媒体による損失は、付加される圧力勾配によって以下のように表されます。
ここで、Ki はグローバル i 座標方向の圧力損失係数です。
各グローバル座標方向がそれぞれ固有の圧力損失係数を持つことができます。
損失係数の適用
Autodesk Simulation CFD における圧力損失係数は単位なしで表され、モデル内の抵抗の長さに依存しません。この圧力損失係数の方程式は、圧力勾配の代わりに圧力損失によって記述されます。
圧力損失係数一定を入力するには:
損失係数の値は、数多くの流体に関するテキストや流体抵抗ハンドブック「Handbook of Hydraulic Resistance, 3rd Edition (I.E. Idelchik 著、1994年 CRC Press 発行[SBN 0-8493-9908-4])」から入手可能です。
あるいは、流量に対する圧力損失の測定データが利用できる場合、 に対する方程式
を使用し、既知の圧力と速度の値を代入して
の値を導きます。
計算された値を流れ方向の圧力損失係数に入力します。
整流器のように、垂直方向の損失が流れ方向の損失より著しく高いことがよくあります。
これをモデル化するには、垂直方向 Kの値に、流れ方向の値よりも4-5桁大きな値を入力します。
これにより、流れを意図する方向に流すことができます。
透水係数の値は、管摩擦係数法と同様、 一定 抵抗値とあわせて定義できます。この結果、圧力損失は、次式で定義できます。
は粘性抵抗の項であり、透水係数の逆数です。
一定の損失係数とともに透水係数を入力するには
抵抗材料エディタに 透水係数 の値を入力します。圧力損失の計算に以下のように使用されます:
ここで、 は透水係数の値です。透水係数の単位は、ダルシー則に従い長さの2乗で表されます。
従って、両者を結合した圧力損失は次式となります。
ここで、
透水係数を指定せずに圧力損失係数一定または管摩擦抵抗を指定するには
透水係数を考慮せずに一定抵抗または管摩擦係数を入力するには、透水係数の値を0とします。
圧力損失係数一定を指定せずに透水係数を入力するには
圧力損失係数一定または管摩擦抵抗を含めずに透水係数の値を適用するには、変化方法を透水係数に変更し、適切な透水係数の値を入力します。