射出圧縮成形プロセスの詳細を次のとおりに説明します。
プロセス詳細
- 大きめなキャビティ; キャビティの肉厚は目標肉厚より 0.5~ 10 mm 大きな初期値を設定します。後で肉厚は低減されます。
- 射出; 溶融樹脂を、ユーザー定義の射出速度でキャビティに射出します。保圧過程は、プログラムされているプレス圧縮開始時間に関係なく、ユーザー定義の保圧プロファイルに従って、速度/圧力切り替え時間に開始します。
- プレス待機; この間、プレスは事前設定された位置に移動します。プレスは静止状態になり、一定の時間この位置に留まります。この時間は[プレス待機時間](Midplane)、または[プレス圧縮開始](3D)と呼ばれます。プレス待機時間は、射出が始まると開始し、プレスの移動が始まると終了します。
- 圧縮過程; プレスの移動開始時に、圧縮過程が開始します。(プレスは、プランジャ、金型の可動側、または可動盤とも呼ばれます。)これには、圧縮が速度制御下にある時間、およびプレスが圧縮力制御下にある時間が含まれます。
圧縮は、樹脂の射出中に開始するようにプログラミングできます。
- ユーザー定義のプレス圧縮時間は、プレス移動を行う最大時間です。この時間に到達すると、指定したプレス速度と力のいずれかのプロファイルが完了していない場合でも、プレス移動が停止します。
- 速度制御による圧縮; プレス圧縮過程では、プレスの移動は最初に速度によって制御され、この制御は増分距離プロファイルでのプレス圧縮速度で指定されます。各増分距離に対して、プレスは一定速度で移動します。このタイプの移動は、事前設定されたプレス圧縮力に達するまで継続します。
- 力制御による圧縮; プレス力が事前設定された力に到達すると、プレスは速度制御から力制御に切り替わります。プレスは前進を続けますが、一定力制御モードになります(事前設定された圧縮力)。
- 静止状態のプレス; プレス圧縮過程の終了後、プレスはその位置に留まり、その後も静止状態を保ちます。
- 冷却または硬化過程; 冷却は、プレス圧縮時間、または射出保圧過程のいずれか遅く終了した方の時間から開始し、[指定](SCT)、または[自動](ACT)として設定できます。
注: 3D リアクティブ射出圧縮成形では、硬化時間は[指定]値のみの入力となります。
- プレスの後退; 保圧および冷却が終了し型開が開始すると、プレスは後退を開始します。