ソフトウェアでは、米国鋼構造協会(AISC)の鋼構造建築物の許容応力度設計法(ASD)コード チェック仕様、第9版(1989)に基づき、許容応力度をチェックできます。
ビーム コード チェック解析の一般的な実行手順を次に示します。
解析が完了し、モデルが結果環境に表示された後に、コード チェック パラメータを設定します。
AISC コードでは、有効長さ係数 K の使用が要求されます。この係数は、エンジニアがさまざまな終端条件(ピン固定、固定など)を考慮する場合に役立ちます。この係数は、両方向における各メンバーに対して指定する必要があります。既定では、Kx および Ky の値に 1 が想定されています。
AISC コードでは、メンバーごとに指定する定数 Cm が要求されます。0.85 の既定値が想定されています。
これらの既定を個別に変更するには、[結果コンター] [応力]
[ビーム コード チェック]
[設定]を使用して、[メンバー属性]ダイアログにアクセスします。スプレッドシートで目的のエントリを選択して、値を変更します。すべてのメンバーの値を変更するには、[既定設定] ボタンをクリックします。. 既定を変更し、[OK]をクリックしてダイアログを閉じた後に、[既定値を使って再入力]ボタンを押すと、新しい現在の既定値で表が入力されます。
さらに、[メンバー属性]ダイアログで行を選択した場合、選択したメンバーを構成するモデルのすべての要素がモデルで強調表示されます。
コード チェックの実行中、複数のビーム要素がメンバーとして組み合わせられます。各メンバーの長さが許容応力の計算に使用されます。弱軸周りと強軸周りの曲げの長さは、別々の値です。
メンバーの作成は、結果環境で実行されます。メンバーの作成方法の概要を次に示します。コード チェックの計算は、個別のビーム要素ではなく、メンバー内のビーム要素のグループに基づき実行されます。
次の場合、2 つの隣接するビーム要素が 1 つのメンバーの一部であるとして考慮されます。
これらの条件のいずれかに当てはまる場合、そのメンバーは終了し、新規メンバーで次の要素が開始されます。
メンバーが構築されると、結果環境では、メンバーの長さ(L)が隣接の要素の合計長さであると想定されます。メンバーの実際の応力を計算する場合、結果環境では、メンバーを構成するビーム要素の 2 つの節点のそれぞれの結果が検証されます。許容応力値は、コードに基づいて計算されます。次に、最も大きな結果は、メンバーを構成するすべての要素に対して適用可能として扱われます。
図 1: 例のビーム構造
[結果コンター] [応力]
[ビーム コード チェック]には、選択したコードごとの材料について、許容応力に対する計算済み応力の比率を表示するために使用できる 7 つのコマンドが含まれています。
表示可能な(必要な場合はレポートに追加可能な)結果コンターに加え、次のタイプのテキスト レポートをコード チェック専用に作成することができます。
レポートを作成すると、レポート環境が自動的に起動し、レポートが表示されます。 レポート環境では、ツリー表示でエントリを選択することで、生成済みのレポートを表示できます。([レポートを構成]ダイアログは、全体的なレポートに含むまたはそこから除外するコード チェック レポートを指定するために使用できます。)
1. 次の構造形状のみが考慮されます。AISC ライブラリは、AISC 2001 (またはそれ以降)データベースを参照します:
2. 次の項目は考慮されません。
3. すべての荷重は、強軸または弱軸において対称であると想定されます。
4. フランジは、I-形状セクションのウェブに連続的に接続されています。
5. 構造チューブでは、壁の厚さが均一です。
6. ねじり効果は含められません。
7. 多くの AISC ASD コード チェック式、特に軸圧縮におけるビームに適用される式では、ユーザはフランジの非引張長さを認識している必要があります。境界条件(拘束)に基づき、2 つの軸周りの曲げを許容する異なる非引張長さが 1 つのメンバーに発生する可能性が高くなります。
8. ユーザがコードの仕様に準拠して荷重を適用していると想定されます。コード チェック ソフトウェアでは、明記されている箇所を除き、モデルが仕様に準拠しているかどうかはチェックされません。
コード チェックで使用される式については、「許容応力」ページを参照してください。