス オープン距離に指定した入力値と等しい値(または近似値)にすることです。これらの値が同じである場合、作成された成形品肉厚は、設計で指定された肉厚と同じになります。
次の式を使用して、最終成形品肉厚が設計肉厚に近似しているかを判断できます。
例: 次の設定および結果の場合
- 0.60mm = 設計肉厚
- 0.59mm = プレス オープン距離
- 0.57mm = プレス変位
注: 設計肉厚 + プレス オープン距離 (入力) - プレス変位 (結果) = 最終成形品肉厚
最終成形品肉厚は 0.62mm となります。最終成形品肉厚は、設計肉厚よりも 3.3% 大きくなります。この誤差が過剰である場合は、次のプロセス設定を 1 つ以上調整して、解析を再実行します。
- プレス オープン距離の低減
- プレス待機時間の短縮。キャビティに材料が過剰に射出される前に、プレスを早く閉じることができる。
- プレス速度の増加。プレスを早く閉じることができる。
- プレス圧縮力の増加。材料をさらに圧縮できる。
- 保圧後に射出位置を保持。余分材料を締め出すことができる。
- 速度/圧力切り替え時の体積 %の低減。キャビティに射出する材料使用量を低減できる。
- 充填時間の延長。流量を低減できる。
注: 上記のような変更は、ライセンスのある Autodesk Simulation Moldflow Adviser または Autodesk Simulation Moldflow Insight 製品を使用した場合にのみ実行可能です。