多くのシミュレーションでは、材料物性は一定であり、変更する必要はありません。自然対流や高速な圧縮性流体のシミュレーションなど他のシミュレーションでは、材料物性は物理的に変化します。これらのモデルを正しくシミュレートするには、材料の物性の変化を許容する必要があります。材料クイック編集ダイアログまたはデザイン スタディ バーからアクセスできる[材料環境]ダイアログで、材料の物性が変化することを指定できます。指定することで、物理モデルの表現がより正確になります。
既定の材料データベースには、それぞれの材料について単一のバージョンが含まれています。多くは可変プロパティにより定義されています。
材料を適用する際には、固定あるいは可変の指定を行い、シナリオの動作条件を定義します。それらの条件を基に計算された材料プロパティは、変数の初期値あるいは定数として使用されます。
既定材料データベース内の多くの材料は変化するプロパティにより定義されています。シナリオにおけるプロパティの固定または可変を指定するには:
(または、デザイン スタディ バーで材料を右クリックし、[材料環境リファレンスを編集]を選択します)
この材料条件(固定または可変)は、デザイン スタディ バーで材料名の隣に表示されます。これにより解析種別に対して正しい値条件が設定されていることを、容易に確認することが可能になります。既定では固定が設定されています。
シナリオの環境設定は、[材料環境]ダイアログでシナリオ環境を使用が有効になっているすべての材料に影響を与えます。
環境設定を変更するには:
材料が異なる条件(直交流形熱交換器における2つの流体等)で動作する場合は、シナリオ環境値でそれらの物性を十分に定義することができません。個々の材料に対して環境条件を設定するには:
一定プロパティ、高温の空気を指定するには
Autodesk Simulation CFD は環境のプロパティを計算します。
指定密度の空気を使用するには
自然対流解析では、[材料環境]ダイアログで物性値を可変に設定する必要があります。
デフォルトの初期流体(空気)物性値は、解析で指定された最も低い温度境界条件に基づいて算出されます。これは、自然対流によるデバイス冷却のシミュレーションで必要な動作です。
自然対流によりデバイスが過熱される状況においては、流体(空気)物性値を環境温度に基づいて初期化することが望まれます。これには、フラグ マネージャ で次のフラグを有効にします。