このトピックでは回転機械シミュレーションでよくある問題について説明します。
結果が実験データと合わない
- 解析設定(圧力、流れ、rpm、流体)が実験条件に一致していることを確認してください。
- シミュレーションジオメトリが実際のジオメトリに一致していることを確認してください。
- トルク、圧力、および流れが定常解(変化が停止した状態)に達していることを確認してください。これに達していない場合は、追加の時間ステップを実行します。
- モデルを通しメッシュの細分割を行い、時間ステップのサイズを短縮してください。
最高速度が回転翼の翼端速度を超える、あるいは解が発散する
一般的なポンプやファンの解析では、最高速度が回転翼の翼端速度(v=半径×回転速度)とならなくてはいけません。流体速度が翼端速度を超える場合は、シミュレーションに問題があり、発散の原因となる可能性があります。
問題の評価
最初のステップは、速度のピークとその速度で移動している流体の量を特定することです。これを行うには、速度を確認する等値面を作成し、そのスライダーを右に動かします。最高速度が小さな領域に局所化されている場合は、残りの結果フィールドに影響与えないため、無視できる可能性もあります。
高速な流れが大きな領域に存在する場合は、次のようにモデルを注意深く確認してください:
メッシュの確認
- 回転領域内の節点アスペクト比は100を下回らなくてはいけません。アスペクト比をチェックするには、結果量ダイアログ(実行ダイアログのコントロールタブ)の流れ関数を有効にし、0回の収束計算を実行します。節点アスペクト比を視覚化するには、等値面を作成してください。
- 翼の前縁、ボリュート舌部、および翼の吸引側サーフェス等、重要領域にあるメッシュを調べます。必要に応じてメッシュの細分割を行ってください。
解析設定の変更
- 実行ダイアログの制御タブで、解析制御をクリックします。
- 速度および圧力のスライダーを0.25まで動かします。
- 再度実行してください。
圧縮性を有効にする
- 問題が解消されない場合、圧縮性を実行クイックダイアログの物理現象タブで圧縮性に変更ます。
- これにより、流れ方程式に項が追加され、解の安定化が図られます。
- 流体密度が一定の場合、その流れは非圧縮性とみなされます。