熱可塑性樹脂二材射出成形プロセス

2 種類の材料が別々の射出位置からキャビティに射出される熱可塑性樹脂二材射出成形プロセスを解析できるようになりました。個々の射出位置は、2 つの射出装置により個別にコントロールされます。

このプロセスはコインジェクション成形と類似していますが、単一の射出位置から材料 A および材料 B を順番に射出する代わりに、2 種類の材料を2 点の異なる射出位置で個別にコントロールします。それぞれの射出位置では 1 つまたは複数のゲートから樹脂をキャビティに供給します。2 種類の材料を同時に射出することも、また材料 B の射出を材料 A の射出後から特定の時点まで遅延することもできます。

熱可塑性樹脂二材射出成形プロセスは、Midplane 解析で熱可塑性樹脂(ファイバー フィラーの有無にかかわらず)を使用した場合にのみ利用可能です。熱可塑性樹脂二材射出成形解析を設定するには、次の手順を実行します。
  1. 成形品の Midplane モデルをインポートまたは作成して、メッシュを生成します。
  2. 熱可塑性樹脂二材射出成形プロセスを選択します。
  3. 充填または充填+保圧を含む解析順序を選択します。
  4. 2 種類の熱可塑性樹脂、材料 A および材料 B を選択します。
  5. 2 点の射出位置がモデルに設定されていることを確認します。
  6. 材料 A および材料 B に関連付ける射出位置を割り当てます。
  7. 材料 A および材料 B をそれぞれ制御する第 1 および第 2 射出装置のプロセス設定を指定します。
熱可塑性樹脂二材射出成形解析結果は、充填解析または充填+保圧解析の完了時に生成されます。キャビティ全体または第 1 射出(材料 A)に適用される標準の流動結果に加えて、次に示す二材射出成形プロセス固有の新しい結果が生成され、既定で表示されます。