照明の計算

平均照度

各空間の平均照明(AEI)は、照明計算作業面の各器具によって放出されるルーメンを判断し、空間の面積で除算することで計算されます。

空間の照度の例

この例は、次のようになっています。

追加の数式を使用して、空間の平均照明が次のように計算されます。

作業面のルーメン

各器具が放出する作業面のルーメンは、WL = II * LLF * CU と計算されます。

初期強度と光の損失率は、どちらも各照明器具タイプのタイプ プロパティです。これらのプロパティには、器具の[タイプ プロパティ]ダイアログでアクセスします。

この例では、器具の初期強度は 7560 ルーメンで、光の損失率がここに示されます。計算された LLF は 0.71478 です。

各器具の CU の判断は、もっと複雑です。照明器具により、存在する空間が決まります。照明器具が空間内にない場合、CU を決定できず、器具は空間の AEI を放出できません。

CU は、空間反射プロパティ(天井、壁、および床)と、空間の室空間係数(RCR)に基づいて計算されます。

RCR は、部屋空間の高さ(RCH)と作業面からの光源までの高さ(各空間インスタンスのプロパティ)に基づいて計算されます。

部屋空間の高さ

部屋空間の高さは、RCH = LP - LCW と計算されます。

この例では、RCH = 9' 6" - 3' 0" = 6' 6" となります(異なる高さの複数光源がある場合、一番低い高さが使用されます)。

室空間係数

室空間係数は、RCR = 2.5 * RCH * P / A と計算されます。

この例では、RCR = 2.5 * 6.5 * 97.3333 / 567.11 = 2.788989 となります。

利用率を手動で求めるには、発光体データシートを参照します。483T8_S.ies フォトメトリック Web ファイルによって記述される器具のデータシートの部分を次に示します。

床、壁、および天井の反射率は、すべて空間インスタンスのプロパティであり、RCR は前述のように計算されます。補間により、CU を約 38 と推測できます。これは、フォトメトリック Web ファイルに基づいて Revit により計算された値である 0.382762 に相当します。

利用率

この例に作業面のルーメンの数式を適用: WL = 7560 * 0.71478 * 0.382762 = 2068.345 lm

この器具の WL は、空間の合計ルーメンを表します。空間内のこの 1 つの器具について、結果として生成される照度レベルはAEI 数式(2068.345 lm / 567.11 sf = 3.65 fc)を使用して求められます。

空間内に複数の器具がある場合、RCR は空間にある最も低い器具(LCLP パラメータで報告)に基づき、CU は器具インスタンスごとに計算され、各器具の WL が合計された後、空間の面積によって除算されます。

たとえば、8' 0"の高さに別の器具が追加されたとします(下付き文字は器具番号を示します)。

2 つ目の器具に対して、新しい RCR を使用して CU が計算されます。

したがって、合計 AEI = (WL1 + WL2) / 面積 = (2068.345 + 2221.773) / 567.11 = 7.56 fc となります。

注: 空間インスタンスにより、平均 RCR がその室空間係数値として報告されます。この平均値は、各器具インスタンスの CU を求めるためには使用されません。