レイヤーを使用することで、モデルの構成要素の整理や分類ができます。レイヤーを使用することで、モデルの表示、操作、編集がより効率的に実行できます。
下表に示すように、通常、レイヤーは機能またはエンティティ タイプごとに整理します。機能レイヤーの方がより一般的で、レイヤー内でエンティティ タイプにもアクセスできるため柔軟な使用が可能です。
機能によって分類されるレイヤーの例 | エンティティ タイプによって分類されるレイヤーの例 |
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表側カバー | ノード レイヤー |
裏側カバー | ビーム レイヤー |
ホース | 三角形レイヤー |
ランナー |
[レイヤー]パネルを使用して、モデルに関連付けたレイヤーの追加、アクティブ化、削除、および変更ができます。 [レイヤーの割り当て]をクリックして、モデル エンティティを各レイヤーに割り当てます。
メッシュ診断チェックの実行時に、結果を診断レイヤーに配置するオプションが使用できます。通常、異なる診断を構成する要素間は重複するため、作成される診断レイヤーは 2つの レイヤーのみです。要素は複数のレイヤーに属することはできないため、診断チェック間の各レイヤーの整合性を維持するのは不可能です。
たとえば、まず問題があるアスペクト比を持つ要素を表示して、次にオーバーラップする要素を表示すると、アスペクト比診断で生成されたレイヤーから削除される要素があります。
このため、そのデータが長期的には有効ではないことを示すために、これらのレイヤーに「診断」、「前の診断」という名前が付けられます。
レイヤーを利用して、モデルの特定領域に発生する変形などの結果を表示できます。これらの結果は、表示レイヤーに割り当てられたエンティティに合わせて自動的にスケーリングされます。まず新しいレイヤーを作成し、目的のエンティティをそのレイヤーに割り当てる必要があります。
エンティティをレイヤーに割り当てた後、結果を表示するレイヤーのみを表示します。これで、結果を表示すると、表示レイヤーのみに合わせて結果がスケールされます。反り結果の場合は、アンカー平面を設定できます。この機能は、成形品の特定領域の反りが懸念事項である場合や多数個取りやセット取りツールの場合に、個別のキャビティを分離する操作で便利です。
たとえば、モデルの底面にある平面 (Z 方向) から成形品にどの程度反りが発生しているかを調べるとします。結果を分離するには、底面を「裏側」という新しいレイヤーに配置します。結果は表示レイヤーに合わせてスケーリングされ、その領域の結果の確認が大変容易になります。